ヘタリア大帝国
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124部分:TURN12 ノルウェー星域会戦その八
TURN12 ノルウェー星域会戦その八
「いいな、気合入れて勝つぞ」
「よし、全軍突撃だ!」
アルビルダがだ。全軍に指示を出した。
「そしてドクツ軍を蹴散らすのだ!」
「わかっただ。そんなら」
「進撃開始ですね」
スウェーデンとフィンランドが彼の言葉に応えてだ。そのうえでだった。
連合軍は進撃をはじめた。その動きは少なくとも統制がとれ理に適っていた。しかしだ。
マンシュタインはその敵軍を見てだ。旗艦の艦橋からこう言った。
「射程に入ればだ」
「はい、その時点で」
「攻撃開始ですね」
「敵の予想行動ポイントにだ」
そこにだというのだ。
「一斉攻撃を浴びせるぞ」
「はい、予定通り」
「そうしましょう」
「まずはそれで敵艦隊の動きを止める」
一斉射撃でだ。それでだというのだ。
「そしてだ」
「ええ、次は俺ですね」
ロンメルがモニターに出て来てだ。マンシュタインに応えた。
「右手からプロイセンさんと共に攻撃を仕掛けます」
「それでも突撃はしないんだな」
「そうだ。また動いてくれ」
ロンメルは微笑み彼と共に高速艦隊を指揮しているプロイセンに述べた。
「そうしてくれるな」
「ああ、やらせてもらうぜ」
「人間は背中を取られればそれだけで狼狽する」
その人間心理をだ。衝くというのだ。
「それを狙おう」
「よし、それじゃあな」
「では我々はだ」
マンシュタインはその重厚な声でだ。ドイツ達に告げた。
「そこに再び攻撃を仕掛ける」
「わかった。ではだ」
ドイツがマンシュタインに応える。こうしてだった。
ドクツ軍も動く。両軍は激突しようとしている様に見えた。しかし。
マンシュタインは敵軍が彼等の主砲の射程に入った瞬間にだ。こう命じた。
「撃て!」
「了解!」
その指示に応えてだ。即座にだった。
ドクツ軍の艦艇から無数の光の帯が放たれた。そしてその帯が。
連合軍を切り裂く。多くの艦艇が吹き飛ばされ真っ二つになる。
そしてそのうえで炎に包まれていく。その状況を見てだ。デンマークが忌々しげに言った。
「やっぱりっぺな」
「はい、強いですね」
「相変わらずです」
「尋常な強さではありませんね」
デンマークの軍人達がだ。彼等の祖国に言う。
「覚悟はしていましたが」
「また先制攻撃を受けました」
「これだけの寒さなのに動きも落ちていません」
「防寒対策も万全の様ですね」
「そうだっぺな。洒落にならないっぺよ」
デンマークは何とかだ。己の率いる艦隊を立て直す指示を出しながら答えた。
「この強さは」
「ですが今回はです」
「数はこちらの方が多いです」
「戦いは数です」
「ですから」
「そうだっぺ。数で押し切るっぺ」
まさにだ。そうするというのだ。
そしてだ。彼はアルビルダ達にモニターから言った。
「じゃあやるっぺな」
「そうだ!突撃するぞ!」
アルビルダはモニターからだ。そのデンマークに叫んだ。
「いいな!これで怯むな!」
「こっちの左手にも敵が来ているぞ」
イギリスがモニターからアルビルダに話した。
「二個艦隊な。それはどうするんだ?」
「それは足止めを置く!」
そうするとだ。アルビルダはすぐに答えた。そしてだ。イギリス妹とフィンランドに対してこう命じたのである。
「御前達にあの速い艦隊は任せる!」
「はい、足止めですね」
「それをですね」
「そうだ。御前達の粘り強さならできる!」
大丈夫だというのだ。アルビルダは二人の特性を見て命じたのだ。
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