恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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775部分:第六十二話 三姉妹、書から離れるのことその十二
第六十二話 三姉妹、書から離れるのことその十二
「主語がないんですよ」
「全く。感性だけなのね」
「わらわはそれでいいのじゃ」
呆れる荀彧に胸を張って返す袁術だった。
「褒めるがいいぞ」
「貴女を褒めるのはうちの陣営じゃ凛だけよ」
その細い眉を顰めさせてだ。荀彧はまた言った。
「全く。妙に波長が合うんだから」
「私は別に」
その本人が顔を赤くさせて否定しようとする。
「美羽殿とは」
「けれど口移しで食べ合うし」
「それはその」
「ああ、いいから」
曹操がその二人を止めた。
「そうね。三姉妹はそれでいいわね」
「流石に衣食や移動の車等は用意しないといけないですが」
徐晃が話す。
「それは」
「それ位はいいわ。まああの三姉妹いつも美味しいもの要求するだろうけれど」
それは簡単に予想できることだった。
「まあそれ位はね」
「いいかと」
「食べるもの位は」
流石にこれ位は誰も反対しなかった。そうしてだった。
三姉妹についてはそれで終わった。黄巾軍についてはだ。楽進、李典、それに于禁が調練にあたることになった。話はこれで完全に終わった。
そしてその三姉妹はだ。今は。
「これが私達の車になるのね」
「そうよ」
袁術達が舞台に使っていた車がそのまま与えられることになった。張梁はその車を見て妹の言葉を聞いていた。
「これに乗って各地を慰問することになったから」
「命が助かって。処罰がそれなの」
「そう。衣食はくれるらしいから」
「じゃあ待遇いいかしら」
「破格だと思うわ」
落ち着いた声で述べる張宝だった。
「もうね」
「食べるものの心配しなくていいから」
「服もね」
「じゃあいいかしら」
張梁は納得しかけた。しかしだ。
張角がこんなことを言うのだった。
「美味しいもの。食べられるかな」
「安心していいわ、それも」
張宝はそれも保障した。
「それ位は大目に見てくれるから」
「そう、よかった」
「ただ。太らないように気をつけないと」
それはだというのであった。
「天和姉さんただでさえ胸大きいから」
「大丈夫よ。お姉ちゃんおっぱい以外は太らない体質だから」
「だといいけれど」
「まあとにかく。これからもね」
張梁が笑顔で話す。
「三人でやっていきましょう」
「うん、そうだね」
「いつも一緒でね」
こう話す三人だった。そしてだ。
その三人のところに親衛隊の面々も来てだ。再出発をきる三人だった。
第六十二話 完
2011・2・12
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