IS 〈インフィニット・ストラトス〉 飛び立つ光
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加速する幻想
敵意と転校生!?
「閃輝ぃ~!」
ピットに戻った閃輝を待ち受けていたのは、姉の魔理沙の何時ものスキンシップ。
閃輝は成されるがまま、魔理沙に抱きつかれるが、もう完全に抵抗する気が失せたのか
閃輝は魔理沙になされるがままになる
「閃輝~♪」
魔理沙は閃輝に抱きつきながら、頬ずりをする。
「にしても・・・あの不明機って何なんだろう?気配からして、無人機だって事は直ぐに
解ったけど」
そう、閃輝は無人機だからこそあれほどの攻撃をしたのだ。流石に有人機で、あれほどの攻撃をすれば搭乗者は簡単に死ぬ、閃輝も人を殺す気は全くもってないので有人機であれば
死なない程度の攻撃をしていただろう。
「まあ、今現在無人機のISなんて、何所の国も開発なんて出来ていない。どうせあの篠ノ之 束が開発のしたっつうのが妥当だろうな」
闇夜は壁に凭れ掛りながら、そう言い放った。その言葉はまさしく的を射ていた。
「まあにとりだったら簡単に作るだろうけどな」
魔理沙はいい加減に閃輝から離れて、闇夜に寄り掛かった、闇夜はそっと魔理沙に手を回して、抱き寄せた
「閃輝、紫さんからの伝言だ。ここの生徒会の会長はロシアの国家代表だけではなく裏工作を実行する暗部に対する対暗部用暗部『更識家』の当主だそうだ。面倒な奴が沢山いやがるな」
「え?紫さんからの?ってかんな事、此処で言っていいのかよ?」
かなり重要なことを簡単に言ってしまう闇夜に対して、若干呆れ気味の閃輝が、そんな事は
お構いなしという顔をする闇夜
「その事なら大丈夫だぜ」
魔理沙はそう言うと、懐から粉末状の物が入った瓶を出した
「こいつは強い幻覚作用があるんだぜ。それも機械さえも誑かす程のとんでもない効き目が
あるんだぜ♪」
閃輝は自慢げにしている姉を、疲れたような目で見ている
「またなんつぅ物を・・・下手したら自分にも効いちゃうじゃないの?」
「大丈夫、大丈夫、兄ちゃんも私も、閃輝に耐性持ってるからこの薬は、魔法の森に耐性さえあれば問題ない物だし」
魔法の森には瘴気が充満しており、普通の人間更に妖怪さえも近寄ろうともしない、閃輝達はその瘴気に耐性を持っているためこの薬が効く事は無い。
「じゃ、俺達は部屋に戻るからな」
「閃輝、ゆっくり休むんだぜ♪」
闇夜と魔理沙は、ピットから出て行った。閃輝は一人ピットに残っていたが、直ぐにピット
から廊下に出た、そして部屋に向かって歩いていると
「ちょっといいかしら?」
一人の女によって道を遮られた。
その女子は片手に閉じた扇子を持ち艶やかな水色の髪と赤い瞳が特徴的な女子
「・・・」
「あら?そんなんじゃ女の子にモテないわよ?」
扇子を広げて口を隠しながら言う女、その扇子には『気をつけよう』と書かれているそれを見た閃輝は正直、無性に腹が立った。
いきなり道を塞ぐ様に現れて、自分が誰かさえも言わずに、上から目線で物を言う。が閃輝はある事に気づいた
「(こいつ・・・俺の剣の修練の時の)お前は誰だ」
閃輝は、普段の声よりかなり低い声を発した、女子は、扇子を閉じながら口を開いた。
「私は2年生の更識 楯無よ。宜しくね、霧雨 閃輝君」
楯無は手を伸ばして握手を求めるが、閃輝はそれを無視して歩き出そうとしたが
「(ガシィ)握手は人とのコミニュケーションで重要な物よ?」
楯無が閃輝の肩を掴み、無理矢理と引き止める。閃輝はその行為に苛立ちを覚える
「うざったいんだよ・・・」
閃輝は楯無の手を振り払って、歩行速度を上昇させて自室に戻って行った。楯無はその移動速度に驚いた。
「何今の速さ・・・まるで走っているかのような速さだった・・・」
見た限りでは普通に歩いていたが、実際は能力で速度を速めて移動を行っている。
その為に歩いている筈なのに走っているような速度を出せる
「それに見ただけでも、身体はとてもしっかりしていたわ。さっき肩に触れたけど異常なほど鍛えられていた・・・どうやったらあんな身体になるのかしら・・・?」
閃輝の能力は速度に関する物、自身の速度を上げれば上げる程、身体への負担は大きくなっていくが、閃輝は逆にそれを利用して身体を鍛え上げて行った。
時には身体に、4Gという負担を掛けて修行を行っていた事もある。その修行のおかげで、鬼と格闘戦で同等に戦えるのである。
そして楯無は扇子を広げて口元を隠して笑う、扇子には『ぜひとも私の物に』と書かれていた。
「本当に彼が欲しくなってきたわ」
が、楯無は闇夜と魔理沙という、二人の存在の強さを知らないために
そんな事が言えるのだ。もしも、仮にこのまま手を出したら・・・
「兄ちゃん♪」
「おい、抱きつくなって」
確実に闇夜と魔理沙に消される
そして翌日・・・
「ではSHRを始めます」
何時も通り麻耶は、SHRを始めたが
