鋼の錬金術師 貴方を守りたい――12人の巫女と1人の神――
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~リティside~
リティは今、路地裏にある隅のごみ置き場のところに隠れている。なぜこんなところに隠れているのかは、あともう少ししたら分かるだろう・・・・。
(リ「まだかなぁ~?やっぱり、あの子ではだめだったかな?」)
なにかを心の中でぶつぶつ言っている。
『バンバンパンッ!!!!』
リティ「あ、この銃声はッ!!」
ごみ置き場の物陰に隠れていたリティが少しずつ大きくなっていく銃声を合図に動き出す。
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リティ「作戦どうりならここにあの人が来るはず!そこを狙えば!」
右手をぐっと握りしめてリティは言う。なにかとてつもなく、インカロースを恨んでいるようだ。
そして、どんどん銃声を大きくなりとうとう銃弾から逃げているインカローズとそれを追っているレンリの姿が見えてきた!!
~レンリside~
レンリ「待て!インカやろう!!少しは弾に当たれ~!!!」
『バンバンバンッ!!!!』
と叫びながらレンリはインカローズに向かって銃弾を打ち続ける。だが、インカローズはいとも簡単にすべての銃弾をよける。まったく、当たらない!
『ピョンピョン』と屋根の上を飛んでいると、途中大きな広場に出てインカローズはその広場の中央に着地した。
(レ&リ「今だ!!」)
レンリとリティの中に何かが走る!!そして、リティは両手の手のひらを胸あたりの前で合わせ、そして地面に手をついた。
地面がメキメキと盛り上がり、ドーム状の空間にインカローズを包み込んだ!!
リティ「やった・・・・やったぁぁぁーーーー作戦成功だぁぁぁーーー!!!」
超だだをこねてやっとの思いで欲しい物を手に入れた子供の用に、リティは大きく飛び上がった!!
レンリ「すげぇ・・・これが、錬金術・・・・・。」
錬金術の凄さに圧倒されているレンリ。確かにこの技はすごい大技だ。レンリは錬金術の凄さに圧倒されながらも、アルトのココロのカケラをインカローズから取り返すべくドームに近づく。
レンリ「姐さん凄いっすね!!でもこれ閉じ込めたはいいですけど、どうやってとられたもの取り返しましょうか?」
リティ「え?」
レンリの言葉に大喜びしていたリティが止まった。そして、リティもどうしよう?!と思いドームのほうへ近づく。
???「そのドームに近づくな!それは罠だ!!」
レ&リ「えっ?」
レンリとリティがドームに触れようとした時、謎の男性の声が二人を止めようとする。だけど、あまりにもいきなりすぎて二人の体は止まらずに、ドームに触れてしまった!そして、触れた途端!!
インカローズ「ИЮŧ∮И・・・・」
ドームの中からインカローズが唱える変な呪文が聞こえてきて数秒後・・・
『ドッカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!』
大爆発が起こった!!
犯人はもちろんインカローズなのだが、彼女もまた爆発に巻き込まれている。
――果たして、爆発に巻き込まれた三人は生きているのだろうか?!――
~レンリside~
???「おい!起きろ馬鹿!!おきねぇーとぶたったたくぞボケ!!」
――誰かが私に起きろと言う――
レンリ「う~ん・・・あと5分30秒と0.00000000・・・・」
???「細か!!ずべこべ言わずに起きろ馬鹿!!!」
『バキッ』
レンリ「ふにゃあああああああああああああ!!!!!!」
謎の声に起きろと言われ蹴られた。
レンリ「イッタ~!!!誰やボケ!」
ムクッと起き上がり蹴飛ばされたほうを見てみると、
ブルース「やっと起きたか・・・このガキは・・・」
アルト「よはよ、お姉ちゃん♪」
何故かエドたちと共に行動をしていたはずのブルースと地下で寝ていたはずのアルトがこっちを見ていた。
レンリ「ブルース、アルト?!なんでお前らがここにいるの?!」
ブルース「ああ、それはな・・・」
ブルースの話は無駄に長かったのでこちらでまとめると、
1、ごく最近レンリが病院を脱走したことがばれた。
2、忙しいエドたちの代わりにブルースが迎えに来た。
3、アルトとはそこの道で出会い、「ワンワンちゃん」と言いながら付いてきた。
