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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第六章 Perfect Breaker
  「EARTH」の日常?

「迷子」

さて、この言葉を聞いて何を思い浮かべるだろうか。

自分の位置がわからず、どう進んでいいかわからない。
だからウロウロして迷ってしまう。

基本的にはそうであろう。

だが、今回の迷子は


「あら?ここはどこでしょう?」

「・・・・・・・」

あっちが気になり、こっちが気になり。そんな風にフラフラしていたら、知らないところにいました。そんな迷子である。
この場合、一つのことに集中して周りが見えていないのか、それとも移り気だと言えるのか・・・・


「(しょうがない)・・・そっちではなく、こちらですよ」

「あら?どこから声が?」

「下です。下」

「?・・・犬さん?」

「凩です」

迷子・三浦あずさは、目の前の犬がしゃべっていることには特に驚かず、のほほんとした空気で自己紹介する。


「あらあら。三浦あずさと申します」

「これはご丁寧に。時に、迷っているならこちらですよ」

「?・・・・あ、響ちゃんがいないわねぇ」

「気付いていなかったというのか・・・!?」

「こっちかしら?」

「あ!!そっちはマズ・・・・」

《DE DE DE DECADE!!》

「ぐわぁー!?」


フラフラとまたどこかに行くあずさ。
危ないところを止めようとする凩。

しかし、あずさはフラッ、とそれを躱し、結局凩直撃(いまここ)


「おい、なんか当たったぞ」

「へたくそー!」

「この無能カメラマン」

「あ゛ぁ!?てめぇらガキだからって手加減しねえぞ俺は!!」

「変身してる時点でもう大人気ないだろあんた!!」

「よくも美しい被写体を歪めて・・・ブシャァッ!!」

「ああっ!ムッツリーニ、被写体発言あたりで妄想したな!?」

「くっ、これしき・・・」

「あらあら。大丈夫?」

「ブシャァッッ!!!」

「ムッツリーニー!?」


写真家対決。
ムッツリーニ倒れる。

あずさが膝枕。
ムッツリーニ撃沈(いまここ)


「それでも鼻血は一滴も掛けない・・・さすがだ!!」

「ってかあの人、三浦あずさじゃん!!」

「マジか!?サイン!!てか握手!!」

「明久君!!私のじゃだめなんですか!?」

「へ!?」

「やっぱり大きいのがいいのね!?秋のバカァ!!」

「うんっ!?ごぶるぁっ!?(流れるようなフランケンシュタイナー)」

「雄二・・・・見ちゃダメ」

「はっ!目さえガードすればッ!?おごぅ・・・股間はダメだろ・・・・」


あずさに気付く。

興奮する男子勢。
明久に制裁。雄二に制裁。ムッツリーニ死亡確認(いまここ)



「ころ・・・すな・・・」

「お主らいい度胸しているなァ(シュラ・・・・)」

「うわぁ!?凩がキレてる!?」

「死ぬかと思ったぞこのモヤシにバカガキどもガァ!!」

「おい明久、お前をご使命だ」

「何言ってるのさ雄二~お前のことだろ?」

「どっちもダァッッ!!!」


日本刀(凩ソード)をゆっくり、頭上で抜く凩(アンデット体)。
勘違いのバカ二人。

修羅、現る。



「今の俺は機嫌が悪いんだ!突っかかってきて無事に済む保証は」

「日本刀キック!!」

「グアぁあああ!?」

「ディ、ディケイド激情態がケンカキックで倒れたァ!?」

「「「剣使えよ!!!」」」


ちなみにムッツリーニはスタッフ(工藤愛子)が回収しました(輸血中)




