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レインボークラウン

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第四百六十九話

              第四百六十九話  水を使うと
 華奈子は水の魔法を使ってみた、周りから見て何の問題もなく美奈子としても彼女に対してこう言った。
「特にね」
「問題ないっていうのね」
「ええ、普通に出来てるわ」
 そうだというのだ。
「下手じゃないわ」
「普通?」
「そう、普通にね」
 出来ているとだ、美奈子は華奈子に話した。
「本当に何の問題もなくね」
「ううん、けれどね」
「華奈子としてはなの」
「そうなの、どうもね」
 自分としてはとだ、美奈子に困った顔で返した。
「あたしとしてはね」
「苦手意識あるの」
「逆のことしてる感じで」
 普段と、というのだ。
「だからね」
「慣れてない?」
「そんな感じがどうしても消えないのよ」
 華奈子の顔は難しい顔のままだった。
「水はね」
「火の魔法と違って」
「火は燃えるじゃない」
 華奈子は自分の得意なその魔法の話をしていった。
「それであたしとしてもね」
「思いきり高いテンションでなのね」
「使ってるけれど」
 華奈子らしくて、元気者の彼女らしく。
「それがお水はね」
「静か?」
「冷えるっていうか」
 水だけにというのだ。
「そんな感じがしていて」
「苦手意識があって」
「じゃあね」
「じゃあって?」
「もうどんどん使っていったら?」
 これが美奈子のアドバイスだった。
「水の魔法をね」
「あえてなのね」
「そうしてどんどん使って」
 そうしてというのだ。
「慣れることよ」
「慣れればいいのね」
「結局それじゃないの?」
「何でも回数こなして慣れる」
「そうしたら?」
「前もお話したけれどね」
「やってみたらどうかしら」
 美奈子は華奈子に真面目にアドバイスをした、そして華奈子も美奈子のアドバイスを真面目に聞いて決断をするのだった。


第四百六十九話   完


                   2017・8・9 
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