「ねぇねぇ、後ろに居る二人って誰なんだろう?」
「男の人も居るしね」
「でもかっこ良くない?」
教室の後方には、闇夜と魔理沙がいた、女子生徒達は何でここに居るのだろう?と気になってしょうがない様だ。
「え~、後ろに御二人は、日本政府のIS研究部に所属している 霧雨 闇夜さんとその助手をなさっていている妹さんの霧雨 魔理沙さんです。皆さんご迷惑をおかけしないように」
麻耶は二人の身分を簡単に説明し、生徒に迷惑を掛けないように釘を打つ。
「え?霧雨って・・・」
「そうですよ、御二人は霧雨君のご家族の方々です」
「「「「「えええ~!!!??」
一人の女子の疑問に答えた麻耶、その言葉にクラスの女子は驚愕した。後ろに居る二人が閃輝の家族だとは、思わなかったのだ。
「それにそれだけじゃないですよ! 今日は転校生がいます!しかも4人も!」
「「「「「えええ!!?」」」」」
更なる驚きが女子達を更に騒がせた
が、閃輝は
「(またか・・・俺には関係ないがな・・・)」
っと起こる出来事に飽きる様な状態だった。
「それでは入ってきてください!」
麻耶がそう言うと、ドアが開き転校生が入ってきた。一人は女子、とても長い銀髪と眼帯が目に付く小柄な少女、残る1人が入ってきた時、闇夜と魔理沙も一瞬のみ、声を上げた
「ん?」「あれ?」
「お、男?」
「(ゴスッ!!)」
中性的な顔立ちで金髪を首の後ろで束ねており、どちらかと言うとスリムな体型をしている少年だった
「シャルル・デュノアです、フランスから来ました 宜しくお願いします」
「「「「「きゃあぁぁぁぁあ!!!!!」」」」」
女子の声が教室中に響く
「男子! 2人目の男子!」
「霧雨君とは違う魅力!!」
「なんかこう守ってあげたくなるような!」
女子は歓声を上げてシャルルに魅了される
が、閃輝、闇夜、魔理沙はシャルルに対して、疑いの目を向けた。
「(なぁ兄ちゃん、あいつ明らか女だよな)」
「(ああ、幾ら男のように振舞おうとしても、骨格は誤魔化す事は出来ない。
でも、今一番いらついているのは閃輝だろうな)」
「(・・・嘘をついてるな・・・)」
閃輝はシャルルに、不快な気持ちを抱いた。閃輝は嘘などという物を嫌っている、冗談や家族や親しい者の軽い嘘はまだ割り切れるが、こう言った自分や他人を欺く嘘を閃輝は好まない。
それによって閃輝がシャルルに対する第一印象は
『嘘をつくふざけた奴』
という物であった
「挨拶しろラウラ」
「はい教官」
ラウラと言うらしい女は千冬に敬礼をした
まるで軍で部下が上官に対して行い物とまったく同じものである。
「ここでは織斑先生と呼べ」
「了解しました、ラウラ・ボーデヴイッヒだ」
千冬に敬礼し、そのまま前を向くラウラ・ボーデヴィッヒ。ただ、名前だけを簡潔に述べた。
「「「「・・・」」」」
「え~っと・・・以上ですか?」
「以上だ」
そのあまりの簡単な自己紹介に教室の空気は死んだ。
そしてラウラは、閃輝に近づいていき、拳を振り上げてそのまま閃輝を殴ろうとしたが
「!?こ、これは!」
ラウラは驚愕した。何故なら自分は、100を超えるナイフに包囲されているのだ。
それもナイフは宙に浮いており、全ての刃が自分へ向いていた。
「・・・いきなり俺を殴ろうとするな、危くお前を殺してしまう所だった」
閃輝は右手を頬に当てて、頬杖を着きながら左手は、開かれたままだったが
閃輝が手を拳にしようとすると、ナイフはラウラにぢりぢりと近づいていく。
「っ・・・」
「閃輝、そんな奴殺る事ないぜ」
そう言ったのは魔理沙だった
「ストレス溜まってるのは解るけどさ。今やっても良いけど虚しいだけだぜ?」
「・・・それもそうだね魔理沙姉」
左手を机に置くと、ナイフは一瞬にしてラウラの回りから消えた。ラウラは悔しそうな顔をして
「私はお前があの人の弟だという事は認めんぞ!」
そう言って空いていた自身の席に着いた。
閃輝は何が言いたいの解らない顔して、魔理沙に尋ねた。
「魔理沙姉、知り合い?」
「んな訳無いだろ?私に家族を傷つけようとするあんな知り合い居ないぜ」
魔理沙は手を広げてそう言った
が、その時、千冬は悲しげな顔をしていたが、誰も気付くことは無かった。
ラウラでさえ気付く事が出来ない細かい表情の変化だった。
「え~っと・・・じゃ、じゃあ最後のお二人も入ってきてください!」
そして、最後の二人が教室に入ってきた。残る転校生が教室に入って来た時
ゴスッ!!
教室に鈍い音が響いた。その音の元は閃輝が頭を机にぶつけた音だった。何故ならば・・・
「レミリア・スカーレットよ。今日からこのクラスの一員となる事になったわ、よろしく頼むわ」
「古明地 さとりです、どうぞ宜しくお願いします」
「「「(・・・どうしてこうなった・・・)」」」
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