鋼の錬金術師 貴方を守りたい――12人の巫女と1人の神――
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第ニ章 悲しみと癒し
~夢の中?~
エド「うう、う~ん・・・・・ここは・・・・どこだ・・・・?」
目が覚めると見たことのない森の中にいた。木が空高くまで生えていて空がまったく見えない。今は朝なのか、それとも夜なのかまったく分からない状態だった。
???「エドワード・・・・・こっちへ・・・・・」
いきなり、女の人の声が聞こえてきた。声は森の北西から聞こえてくるようだ。(なんだ・・・この声は・・・・・どこかで聞いたことのあるような・・・・・・・・?)
エド「うわっ、体がかってに!」
エドの意思と関係なく体が勝手に声のする方へと歩き出した。どんどん声のする方へと歩いて行くとだんだん楽しそうな子供たちの声が聞こえてきた。
???「キャハハハ・・・・・」
???「マテ~・・・・・アハハハ・・・・・。」
歩けば歩くほどその声は大きくなり、足音まで聞こえてくる。そして、森の出口がすぐそこまで見えてきた!あともう少しで、でこの森から出られる!そう思ったその時!突然靄が出てきて、子供たちの声も、謎の女の人の声もしなくなり、見えるすべての物が白い靄に飲み込まれてしまいあたりには白い靄だけになった。
急に靄がだんだん薄れてきて、何かが見え始めた・・・・・・だがそれはよく見えなくて、なんとなく男の子と女の子がいるということが分かる程度。
???「どう・・・・・・や・・・・・・・なん・・・で・・。」
???「ご・・・・・・な・・・い・・・。」
何やら女の子と男の子が、話しているようだ。だが、内容はあまり聞こえない。よく見ようと、よく聞こうと前へ前へと行くといきなり、視野がはっきりし声もはっきり聞こえてきた。
男の子「こめんね・・・・・世界をも守るためにはこうするしかないんだ・・・・・こめんね・・・・・・。」」
少しエド似の男の子が、自分の背丈よりも大きいスコップを持って泣きながら言っていた。
女の子「嘘つき!利用しないって・・・・・裏切らないって・・・・・・何に変えても守るっ言ってくれたのに・・・・・!」
少しレンリ似女の子が、昨日のレンリのような目(マジの目、殺意が感じられる目)で言っていた。男の子はスコップを振り上げ
女の子「キャーーーー。」
(許さない・・・・・・絶対に・・・・復讐してやる・・・・・!)
エド「はっ!(゜o゜)・・・・・・夢か・・・・・・。」
ここで、エドの悪夢が終わった。なぜエドがこんな夢を見たのか、そしてあの子たちは誰なのかは分からないが、これだけは言える・・・あの子たちは・・・・・・絶対に、エドたちの世界とレンリ達の世界にかかわる重要な子供たちだということが・・・・・・。
エド「は!(゜o゜)・・・・・夢か・・・・・。」
あれはなんだったんだ・・・・・?前にあんな体験をしたことがあるような、ないような・・・・・・・?エドがあの夢は何だったのかと考えていると、
???「何だ、お前も悪夢を見たのか?これは何の関係があるのかね~?」
エド「なっ?!」
『バッ』と横を向くと、そこにはブルースがいた!
