仮面ライダーゴースト 我等あり
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第十八章
「一気に決着をつける、今こそだ」
「泊さん達と同じで」
「そうだ、切り札を出すべきだ」
つまり彼等三人も最強フォームになるべきだというのだ。
「いいな」
「マコトの言う通りだ、今こそだ」
ネクロムもゴーストに言う。
「私達もだ」
「最強フォームになって」
「塔まで向かいそしてだ」
「スサノオを倒す」
「いいな」
「うん、じゃあ」
ライダー達は互いに頷き合いそうしてだった。
それぞれの最強フォームになるとさらに突っ込んだ、だがその彼等の前に思わぬ強敵が現れた。
牛の頭をした鬼、そして馬の頭をした鬼だった。その彼等を見てだった。ゴーストは思わず言った。
「牛頭鬼、馬頭鬼」
「二人か」
「ここで二人の鬼達が出て来たか」
ライダー達はその彼等の姿を見て言った。
「これは思わぬ敵だ」
「しかも強い、間違いなくな」
「これまでの眼魔と違う」
「全くな」
「だからな」
「ここはだ」
スペクターとネクロムがゴーストに言う。
「我々に任せろ」
「タケル、御前はスサノオのところに行け」
「けれどあの連中は」
「心配するな、一対一だ」
既に相手は決めていた、スペクターは牛頭鬼を見ていてネクロムは馬頭鬼を見ている。そのうえでの言葉だ。
「それで俺達が負けると思うか」
「そういうことだね」
「そうだ、俺達は負けない」
決してというのだ。
「それを見せてやる」
「ライダーは一対一では決して負けない」
ネクロムも言う、そこには絶対の自信があった。
「だから安心しろ、そしてだ」
「俺も仮面ライダーだからだね」
「一対一で負けはしないな」
「相手が神様でも」
「そういうことだ、スサノオは任せた」
閻魔大王になっている彼はというのだ。
「先に行け、いいな」
「わかったよ、それじゃあね」
「さて、鬼退治だ」
ゴーストは二人の言葉を受けて頷いて返してから先に向かった、その彼を見送ってからだった。
スペクターは牛頭鬼を見てだ、クールな声で呟く様にして言った。
「相手にとって不足はない」
「私もだ」
ネクロムは馬頭鬼を観ていた、鬼達も自分達の前にいるライダー達と対峙している。体格は鬼達の方が背丈にして三倍、体格全体で優に五倍以上はあった。
しかしだ、その圧倒的な体格差を持つ相手にもだ、二人のライダー達は恐れを見せず。
それぞれの最強フォームで向かう、彼等の勝負もここではじまった。
ゴーストは仲間達が死闘に入ったことを感じつつ塔の中を進んだ、一階また一階と階段やフロアーにいる眼魔達を倒していく。
そして最上階にだ、その相手がいた。
スサノオは自分の前に来たゴーストを仁王立ちしたうえで見据えていた、そのうえで彼に対して言ってきた。
「よくここまで来た、その意気でこそだ」
「戦っていて面白いっていうんだね」
「そうだ」
その通りという返事だった。
「私にしてもな」
「そして俺と闘ってそのうえで」
「最高の楽しみを味あわせてもらう」
「わかったよ、俺も負けるつもりはないから」
ゴーストは今のスサノオのその巨人を見まごうばかりの巨体を見上げつつ応えた、閻魔の姿は前にするとそれ程の巨大さだった。
「闘うよ」
「その意気だ、タケル」
彼の今の言葉を受けて英雄達がこぞって彼に言って来た。
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