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ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

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Turn:19 迫る出陣

 
前書き
U-20本番は目前に迫っている
そんな中ミライはデッキづくりに行き詰まりを感じていた
そんな彼女にファイトを挑んだのは何とシンだった
何を思って彼はこのファイトに臨むのか 

 
いよいよ目前に迫ったU-20本番に向け
ミライたちはカードキャピタル2号店でデッキの確認をしていた
「うーん、ホーリーナイト・ガーディアンはエスペシャルカウンターブラストの確保が………でもエステルだと山札の重要なユニットを失いかねない………希望の守り手も要件を満たせるか………やっぱりイゾルデのまま」
「ドロップゾーンのグレード1を増やすなら、やっぱこいつを入れてみるか………」
真剣な様子でカードと向き合うミツキとタツマを見て小さく笑うミライ
その手にはクロノ・ドラン・Gのカードが

Turn:19 迫る出陣

「二人とも苦戦しているみたいですね」
様子を見に来たシンがミライに声をかけた
「ミライちゃんはデッキの調整終わったんですか?」
「それが………なかなかイメージが纏まらなくて、どこをどういじるか悩んでるんです」
シンはミライの手にあるクロノ・ドラン・Gを見て表情を変える
「それならどうでしょう、本番前の腕試しに、私とファイトするというのは」
「えっ?シンさんと………そういえば今までやったことないかも」
戸惑うミライに笑いかけるシン
「こう見えて結構腕には自信があるんですよ、ミライちゃんのお祖父さん、新導ライブさんと同じチームでファイトしていたんです」
「ふふっ、その話は聞きました、わかりました、やりましょう!あ、でもお店は」
「大丈夫でしょう、今日は久々にトコハちゃんが店番してくれてますし」
「ちょっとシンさん!その言い方なんかとげがあるんですけど!そもそも私はイベントプランナーの方が本業で………」
「さーて、フィールドはどうしますかね」
「って、聞いてないし」
「トコハさん、これ終わったら私たちも手伝いますから」
「うん、ありがとうミツキ」
むなしく手を伸ばした後項垂れるトコハ

「シンさんのデッキがむらくもだから、フィールドはドラゴンエンパイアの夜の城、月明かりに照らされる裏の世界」
「いいんですか、私に合わせちゃって」
手札を持ちながら肩を落とすシン
「いいんです、その代わり本気でお願いしますね」
ミライのその言葉に小さく笑うとシンは真剣な表情で彼女を見た
「わかりました、ヴァンガードファイター、新田新右衛門、ミライちゃんのお祖父さんの弟子として、一人のファイターとして、今の君がどこまでいけるか、裁定を仰ぐとしましょう」

「クロノ・ドラン・G!」
「烏羽の忍鬼 フゲン」
「ライド!クロノエトス・ジャッカル」
「ライド!忍竜 オニバヤシ!ヴァンガードにアタック」
肩に抱えた太鼓を鳴らして音で攻撃するオニバヤシ
【狂恋の忍鬼 タマノイ】トリガーなし
クロノエトス・ジャッカルは腕でその身を庇い何とか持ちこたえようとする
「ダメージチェック」
【クロノエトス・ジャッカル】トリガーなし
「ライド!クロノビート・バッファロー!ルガル・ウレをコール、オニバヤシにアタック」
ルガル・ウレの蛇から放たれた攻撃が真っ直ぐオニバヤシに向かっていく
【羨慕の忍鬼 イキュウ】トリガーなし
「クロノ・ドラン・Gのブーストでクロノビート・バッファローがアタック!」
「ノーガードです」
【クロノジェット・ドラゴン・G】トリガーなし
バッファローの強烈な突撃がオニバヤシに直撃する
羽を使って空中で反転してなんとか体勢を立て直すオニバヤシ
【忍獣 チャコールフォックス】トリガーなし
「ドロー、忍獣 ヤシャバヤシにライド!」
ヤシャバヤシに姿を変えるとそのまま滑空してバッファローへと向かっていく
【審判の忍鬼 ヤスイエ】トリガーなし
ヤシャバヤシに切り裂かれその場に転倒するバッファロー
【クロノジェット・ドラゴン・G】トリガーなし
「ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!」
クロノジェット・ドラゴン・Gにライドしたミライはヤシャバヤシを見据える
僅かに見える眼鏡の奥の瞳はいつものような優しさを潜め真剣な様子でこちらを見ていた