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「なんだこれは・・・・」

シャマルが蒔風を追っていなくなった隙に抜け出した天馬。
ラジオ持って、いつもの場所に向かうと


「あふ」

「何故765プロアイドルの星井美希が、俺のお気に入りで寝ているんだ・・・・しかも先に用意しておいたおにぎりがない」

「あふぅ・・・説明台詞なの~・・・・」



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その頃
春香と美希を連れている気でいたショウは

「なあ。そう言えばもう一人の子はいいのか?」

「え?・・・あれ!?美希がいない!?」

「おにぎり~とか言って、眠そうな顔してどっか行ったぞ」

「美希ぃ~!?」

いつの間にか消えていたことに今気付いた。


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「765プロの皆さんはここかァ!!第二段!!」


「うわぁ!?」

「お、男の人ぉ!!」


「クラールヴィント!!」

「グぁああああ!!!」

ズルズルズル・・・・バタンッ!!



先を進む翼刀たちの前に、いきなり蒔風が飛び出してきたのだ。
雪歩や真、響も驚いたが、何より翼刀が驚き、そして頭を痛めた。


「・・・・な、何今の?」

「あぁ・・・・舜さん」

「えっと・・・・どこかで聞いた気が」

「非常に恥ずかしいんだが・・・・あれが局長です」

「・・・・翼刀さん」

「はい?」

「「EARTH」って・・・大丈夫なんですか?」

「俺も時々不安になる。ここ、わりと伏魔殿だから・・・・あれ?唯子は?」

「え?・・・・あ、亜美と真美もいないゾ・・・・」


気付くと、そこに唯子も双海姉妹もいはしなかった。

「自由人が多 す ぎ る だろ!!」




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「765プロの方はここかァ!!(ドタァン!!)」

「きゃぁ!?」


「クラールヴィント!!」

「う、うわぁぁあああああ!!!」



先ほどと同じように、蒔風が飛び出す。
今度は春香を連れたショウの目の前だ。

そして同じように、シャマルのクラールヴィントが捕縛して連れ去る。


どうにも簡単に捕まり過ぎだと思うが、今回はショウの冷めた目を見て蒔風も一瞬固まってしまったのが要因の一つだ。



「えと・・・今の誰ですか?」

「言いたかないが、あれが局長だ」

「えぇ!?」

「そして青龍の主だ」

「へぇ!?というか青龍さんって・・・・」

「ん?使役獣だよ」



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「765プロの方はここかァ!!第四弾!!」


もう皆さんお分かりかと思うが、蒔風である。
今度は

「あ!!舜さん!!その双子止めてください!!」

「私たちを止める物はいないのだァー!!」

「行っくよーー!亜美!!」

「ブッ、らじゃー!!」


唯子に追われる、双海姉妹の前である。
止めてくれといわれるが、今の蒔風にそんな余裕もなく、即座にシャマルに――――


「クラールヴィ」

「ぶぐるわぁ!?」

「を~っほっほっほっほ!!掛かりましたわぁ!!」


沙都子に、捕まっていた。



「私の出番がぁ~!?」

「おぉー!!キミキミィ!すっごい仕掛けだねぇ~!!」

「すっご~い!!」

「仕掛けではありませんわ!!トラップ、と言ってくださいまし!!・・・・なんか気が合いそうですわね」

「だにぇ~。私、双海真美でぇ~す!」

「双海亜美だよ!!」

「北条沙都子ですわ!!」

「んじゃあさとっちだね!!」

「遊ぼ遊ぼ~!!」


まさかの悪戯っ子同盟結成。
頭を抱える唯子は・・・・

「うがぁ!!厄介な組み合わせに!!舜さん!!手伝って・・・・」

「私の・・・見せ場が・・・(シクシク)」

「モガガガガガガ・・・・ガクッ」

「あ、だめだこの人たち」

もう駄目だった。
唯子は一人強くいくことを誓った!!(テーレッテー)



