レーヴァティン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二十七話 騎士の参入その五
「その国それぞれの文化だからね」
「風呂やトイレもか」
「そう、そこもわかっておいてね」
「わかったぜ、ただ俺個人としてはな」
「おトイレとお風呂は」
「別々だろ」
そこは引けないというのだ。
「やっぱりな」
「それでこのホテル委は」
「ああ、いいな」
笑顔でだ、正は源三に答えた。
「じゃあ今からな」
「入る?」
「先入るか?」
「いや、いいよ」
「いいのかよ」
「ちょっと休むよ」
ベッドでとだ、源三は空いているベッドの一つを見ながらそのうえで正に答えた。正はもうベッドの上に座ってくつろいでいる。
「それからでいいから」
「そうなのか」
「うん、お風呂は後でいいよ」
「じゃあ先に入るな」
「俺も後でいいよ、風呂は」
「私もです」
久志と順一も正に言った。
「どうぞ先にお入り下さい」
「俺はちょっと情報収集ついでに飲んで来る」
「おい、もう酒かよ」
正は笑って久志の話に突っ込みを入れた。
「早いな」
「飲みたくなってな」
「それでか」
「ああ、飲みに行ってな」
「そしてか」
「情報収集もするな」
「その四人目のか」
これから会うことになる彼のことを、というのだ。
「聞くのか」
「そいつは明日にでも会いに行くからな」
「いいか」
「それでもな、他にも色々聞きたいところがあるからな」
「何かとか」
「ああ、この世界のことも五人目以降のこともな、それでな」
正に目を鋭くさせてこうも言った。
「魔神のこともな」
「聞きたいか」
「そう思ってな」
それで。というのだ。
「これから行くんだよ」
「そうか、相当飲むよな」
「ああ、話を聞くのも手は抜かないけれどな」
久志は笑って正に答えた。
「飲む方もな」
「手を抜かないんだな」
「そのつもりだよ」
「飲んでもいいけれど風呂入る時はな」
「時間を置いて酔いを醒ましてな」
「それから入れよ」
正は久志にこのことを注意するのを忘れなかった。
「酒飲んですぐは本当にやばいからな」
「かなり抜けてからだな」
「ああ、飲み過ぎたら風呂自体入るな」
安全を考えてだ。
「朝に入れ」
「そうするな、今から行って来る」
「私は図書館へ」
順一はそこに行くと言った。
「行ってきます」
「そっちで情報収集か?」
「それもありますがどういった書があるのか興味がありまして」
それで、というのだ。
「行って来ます」
「僕もお風呂に入った後で行こうかな」
源三も知力が重要となる職業であることから言った。
ページ上へ戻る