「ドキドキ・ワーカーをコール、一つ、聞いていいですか?」
「はい、何でしょう」
「どうして急に………私とファイトを?ドキドキ・ワーカーのブースト、ルガル・ウレでアタック」
「ノーガードです、ゲット、スタンドトリガー」
ダメージでめくれた忍竜 ヒデンスクロールのカードを見せるシン
その表情にはいつもの優しさが見てとれた
「ずっと気になっていたんです、ミライちゃんがどんな思いでヴァンガードに臨むのか」
クロノ・ドラン・Gのブーストを受けたクロノジェット・ドラゴン・Gがヤシャバヤシに向かっていく
ドキドキ・ワーカーのスキルでカードを引きながらそんなシンの表情を見るミライ
「ノーガードです」
「あっ、ドライブチェック」
【ラッキーポッド・ドラコキッド】ドロートリガー
【ディレイドブレイザー・ドラゴン】トリガーなし
クロノジェット・ドラゴン・Gの回し蹴りで近くの壁に叩きつけられるヤシャバヤシ
【妖刀の忍鬼 マサムラ】クリティカルトリガー
しばらくその壁の上に立ち様子を窺うクロノジェット・ドラゴン・G
すると次の瞬間何者かが煙の中から現れ反対側の壁の上に着地する
「ライド!審判の忍鬼 ヤスイエ」
背中に弓を携えたヤスイエは笑みを浮かべてこちらを見る
「ストライドジェネレーション」
そのヤスイエがどこからか取り出した煙玉で自身の姿を隠した
煙が晴れると白い装束に身を包み剣を携えたヤスイエの姿があった
「三界鬼神 ヤスイエ・ゴウマ、忍獣 ブラッディミスト、妖刀の忍鬼 マサムラをコール」
2体のユニットが煙をと共にヤスイエの隣に現れる
「(本来ならヤスイエのストライドスキルで同名のカード1枚をリアガードにコールできる、それをしなかった理由って………)」
「ヤスイエ・ゴウマのスキル、自身と同名のユニットを1枚表に、Gゾーンから表のヤスイエを1枚選びスペリオルコール」
スキル発動と共にヴァンガードのヤスイエ・ゴウマが分離し2体ならんで身構える
一体感のあるその動きに息を飲むミライ
「マサムラのブースト、ブラッディミストでアタック」
ブラッディミストが飛び上がってその鋭い爪をクロノジェット・Gに振り下ろす
「ディレイドブレイザーでガード!」
割って入ったディレイドブレイザーの口から放たれた
「それでは、影縫の効果で1枚ドロー、手札から1枚選んで山札の下へ」
「えっ!?ブラッディミストは効果を持っていないはず………」
ブラッディミストは他のグレード2と比べてパワーが10000と高い代わりに一切の効果を持たない
効果の発動など本来はないが
「これはヤスイエ・ゴウマのスキルです、こちらのユニットの攻撃が失敗した時、今の効果を発動できます」
そう言って指先でヴァンガードのヤスイエ・ゴウマを撫でるシン
ヤスイエ・ゴウマが攻撃の失敗に反応、ユニットの指定がないのですべてのアタックで今の効果が発動することとなる
「それでは続けてヤスイエ・ゴウマで攻撃、マサムラのスキルでソウルに入り1枚ドロー、ゴウマにパワー+5000」