「ねーねーさとちん。ここで一番偉いのはだれなの?」

「どの方もすごいですけど、やはり一番は私を置いて他にはいませんわぁ~!!」

「嘘はダメなのです。「EARTH」の一番さんはそこで簀巻きになってる変人なのですよ」

「あぅあぅ!!そんな言い方ダメなのです~!!」


「「・・・・・まぢ?」」



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「なんであたしがこんな勉強を・・・・」

「うっ・さい。あんた勉強遅れてんだからってか、そもそも小卒なんだから追い付くには勉強しないとダメでしょうが」


局内の食堂へと向かう道を、まどか、ほむら、そして杏子にさやかが進んている。

どうやら杏子は復学したらしいのだが、いかんせん小卒の彼女はまず学力をそろえるところからなのだ。
その勉強をしていたのだが、興味のあることならともかくそうでもないことにはやる気の出ない杏子だ。何度か逃げだそうとしては捕まって、何とかして一定のラインまでは到達したので、いったん食事にしようという次第なのである。


「だーからって食堂までべたべたついてくんな!!」

「だってあんた逃げんでしょうが!!うちらだってまだ食ってないし!」

「さやかちゃんも杏子ちゃんも、ケンカはやめようよ~」

「まどか。これはただのケンカではなく痴話ゲンカと言うのよ」

「なぁんだ」

「「そんなんじゃない!!」」


口をそろえる二人。仲がいいのか悪いのか・・・・
が、そのタイミングで二人は魔法少女へと変身し

ドカァ!!

「やっぱり逃げんじゃん!!」

「うっせバーカ!!」

壁を破壊して、食堂になだれ込んだ。
逃げようとしてさやかが止め、結果的にこっちしかなかったのだ。

逃げるタイミング、それがわかる、変身する動作が一緒なのは、やはり仲がいいのだろうか?


「「ちげー!!」」


あ、そうすか



「うわぁ、伊織ちゃん!!今度は魔法少女がきたよー!!」

「ここは一体どうなってんのよーー!!!」

「また面妖な料理が・・・しかし、どうしてか箸が止まりません」

「ま、まともなご挨拶ができない・・・・」

「いいんですよ。「EARTH」なんてそんな感じの組織ですから」

「でも・・・」

「律子。郷に入りては郷に従え、と言いますよ」

「そうだろうけど・・・・」

「なんであんたらはこの喧騒の中普通に食事して普通に会話してんのよ!?」


二人の暴動を見て、混乱を極める伊織。
楽しむやよい。

そして我関せずを貫く三人。

伊織のまともそうに聞こえる突っ込みを、彼女たちはこう返した。


「私はもう慣れたので」

「もうあきらめたわよ」

「この程度で取り乱してはいけませんよ、伊織」


順応が早い。
将来有望である。

一方、伊織はガアッくりと肩を落とすも、ふらふらと争いの場に近づくやよいを止めにかかった。


「やよい!?ダメよ!!近づいちゃダメだってば!!」

「でも魔法のあとには魔法少女だよ!?いいなぁ・・・・あんな服着てみたいなぁ・・・」

「ん・・・・確かにデザインは・・・・って、だから行くなー!!」



「オラオラさやか!!そんなんじゃ捕まらないよ!!」

「あんたいつの間に幻術魔法取り戻したのよ!?」

「ほむらちゃん!!止めないと!!」

「ええ・・・大変なことになるわ」



「みなさ~ん・・・・・・あれ、杏子ちゃんたち、何をしてるんですか」



「津上さん!!」

「遅かったようね・・・・」

「へ?ぎゃぁ!!お、オルタリングが光ってる!!」

「怖い!!ニッコリ笑いながらオルタリング光らせている津上さん怖いですよ!?」


「ハァァアァァアアアア・・・・・!!」


「変身したぁ!?しかも足元に紋章出したぞ!?」

「キックする気だ!?ってかまどかとほむらがいない!!」

「あの二人逃げやがった!?」


「俺は戦う・・・・食堂のために、食べる人のために!!」




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ドガァッッ!!

「おいおいマジかよ!?」

「やばいって杏子!!あんた謝ってきなさいよ!!」

「あんな状況でできると思うか?!」


フォフォフォフォフォフォ・・・・ファンッッ!!


