ドリトル先生と春の花達
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第二幕その一
第二幕 和歌会への参加者
お昼御飯を食べてです、先生はお花見の後研究室でまた論文を書いていましたそこにでした。
王子が来てです、先生に聞いてきました。
「先生も和歌会に出るんだよね」
「そのつもりだよ」
先生は王子に穏やかな声で答えました。
「もう参加申請は出したよ」
「それで許可もだね」
「うん、貰ったよ」
「そうなんだね」
王子は先生の返事を聞いて笑顔で頷きました。
「じゃあ僕も参加しようかな」
「王子も参加するんだ」
「今年はね、実はね」
「実は?」
「うん、日本の皇室の方々も和歌をされるじゃない」
「日本の皇室が和歌の本元みたいなところがあるからね」
先生は王子にこのこともお話しました。
「勅撰和歌集もあるしね」
「古今和歌集とかだね」
「そう、勅撰和歌集じゃないけれど万葉集もあるね」
「ああ、奈良時代の」
「それこそアーサー王の頃からだよ」
先生は笑ってお国のお話を出して例えました。
「日本の和歌の歴史は」
「確か万葉集には実際その頃のものもあったんだよね」
「そうだよ」
「古いね」
王子は先生が出してくれた紅茶をお礼を言って受け取って飲みながら言いました。先生も同じ種類のお茶を飲んでいます。
「日本の歴史自体は」
「そうだよね」
「それで和歌の歴史も古くて」
「アーサー王の頃にはだよ」
伝説でその頃ではないかと言われている時代には既にというのです。
「謡われていたんだ」
「皇室も存在していて」
「そうだよ」
「日本の歴史は違うね」
王子は先生の説明にしみじみとして言いました。
「文化一つ取っても凄いね」
「僕もそう思うよ」
「それでね」
さらにお話する王子でした。
「僕もね」
「王子としてだね」
「日本に留学しているからね」
それだけにというのです。
「日本文化にも親しんで学ばないといけないから」
「だからだね」
「和歌もね」
それもというのです。
「謡おうと思っているんだ」
「それはとてもいいことだよ」
先生は王子のその言葉に笑顔で答えました。
「和歌も日本文化の重要なものの一つだからね」
「だからだね」
「うん、是非ね」
「和歌もだね」
「してみるといいよ」
「それじゃあはじめてだけれど」
和歌を作ることもです。
「挑戦してみるね」
「是非ね」
「やってみるよ、ただはじめてなんだ」
「いやいや、はじめてはね」
先生ははじめて和歌を歌うこといついては笑顔で言いました。
「誰でも何でもそうだね」
「する時は」
「はじめることに恐れたりしたら駄目だよ」
「何でもやってみるだね」
「そう、何でもね」
それこそというのです。
「やってみないといけないんだ」
「そういうものだね」
「さもないとね」
「はじめられなくて」
「することは出来ないよ」
はじめることを恐れてはというのです。
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