「ノーガードです」
パワー36000
その強力な攻撃を防ぐ手段は今のミライにはない
ゴウマが一瞬で距離を詰め刀の柄に手をかける
「トリプルドライブ」
【忍獣 ホワイトヘロン】トリガーなし
【妖刀の忍鬼 マサムラ】クリティカルトリガー
「パワーはリアガードのヤスイエ・ゴウマに、クリティカルはヴァンガード、サードチェック」
【忍妖 ヒノエコマチ】ヒールトリガー
「ゲット、ダメージを1枚回復、パワーはリアガードのヤスイエ・ゴウマ」
立て続けに2度の斬撃がクロノジェット・ドラゴン・Gに襲い掛かる
【クロノビート・バッファロー】トリガーなし
【ラッキーポッド・ドラコキッド】ドロートリガー
「ゲット、パワーをヴァンガードに、1枚ドロー」
「では続いてリアガードのヤスイエ・ゴウマでアタック」
ヤスイエ・ゴウマが壁の上から飛び上がって剣を振り下ろすが
「ラッシュ・ボアでガード!」
飛び出したラッシュ・ボアがヤスイエの剣を受け止めた
「では、再びカードを引いて手札の1枚を山札の下に、ヤスイエ・ゴウマは2枚ともGゾーンへ、これで私のターンは終了です」
「私のスタンドアンドドロー」
カードを引くとミライはシンの方を見た
「(シンさんが凄いファイターだっていうのはお父さんから聞いていた、けど、こうして実際に戦ってみるまで分からなかった………U-20にもきっと、まだ私が知らない強豪がたくさんいる)」
知らずのうちに笑みをこぼすミライ
「ストライドジェネレーション!超刻獣 スプリット・ペガサス!」
スプリット・ペガサスが嘶くとミライはさらに手札の1枚を取った
「ストライドスキル、クロノエトス・ジャッカルをコール、ルガル・ウレをタイムリープしてクロノファング・Gを山札からコール!」
「(クロノファング………)」
そのユニットを見たシンはミライに悟られぬようにしながら先ほどの自身のセリフを思い出していた
「(“裁定を仰ぐ”それでは師匠というよりは………)」
シンの脳裏に一人の男の姿が浮かび口元をわずかに緩めた
「(時代は変わったようですね………願わくばこの平穏が………いつまでも続くことを)」
「スプリット・ペガサスのスキル、Gゾーンのファンロンを表に、クロノファングを山札に戻してクロノクロウ・モンキーとルガル・ウレをコール、クロノクロウのスキルで自身のパワーを+5000」
ルガル・ウレの攻撃がヤスイエに襲い掛かる
ブラッディミストでインターセプトする選択肢もあったはずだがここはあえてノーガードで通した
【忍獣 ホワイトヘロン】トリガーなし
「スプリット・ペガサス!ヴァンガードにアタック!」
「ジェネレーションガード!伏魔忍鬼 シシユズキ!そのスキルを使いブラッディミスト2体でガード!」
シシユズキのスキルはリアガードをガーディアンサークルに移動させシールドを上昇
更に同名のカードを山札からコールできる
しかし