「剣と槍出してきた!?」

「あ、あれはまさか・・・」

「知っているのかさやか!?」

「知らん!!」

「バカか!!!」


後学の為に覚えておきましょう。
あれはアギトのトリニティフォームです。テストには・・・でないですか、そうですか。



「なんだぁ!?」

「わふー!?津上さんが変身してるです!?」

「ふむ・・・あの津上氏があそこまで怒るとは。ま、さしづめ佐倉女史と美樹女史が食堂で暴れたのだろう」

「な、なに、あれ?」

「ただのあほだ」

「あー、気にしたら負けってことデスヨ」


訓練場にまで突っ込んでくるアギトと二人の魔法少女。

その様子を見て、さすがにヒビキもほっとくわけにもいかず、変身音叉を取り出した。



「なるほどね自業自得かぁ・・・でも、さすがに止めないと修行もできないし・・・・タァッ!!」

「今度はなに!?」

「ヒビキさんかっこいー!!」

「鍛えてますから(シュッ)・・・さぁて、行きますか!!響鬼、紅!!」


相手がトリニティなのを見て、自身も響鬼紅へと変化して向かう。

一方、アギトはというと

「二人とも!!前暴れた時に注意したのに、解らないならちょ~っときつく言わないとダメだね!!」

「「たーすーけーてー!!」」


「津上氏もなかなか暴走しているな・・・・と見せかけて、実は半分ふざけてるようだが」

「凄いわね」

「あ~!ほむちゃんにまどちゃんだ~。クッキー食べる?」

「いただきます」

「ありがとうございます~!おいし~♪」


目の前の光景に、唖然とする千早。

自分より年下なのに、この光景に動じない少女をみて、感想を漏らす。

「これが「EARTH」なのね・・・・」

変な印象持たなきゃいいのだが。


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「お~い。起きろ~」

「むにゃむにゃ・・・あふぅ。あれ?ハニー」

「こんなところで何やってんだ?美希」

「おにぎりの匂いがしたから~・・・」

「マジか」

「すみません・・・・」

「いや、まあおいしくいただいてくれたようだからいいけどよ」



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ズズン・・・・

「お・・・・揺れますね・・・・」

「天馬っちは抜け出して行っちゃったし~」

「主の様子を見に移行にも、我らもこの状態だからのぅ」


病棟の一室。
そこに、七獣は一堂に会していた。

というか、皆この部屋である。
一つの部屋に、七つのベッドが並んでいる。


「というか天馬はなぜ動けるん?」

「天馬は十五天帝の核となる剣です。先に彼を治癒すれば、我々の治りも少しは早くなる、と言うことですよ」

「本人は得した、って笑ってたがな」

「獅子とか青龍が盟主なのにねー」

「ま、そこはそれだ」



「どうも~」

「こんにちわ!!天海春香でっす!!って皆さん大丈夫ですか!?」

と、そこにショウと春香が入ってくる。
怪我の重さに驚く春香だが、ショウは時に気にせず入っていく。


「お、わりと治ってんな・・・・天馬は?」

「あ奴は歩けるから抜け出しました」

「そ。まあこの子が青龍に用があるらしいから。あとよろしく」

「え・・・・行ってしまうのですか・・・・?」

「俺は俺で忙しいんだ。じゃあな」

「む・・・・」

そうして出て行ってしまうショウ。
と、ひょっこり顔だけ出して


「エスコートしてやりな、騎士様♪」

「・・・・え」

「ひゅぅー!!」

「青龍、いつの間に!?」

「そう言えば青龍、あの場ではキメていたからなぁ」

「マジで!?獅子!映像無いの!?」

「あるぞ。えっと・・・これ」


ジャキン、ズパァッ!!