エド「ウギャーーーーー!」
ブルース「ギャーーー!って、何回驚くんだテメーは!」
と言いながら、ブルースはエドの腹を蹴飛ばした。
エド「グハァ。何すんだ!」
ブルースをにらむと、ブルースは睨み返し
ブルース「うるさい!驚いたお前が悪い!せっかくいい情報を、流してやろうっていうのによ・・・・・・。」
エド「なに?」
ブルースは得意げの顔で見てきた。(なんかムカつくこいつ・・・。)
エド「情報ってなんだ?」
ブルース「俺達の事だ。」
エド「はぁ?それは俺がレンリを仲間にしたら、教えてくれるんじゃなかったのか?」
ブルース「確かにそうだったが・・・レンリがお前を気にいってな、お前について行くそうだ。お前に、俺たちのことを、説明するように命令されたんだ。だが、条件は満たされてないからな、新たな条件を出す。」
(また条件かよ・・・。今度はなんだ?)ブルースは少し間を開け、そして条件を言い始めた。
ブルース「昨日お前は誰とも合わずに、自分の部屋に戻って寝た。いいな?」
ブルースは意味のわからないことを言い出した。
エド「はぁ?誰にも会ってないって当たり前だろ、昨日はいろいろ大変でそのまま寝た……あれ?」
なにか、違和感がある……昨日は忙しくってそのまま寝たはずなのに、何故かレンリの事が引っかかる。
ブルース「おい、どうした?」
エド「あ、いや。なんでもない。」
そのことを気にしても仕方ないと思い、考えるのを辞めた。
エド「それより、なんでそんなことが条件何だぁ?別にそんなのどうでもいいだろ。」
ブルース「まぁ、確かにそうなんだが一応気になってな。」
エド「?」
何故かブルースは歯切れが悪い。エドも気にはなったがここは、受け流した。
ブルース「そよりもだ、お前は俺達のことの何を知りたい?」
話が大きく切り替わった。エドは謎だらけのブルースにこう質問した。
エド「1、お前達はなぜ、空から降って来た?
2、お前達は何者だ?
3、レンリのあの薬の量、どう考えても多すぎないか?
4、そんなに体が悪いのか?
5、やっぱりお前は犬だろ!」
ブルースは一つ一つ丁寧に?答えた。
ブルース「1、知らん!気が付いたら空にいた
2、それは答えられないな
3、いや、ベストな量だろ
4、ああ結構ヤバいらしい
5、だから、俺は犬じゃなくて闘蛇だァ!!」
ほとんど答えてないような気もするが、こう答えた。
※他にも、ブルースに聞いてみたい質問があったら投稿してください※
エド「……あんまり、よくわからないな。」
超不満そうな顔をしてエドは言う。まぁ、当然何だが……。
ブルース「まぁまぁ、そんな小さいこと気にしてないでメシでも食いに行ったらどうだ?」
とさり気無くこの話を無かったことにしようとしたブルースだったがアノ禁句の言葉を言ってしまった!!
エド「誰がァ、極粒マメチビ男だァボケェェェェェェ」
エドがぶちぎれて暴れまわって……哀れブルースは一瞬でチお祭りにあげられてしまった……
そして、そのあとエドは朝ご飯を食べにリビングへと部屋を出て行った。
ウィンリィ「アルの話じゃ、まだシレーナ目が覚めないみたいだよ。」
俺は今、ウィンリィの話を聞きながら飯を食っている。ブルースとの話が終わった後、朝飯を食いにリビングに行くと、ちょうどウィンリィが食べてて、それで俺も一緒に食べることになった。
ウィンリィ「ねぇ、エド聞いてる?」
エド「あーはいはい、聞いてる、聞いてる。」
適当に受け流すと、スパナが飛んできた!
エド「ウギャ!」
ウィンリィ「全然聞いてないでしょ!エドは・・・シレーナの意識がまだ戻らないって、話してるのに心配じゃないの?!」
ウィンリィは、今にも泣きそうな顔で言った。
エド「わかった、わかった。じゃあ、今から様子を見に行こうぜ。」
ウィンリィ「うん!さぁ、早くいこ!エド!」
ウィンリィは、嬉しそうに俺の腕を引っ張りながら歩いた。
エド「イタタタダダ。ちょ、待てウィンリィ引っ張るな!」
そうこうしてる間に、シレーナの部屋の前に来た。
『ガチャ』
扉を開け、中に入るとなぜかブルースがいて、苦しそうな声をあげているシレーナを心配そうに見ているアルがいた。
エド「アル、シレーナの様子はどうだ?」
アル「さっきから、ずっと苦しそうな声をあげてるんだ・・・・。それに、お父さんって口にすることがあるんだ。なんなのかは、僕にもわからないけど・・・。」
エド「そうか・・・。それで、何でブルースがいるんだ?」
エドは、なぜかここにいるブルースに目をやった。
ブルース「なんだ、俺がここにいてはいけないか?」
ウィンリィ「別にそういうわけじゃ、無いけど何でいるのかは気になるよ。」
ブルース「シレーナの、意識が戻らないのはデスピル病のせいかもしれない・・・。」
ブルースは、そう口にした。エドたちは、聞いたことのない病名なので皆、首をかしげていた。
ブルース「デスピル病は・・・・・・人間が、少しずつ穢れにになって行く病だ。」
ブルースの言葉に皆驚いた!
