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ヘタリア大帝国

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121部分:TURN12 ノルウェー星域会戦その五


TURN12 ノルウェー星域会戦その五

「俺達の御先祖様だっぺよ」
「御前等ずっとあちこちで暴れてたからな」
「懐かしい時代だっぺ。ただ」
「ただ?何だよ」
「今でもそんな人がいるっぺよ」
 笑ってだ。デンマークはイギリスにこうも言ったのである。
「そうした意味で俺達は今でもバイキングだっぺ」
「ああ、あの人な」
 イギリスはデンマークの話を聞いて納得した顔で応えた。
「あの人もこのパーティーに来てるんだよな」
「呼んだか?」
 早速だ。そのアルビルダが来た。見ればだ。
 その右手に巨大な骨つき肉を持ちかぶりついている。左手には皿がありそこには様々な料理がうず高く積まれている。エイリスと北欧連合の料理がだ。
 その肉を口で引き千切ってだ。こう言ったのである。
「確かに私はバイキングだ」
「今もなんだな」
「その通り!私は戦う王女だ!」
 食いながらだ。アルビルダはイギリスに言い切った。
「そしてだ。腹が減ってはだ」
「戦えないっていうんだな」
「その通りだ。そしてだ」
 その肉にかぶりつきつつだ。アルビルダはさらに言う。
「この戦いではだ」
「ドクツの奴等倒すんだな」
「左様。それでイギリスよ」
「何だよ、それで」
「御前の上司の人は元気か?」
 セーラのことをだ。アルビルダは問うたのだ。
「戦争がはじまったがどうだ?」
「ああ、あの人な」
「そうだ。元気にしているか?」
「不眠不休で働きかねないから不安なんだよ」
 浮かない顔になってだ。イギリスはアルビルダに答えた。
「正直に言わせてもらうけれどな」
「イギリスが正直に言うなんて珍しい」
 アイスランドが横から言う。
「それだけ悩んでいる」
「そうだよ。本当に悩んでるんだよ」
 実際にそうだと答えるイギリスだった。
「それでエリザさんやマリーさんに助っ人を頼んだけれどな」
「及ばずながら私達も」
 イギリス妹も出て来て述べる。
「あの方のお力にならさせてもらっています」
「エイリスも大変」
「戦争になれば何時だって大変だろ」
 イギリスはぼやく顔でアイスランドに返した。
「けれど特にな。セーラさんは背負い込む性格だからな」
「だからこそ心配です」
「そうだ!女王の務めは大変なのだ!」
 アルビルダもだ。このことはわかっている様だった。相変わらず食いながら言う。
「私も王女としてだ!務めを果たす!」
「で、書類仕事はしてるのか?」
 イギリスはそのアルビルダに問うた。
「まあ答えはわかってるけれどな」
「書類?私は勉強は嫌いだ」
 これがアルビルダの答えだった。
「ついでに言えば本や新聞を読むこともしない」
「ああ、やっぱりな」
「そうだ。私は学問の類は一切しない」
 胸を張ってだ。アルビルダは堂々と言い切った。
「それで書類仕事とは私がしないといけないのか?」
「俺の国じゃそうだけれどな」
 王族は国家元首とその一族だ。それならば書類へのサインも当然だというのだ。尚これはエイリスだけでなくだ。他の国でも同じことである。
 だがそれでもだ。アルビルダはだというのだ。
「まあ。俺の国じゃないからいいんだけれどな」
「そだ。もうわかってることからいい」
 スウェーデン自身もだ。このことは割り切っていた。
「アルビルダ様は戦い専門の方」
「だよな。ある意味凄いよな」
「そうした仕事は俺がしている」
 スウェーデンがだ。書類仕事をしているというのだ。
「だから安心していい」
「スウェーデンも大変だな」
「特に大変とは思っていない」
 これがスウェーデンの返答だった。
 
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