「ちょっと・・・・やめてくれますか・・・・」

「お・・・おう・・・」

「てか青龍、動けるの?」

「・・・・治りました」

「うっそぉ!?」

「凄いね、人体」

「一番怒らせちゃだめだよね・・・・・」



「お見苦しいところを・・・・天海春香さん・・・・でしたっけ?」

「あ!はい!!」

「すみません・・・・テレビには疎いもので・・・・」

「いいんですよ~、ここで知ってもらえましたし♪」



シュッ!!ガシャ!!

「ちょっと・・・・出ましょうか・・・・」

「え?あ、はい」

パタン




「・・・・麒麟」

「だめだ。壊された」

「大きさ二ミリにも満たない超小型カメラだろう?それ」

「よく見もしないで投げナイフ命中できるもんじゃのう・・・・」

「で、どうします?私たち、歩くのもままならないんですが・・・・」

「「「「追う」」」」

「ですよねー」

ドタッ!バタッ!ズッ、ズッ、ズッ・・・・・・(地面を這う音)



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「この前はありがとうございました!!」

「今回は・・・・そのお礼ですか・・・・?」

「はい!!みなさんのおかげで、無事に助かりましたし」

「ですが、事件は起こってしまいました・・・・もっと早く気付けば・・・・危ない目にも会うことが・・・・」

「優しいんですね」

「・・・・・・」



「ちょっともう少しそっちに」

「全員立てないんだから我慢しろ」

「にしてもよく私たち、ここまで這って来れましたね・・・・」

「病棟を出て、協力してエレベーター押して降りて、何とかしてこの中庭だもんな」

「ああ・・・・あれはアドベンチャーだったな」


《FINAL ATTACK RIDE―――DE DE DE DECADE!!》

「凩一刀流、縦一文字ィッッ!!」

ドゴォッッ!!


「なに!?」

「が、瓦礫が!!」

「やばい動けん!!」

モゾモゾモゾモゾ・・・・!!