エド「穢れになるって、バケモノになるってことか?!なんで、シレーナがそんなわけのわからない病気にかかるんだァ?!」
アル「そうだよ!そんな病名聞いたこともないし!」
ブルース「さぁな?、理由はわからん。俺が知っているのは、これはデスピル病って病気で少しずつ穢れになって行く病って事だけだ。」
ウィンリィ「じゃあ、治す方法も知らないの?」
ブルース「ああ、もちろん。」
アル「そんな?!シレーナは、こんなにも苦しがっているのに!!」
エドたちは、苦しんでいるシレーナにどうする事も出来ない、自分たちを悔やんだ。どうすればいいんだ。どうすれば、シレーナは助かるんだと。
ここは、リゼンブールの近くにあるシーブル村の中にある小さな喫茶店。金髪金目のメガネをかけた男性と、黒髪に青い目の少女?女性?がコーヒーを片手に何やら話していた。
男性「こっちの世界でも、デスピル病がはやり始めているみたいだね。まったく、なげかわしいものだよ。」
メガネは「ハァ~」とため息をつきながら言った。そんなメガネを見た女性は・・・
女性「ホーエンハイム様・・・。大丈夫です!このリフルが、すべてのデスピル病を治しますよ!!」
と女性は言った。だがメガネはなぜか・・・
男性「ぷはははは・・・・。」
大笑いだった。(私なにか、おかしなこと言ったかな?)
女性「あの~、ホーエンハイム様・・・?」
男性「ああ、すまない。リフル君は、デスピル病の治し方を知っているのかい?」
と、男性は聞き返した。女性は(もちろん♪)と思ったが、改めて考えてみると・・・
女性「知りません・・・・。」
本当は、全然知らなかったのだ。
男性「やっぱり、そうだったか。」
女性「すみません(>_<)!嘘つきました!」
女性は、頭を下げているのか下げていないのか、よくわからないところまで頭を下げて言った。
男性「あぁ、いやいや。そんなに、謝らなくていいよ。じゃ、今からデスピル病について説明するね。
1、デスピル病は、少しずつ穢れになって行く病気。
2、デスピル病になった人の、共通点
・人間である。
・心に傷をおっている。
・罪人が、多いい。
3、デスピル病は、ある意味心の病気かもしれない。
4、治す方法は、ただ一つその人の心の傷を、癒してあげることそれだけ。
5、穢れになった人は残念だけどもう、この世から消すしかない。
デスピル病についてはこんな感じだね。」
女性「心に傷をおった人がなるなんて・・・残酷な病気ですね……」
男性「そうだね、この私たちの世界では考えられないことだけど異世界では当たり前の光景なんだ。」
この喫茶店に、二人しかお客がいないため、ものすごく重たい空気になってしまった。
女性「あの!私思い出したんですけど確か、人の心の中に入れる道具がありましたよね?それを使えば、人の凍った心も溶かせるんじゃないですか!?」
男性「まぁ、出来なくはないと思うけど・・・だが、人の心の中に入ることはそれなりのリスクもあって、ヘタしたら二度と帰ってこれなくなってしまうぞ。」
メガネは女性のことを、心配していったのだが女性は・・・
女性「私は、大丈夫です!ホーエンハイム様のために、すべてのデスピル病を治して見せます!」
男性「はぁ~。わかったよ、でも無理だけはしないようにね。」
メガネはそう言いながら、バックから何やら取り出した。あっ、あれが人の心の中に入る道具かぁ!
メガネが「やっぱり・・・」と小さな声で言いながら、バックにしまおうとしていたので、女性は・・・
女性「ありがとうございます!」
と言い。道具を『バッ』とメガネから貰い(奪い)、走って喫茶店を出た。ホーエンハイム様、待っててくださいね~。私、ちゃんとすべてのデスピル病を、治して見せますからね~、と心の中で言いながら女性は喫茶店を出て行った。
『カランカラン~』
男性「まったく……あの子は……」
メガネは女性の出て行ったドアを見ながら優しく微笑んだ。
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