俺のペットはアホガール
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その十「夏休みだー!!」
この小説もなんやかんやで十話目まで続いているのか…ご苦労なこった。
今回の話は俺、最籐 終が担当する。十話記念だとかなんだとかで…チッめんどくせ。
キーンコーンカーンコーン
「じゃあこれでホームルーム終わりなー」
「おっしゃあああ!! 夏休みだぁああああ!!」
「千代紙ー嬉しいのは分かるがもっと静かに喜べー」
「あっくんあっくん!」
「あ? なんだアホ子」
ちっ。さっさと帰ろうと思ってたのにアホに絡まれた。
しかも目をランランに輝かせたアホに。
「夏休みだね♪」
「そうだな」
「何して遊ぶ!? やっぱり海? いや~ん、あっくんのえっちぃ♪」
「遊ばねーよ。今年の夏は夏期講習に行って勉強漬けだ」
「ええっ!!? 遊ばないの!? なんで!?」
「なんでって……お前も少しは勉強したらどうなんだ。
毎年、毎年、八月終盤になれば宿題写しに来やがって」
「もうあっくんたら~、そんな事言いつつもいつも見せてくれるくせに~。
このっ照れ屋さんっ♪」
つんつん。と頬を突かれる。イラッ。
「ウゼーんだよ! たまには自力で宿題してみせろやアホォォォ「うほぉぉう」
アホのうなじを渾身の力を込めてチョップ。
「…………」
ピクピク……奴はもう死にかけの虫以下だ。さ、帰ろう。
「まぁまぁ、そう急がずに~」
「ち。今度は飯か」
教室を出て靴を履き替え校門前まで辿り着いた所まで良かった、だがしかし飯野 大和に道を塞がれた。
何を考えているのかわからないコイツはある意味、あのアホ共よりも嫌いだし苦手だ。
「どけ。邪魔だ」
「つれないですね~。せっかくの夏休み初日ですよ~?
もっといい使い方しましょうよ~」
あははと笑う飯。コイツ…何企んでやがる?
俺と飯は決して仲が良いというわけではない。友達でもない。クラスメイトだとも認めたくない。
「そんなに警戒しないでください~。傷つくな~僕」
「嘘つけ。お前がこの程度で傷つくわけないだろ」
「ま、そうですね」
「即答か」
「ええ」
イラァ~。コイツ本気で嫌いだ。
「あ……終殿」
「終に大和じゃーん♪」
「あっくんみっけ!」
「げっ!?」
緑屋と他アホ二人! 飯なんかと話していたせいで、追いつかれた!
「メッシー足止めありがとう!」
「いえいえ。ちよさんの頼みでしたら喜んで」
「はあ!? テメッ!」
「あれ~? 暴力ですか~? いけませんよ~暴力で解決だなんて~。
先生、校長先生、PTA会長、権力を持った大人に助け、求めちゃおうかな~?」
「ぐっ」
イラッときて咄嗟に掴んだ、飯の胸ぐらを放す…がやはりムカつくので軽く突き飛ばした。
「おっと。まぁ…これくらいは目をつむってあげますよ。
僕の方が貴方より大人ですからね~」
コイツ……本当で嫌いだ。
「じゃっ遊びに行こうぜー!!」
「イエーイ! アタシ、カラオケ行きたいんだけどー」
「僕は……カラオケ苦手だな…」
「えーなんでだしー? しおの歌聞きたいー」
「聞きたいー、大丈夫だよ! 音痴だったとしても…」
「…ち、ちよ子?」
「全力で笑い飛ばしてしてあげるから! あははっ…ゴブゥ!!」
考えるよりも先に反射的に、アホを殴っていた。
「あ……ありが「別にあんたの為にやったんじゃない。あのアホがムカついたからだ」
「照れてます?」
「照れてねーよ!」
「もうっあっくんの照れ屋さんっ♪」
「もう…復活したか…」
最近アホの復活するスピードが早くなってきている気がする…。ボクシングジムでも通うか?
「んじゃカラオケでケッテーイ!」
「はっ!? 俺は行くだなんて一言もっ」
「しおちゃん! メッシー!」
「…すまない、終殿」
「緑屋!? あんた…」
「旅は道連れ世は情けってやつですよ~終さん」
「それ使い方間違ってねーか!?」
「カラオケ店へゴーゴー♪」
「ゴーゴーカレー食べたーい♪」
「放せコノヤロー共がァァァ!!」
完全に拉致された感じで俺はカラオケ店に連れていかれ、みっちり夜までずっと注文係をやらされた…。
「なんで無理やりカラオケに連れて来られておいて、一曲も歌えねぇんだぁああああ!!?」
※それがチミの運命なのさっ☆
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