「あのスキルは確かヴァンガードのアタックにしか反応しないはず、リアガードのクロノクロウ相手には使えないからここで使ったのね」
「なるほどな、にしてもよく知ってんなお前」
「友達がむらくも使ってるから」
ファイトの展開を見守るミツキとタツマは店のエプロンをしていた
レジの方ではひーひー言いながらトコハがお客の対応をしている
「そろそろ手伝わねえとやばくねぇか?」
「あ、本当だ!」
振り返ったタツマの言葉で気付いたミツキは慌ててそちらへ向かう
タツマもそれに続いて待っているお客の用件を聞いた

「トリプルドライブ!」
【クロノジェット・ドラゴン】トリガーなし
【ドキドキ・ワーカー】クリティカルトリガー
「ゲット!効果はすべてクロノクロウに」
【クロノセラピー・ハムスター】ヒールトリガー
「ゲット!ダメージ回復、パワーをクロノクロウに、クロノクロウでヴァンガードにアタック!」
クロノクロウが勢いよく向かっていくが
「完全ガード!忍獣 ホワイトヘロン」
ホワイトヘロンにその攻撃を受け止められる
「行きますよ、ミライちゃん、ストライドジェネレーション」
再び現れたヤスイエ・ゴウマが今度は三枚に分身する
「さらにチャコールフォックスと忍獣 キャットデビルをコール、キャットデビルをソウルに入れてリアガードのヤスイエ・ゴウマにパワー+3000、マサムラをコール、そのマサムラがブーストしたヤスイエ・ゴウマでアタック」
「ガード!」
刀の柄に手をかけ向かっていくヤスイエ・ゴウマ
ドキドキ・ワーカーとラッキーポッド・ドラコキッドがその前に立ちはだかると一瞬で降りぬいた刀で2体を消滅させた
「ヴァンガードのヤスイエ・ゴウマでアタック、再びマサムラのスキル発動」
「ノーガード………」
ヤスイエ・ゴウマが不敵な笑みを浮かべクロノジェット・ドラゴン・Gの懐へ入り込む
「トリプルドライブ」
【忍獣 ブラッディミスト】トリガーなし
【妖刀の忍鬼 マサムラ】クリティカルトリガー
「クリティカルはヤスイエ・ゴウマに」
もしもう1枚クリティカルトリガーが出た場合ダメージ3のミライは敗北してしまう
緊張した様子で見守るミライ
「サードチェック」
【関門の忍鬼 アタカ】トリガーなし
ヤスイエ・ゴウマの攻撃が再び炸裂
【スチームテイマー アルカ】トリガーなし
【スチームテイマー アルカ】トリガーなし
「チャコールのブースト、ヤスイエ・ゴウマでアタック」
「ジェネレーションガード!遡る時乙女 ウルル!」
剣を振り下ろしたヤスイエ・ゴウマの攻撃をウルルが手をかざし受け止めた
「ふぅ、影縫の効果で手札を交換してターンエンドです」
シンにはこの後ミライが何をしてくるのかわかっていた
「ストライドジェネレーション!」
クロノドラゴン・GGがヤスイエを見据える
「ソウルブラスト、ネクステージを表に、ギアグルービーのスキルでファンロンとネクステージのスキル獲得、クロノチャージ・ユニコーンをコール!クロノクロウのパワーを+3000、クロノクロウでアタック!」
「ガード!」
クロノクロウの爪を関門の忍鬼 アタカが受け止める
「ユニコーンのブースト!ルガル・ウレでアタック」
「マサムラでガード!」
次の攻撃も見事防いで見せるシン、だが残りの手札は少ない
「ギアグルービーでアタック」
体に稲妻を奔らせ向かってくるギアグルービー
シンは手札を見る、守護者はあるがこの後控えている攻撃を考えるとおそらくシールドは足りない
ギアグルービーの獲得しているファンロンのスキルでルガル・ウレがリアガードに出てくることは間違いないだろう
シンは今ダメージ4、ならば
「ノーガードです」
「トリプルドライブ」
【ヒストリーメーカー・ドラゴン】トリガーなし
【ディレイドブレイザー・ドラゴン】トリガーなし
【刻獣 ラッシュ・ボア】クリティカルトリガー
ギアグルービーの攻撃がヤスイエに炸裂する
【忍獣 チャコールフォックス】
【忍竜 ヒデンスクロール】

「いやー、見事でした………おや?」
拍手でたたえるシンはミライの様子に首を傾げる
瞳を輝かせながらベンチの方へ移動するとデッキの確認を始めた
「シンさんとのファイトがいい刺激になったみたいですね」
そう言ってトコハが笑顔でやってきた
表情は笑顔だが所々に疲れが見える
「すいません任せっきりになっちゃって、ファイトも終わったことだしかわりますね」
そう言ってレジの方へと戻るシン
トコハがミライの様子を見てみれば調整の終わったデッキを手にミツキとファイトを始めるところだった
U-20本番は目前に迫っていた 
 

 
後書き
次回予告
「そういや、店長が言ってたお前の祖父さんってどんな人なんだ」
「ん~、あんまり覚えてないかな、いろんなところ旅しててほとんど帰ってこないから」
「あはは、師匠は相変わらずみたいですね」
「昔からそうなんすか?」
「まあ、自由な人で、何を考えているのか本当にさっぱり

turn:20 サバイバルの刺客

「死亡説なんてのも聞いたことあるけど、おじいさまはそう簡単に死なない気がする」
「(本当のことは………黙っておきますかね)」 
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