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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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799部分:第六十五話 孔明、姉と再会するのことその二


第六十五話 孔明、姉と再会するのことその二

「大人の人だし胸、凄く大きいし」
「そうよね。私達まだ子供だから」
「胸だって小さいし」
 孔明はその弱った顔で話す。
「だから。あの人が来られたら」
「私、揚州の人達のことはよく知らないけれど」
 鳳統も弱った顔で話す。
「胸大きい人が多いのは本当なの?」
「うん、本当よ」
 その通りだと話す鳳統だった。
「もうね。凄く大きい人ばかりで」
「そんなに凄いよね」
「愛紗さんみたいな人が一杯いるの」
 実にわかりやすい例えだった。
「紫苑さんや桔梗さんみたいな人が」
「えっ、そんなになの」
「そうなの。もう凄いから」
「そんな、そうした人が来られたら」
 そのことにだ。怯えた顔になってしまった鳳統だった。
「私、負けるから」
「私も。胸のことはどうしようもないから」
「そうよね。胸、本当に大きくならないから」
「大きくなればいいのに」
 孔明は自分の胸をその両手で押さえてだ。弱りきった顔になっていた。
「もっと。大きく」
「身体も大きくなれば胸もっていうけれど」
「じゃあ私達も何時か桃香さん達みたいに」
「なれたらいいけれど」
 そんな話をしていたのだった。そうしてであった。 
 その使者が来る日になった。まず来たのはだ。
「おう、はじめて見る顔もいるな」
「やっぱり・・・・・・」
 黄蓋だった。相変わらずの明るさで劉備達を見回して言っていた。
 孔明はその彼女を見てだ。しおしおとなってしまっている。
「黄蓋さんが使者の方でした」
「あわわ、物凄いおっぱい」
 鳳統ははじめて見るその胸に圧倒されてしまっている。
「あんなのじゃとても」
「そうよね。とてもね」
「勝てないわ」
 こう話す二人だった。しかしだ。
 猛獲達はだ。黄蓋の周りに来てだ。楽しそうにはしゃいでいる。
「凄い胸だにゃ」
「巨大なおっぱいだにゃ」
「桃香のもいいけれどこっちも凄いにゃ」
「おっぱいおっぱい」
「ほほう、わしの胸が気に入った様じゃな」
 黄蓋もだ。その彼女達を見て満足そうに笑っている。
「好きなだけ見てもいいぞ。減るものではないしのう」
「しかも気前もいいにゃ」
「おっぱいが大きいと心も大きいにゃ」
「だからおっぱいが好きにゃ」
「そうだにゃ」
 こんなことを楽しそうに言って黄蓋の周りを跳ね回る猛獲達だった。そしてそのうえでだ。黄蓋は劉備達にこんなことも言った。
「わし等が今日ここに来た理由はじゃ」
「うむ。何だ?」
 関羽が彼女の言葉に応える。今彼女達は牧の謁見の間にいる。だが主の階段もその上の座もない。階段がなくそのまま座になっているのだ。その為劉備と黄蓋は同じ高さで顔を見合わせていた。
 しかもである。劉備は席に座らずに立っている。そこが他の牧達と違っていた。
「その理由とは」
「御祝いの使者じゃ」
 笑顔でだ。それだというのであった。
「それはもうわかっていると思うがな」
「確かにな。それはな」
 関羽も微笑んで黄蓋のその言葉に応える。
「おおよその察しがついていた」
「そういうことじゃ。劉備殿、おめでとう」
 こう祝賀の言葉を告げた。
 
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