と言う感じらしい。
レンリ「えぇ~、最近って遅くない?」
病院を脱走したしたことに気づくのが遅いと、「ぶーぶー」文句を言っている。
ブルース「仕方ないだろ、誰もお前なんかに興味ないんだから。」
ハッキリとレンリがみんなから嫌われていることを言うブルース。こんなにはっきり言われたら、レンリも起こって言い返すだろうと思ったら、
レンリ「そんなに、貼ってきり言わなくてもいいじゃん・・・(T_T)」
隅のほうでいじけてる・・・・。
ブルース「はぁ~・・・」
あまりのめんどくささにブルースは重い溜息を吐く。
アルト「はぁ~」
それを真似してあるとも溜息を吐く。
レンリ「あ。忘れるとこだった。」
レンリが何かを思い出したようだ。
レンリ「なぁ、ブルース。お前が私を迎えに来た時って、私以外に誰かいた?」
ブルース「いや、俺が行ったときにはごんがり焼けた焼き豚しかなかったぞ。」
レンリ「えっ?!焼き豚?!どこどこ?焼き豚ァ!!!」
ブルース「・・・・・・・・・・・・・・・・」
アルト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
『シーン・・・』
一気に辺りが静かになった・・・・。レンリも焼き豚を探すのを止めて、恥ずかしそうにズルースたちに背を向けて
レンリ「私は求められたボケはやらないんだからな!」
と言ってまたあの隅のほうに行っていじける・・・・。
そしてまた、
レンリ「あ、また忘れるところだった!」
何かを思い出した。あの隅っこは忘れたものをよみがえらせてくれるスポットなのか?!
レンリ「今日は、アルトにプレゼントがあるんだよ~♪」
アルト「えっ、ホント?!なんだろぉ~?」
服についているポケットに手を突っ込んで、なにやら『ガサガサ』とあさりそして出てきたものは・・・・
レンリ「はい、これがアルトへのプレゼントだよ!目をつぶって~」
アルト「あっ、うん・・・・」
レンリ「ほいっ!」
レンリが出したのは黄色い結晶だった。
ブルース「ッ!!それは!」
その結晶を見てブルースのものすごく驚く!
なぜなら、これはインカローズがアルトのスピルーンから取り出したアノ黄色い結晶だからだ。
でもいったいレンリはいつインカローズから取り返したのだろうか?
ブルース「お前いつのまにそれを!!」
レンリ「ふふん、凄いだろ~。インカ野郎・・・いや、あの爆弾魔が爆発する寸前でそれをギリちょんよけてこれを取り返したのだぁ!!」
ブルース「・・・焼き豚だったんだから避けてはないだろ(汗」
アルト「お姉ちゃん~まだ~?」
レンリ「ごめんごめん、忘れてた!ちょっと、待っててね~♪」
ブルースの突込みはサラ~と流され、レンリは結晶をアルトの中に戻すべくアルトの胸に近づけたその時!!
アルト自身・・・アルトの意思が結晶が入ってくるのを拒絶し、大きな見えない力で結晶を跳ね返した!
レンリ「え?うわあっ!!!」
ブルース「大丈夫かレンリ!!」
レンリはその大きな力によって跳ね飛ばされた。
レンリ「なんとか~」
アルト「おっ、お姉ちゃん?!ど、どうしたの?!!」
レンリ「どうぢたもこうしたもないよまったく~・・・」
アルトにぶつぶつ八つ当たりをする。
ブルース「結晶は拒絶された、どする諦めるか?」
レンリ「そんな、諦めるわけないじゃん!!今度は直接スピルーンに植え付けてやるよ!」
ブルース「ふ、そうか。だったらまず、エドたちと合流しよう。俺たちだけで行くのは危険すぎるからな。」
レンリ「そうだね。エドは今どこにいるの?」
ブルース「ラッシュバレーという町だ。」
レンリ「ふ~ん。んじゃあ、私たちも行きますか!」
と言ってレンリは立ち上がる。さっきからレンリとブルースなんの話をしているのかまったく分からないアルトは
アルト「えっ、行くってどこに?」
とレンリに聞く。だが聞いただけでは教えてもらえない・・・。
レンリ「ん~、それはついてからのお楽しみ♪さあさぁ、乗った乗った。」
アルト「え、ちょっわあああ!!」
アルトは半ば無理やりブルースの背中に乗せられ
レンリ「いざ、ラッシュバレーへ!」
ブルース「ラッシュバレー!」
という掛け声の後に
アルト「キャアアアアアアアアアアアアアア」
またものすごいスピードでブルースは走り出した。
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