「「「「「ぎゃーーーーーす!!」」」」」




「わ!?な、なんですか?あれ」

「ああ・・・・恐らく・・・・凩と士さんが・・・・喧嘩でもしているのでしょう・・・・」

「ビルが崩れてますけど」

「そろそろ調停者が・・・・来ますので・・・・」




「さて・・・・みなさん覚悟はいいですかー?」

「あ、アリス殿!!これは違うのです!!このモヤシが・・・・」

「絡んできたのはそっちだろーが!!と言うかそもそも、あそこのガキどもが俺の写真にケチを」

「あんなものを写真と呼ぶのもおこがましい・・・・子どもの似顔絵の方がまだ原型がある」

「まだいうかこいつら!」

「まだやるかお主ら!!」

「ほぅ・・・余裕ですね」


「きゃぅ!?」

「ぐっ!?」

「むっ・・・身体が動かないッ・・・・」


「アリスビーム!!」


「「「何でもありかあんたグワァあああああ!?」」」




「解決したようです・・・・ね」

「あ、あはは・・」

「では、みなさんの所まで・・・・お送りしましょう・・・・」

「あ、大丈夫ですよ・・・っと?う、わたっ!?」

「何もないところで・・・・こけた・・・・!?」

「そ、そんな言わないでください・・・・」



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「さて・・・・今日はありがとうございました!!」

「いえいえ」


時間も経ち、一応の挨拶もすんだので、まだいたがる彼女らを引っ張って車まで連れて行くプロデューサーと律子。

車を「EARTH」の前にまで持ってきて、その間にも何人かが戻ろうとしたのを翼刀があっさり捕まえた。



「あう~・・・つれないゾ~!!」

「そーだそーだぁ~!真美達はまだ遊び足りないぞぉ~!」

「にーちゃんだってまだ遊びたいだろ~?」

もっぱら、騒いでいるのはこの三人だけだが。
だが騒がなければいいというわけでもなく・・・・・


美希はまたところかまわず眠りはじめるし

千早は「もう少し!もう少しだから!!」とか言って、響鬼の装甲声刃《アームドセイバー》を放そうとしないし

やよいは翔一にレシピを聞き、貴音は料理の感想を一から十まで述べていた

真は翼刀と拳を交えたがってたし、雪歩は凩がアリスに吹き飛ばされてきて気絶

伊織は疲れているのか、プロデューサーの背中で寝ていた


まともに帰り支度を済ませているのはというと、春香とあずさの二人だけである。

そも、あずさは発見して連れてくるまでがまた大変だったので、何事もなかったのは春香のみ。



「翼刀さん!!なんで帰そうとするんですか!?」

「これ以上君たちが近くにいると俺が唯子に殺される。あと、これ以上いろいろ見られたらフォローしきれなくなる」

「なによ。人のこと鬼か悪魔かみたいに言って」

そう言って、翼刀の肩に手を当ててツッコム唯子。
翼刀も冗談半分で行っていたのか、半笑いしてそれに応える。


「で?お前は楽しかったか?」

「そりゃもうね。沙都子ちゃんのトラップにあの双子ちゃんでしょー?飽きたらその方がすごいっての。舜さんは役に立たないし」

「ひどいこと言うねお前」


そんなこんなでお開きである。

各々が別れの挨拶をすませ、車に登場していく。

そして車に乗って、「EARTH」の敷地内から出ていった。



「ふぅ。みんな、楽しかったか?」

「ええ・・・あの食堂は、また行こうかと思っています」

「レシピもいっぱい教えてもらっちゃいましたぁ~!あと、お野菜とかもい~っぱい!!」

「もう少しであの剣から音を引き出せたのに・・・くっ」

「千早ちゃん、残った理由がずれてない?」

「ミキはおにぎり食べれてのんびり寝れたから楽しかったの~・・・・」

「ボク、今度いろいろ教えてもらおうかなぁ・・・・」

「真ちゃんより強い人、たくさんいたもんね」

「へっへ~見て見て~!局長さんのサインもらっちゃったァ!!」

「ちゃ~んとここに『双海真美ちゃんへ』って書いてもらったもんに~」

「あ~!!二人ともずるいゾ!!」

「というか、あの局長さん映画出演経験者よ」

「あら~。じゃあもっとお話すればよかったわね~」

「すぅ・・・すぅ・・・・バカァ・・・それは私のウサギよぉ・・・・」



門を出て、公道に出る。
と、そこで


ドーン!!・・・・パラパラパラパラ・・・・

「花火なの!!すっごいキラキラしてるの~!!」

「うっわぁ~!!きれいですぅー!!」


「EARTH」から花火が上がった。
だが、それはただの花火ではなく、そこには何やら龍のシルエットが。


そしてそれが宙でうねると、その全身から始めた雷が、空に文字を描いていった。


『765プロのみなさん。これからもがんばってください』


「「「「「おぉーーー!!」」」」」

感動の声が、思わず漏れる。
見送りまでなんという力の入れようだろうか。


「ねえ!!新しいライブとか思いついたんだけど!!」

「私もです!いいメロディが浮かんできました・・・」


彼女たちにとっても、いい刺激になったようである。
こうして、765プロアイドルたちの訪問は、終了となったのである。




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「さて、一通り終わったとこで舜君。話聞かせてもらえんか?」


病室に戻された蒔風。
時計の針が九時を指し示し、夜もそろそろ更けてくる時刻。


その部屋には、怪我の為腕を吊った理樹、包帯を体に巻きながらもパイプ椅子に座る一刀、そして、時空管理局からまっすぐやってきたはやてが立っていた。


「・・・・話って?」

蒔風は、それに対して静かに聞く。
何を聞いているのかを知っているにも関わらず、あえて静かな笑顔で。


「正直な話、あの男の力は未知数だ」

「俺でも測れない力。更に、あの土地ゆえの油断があったとはいえ、理樹の防御を突破する男」

「フロニャルドでの疲労もあったし・・・」

「だから、わたしらは舜君が苦戦するのはなんもおかしいとは思っとらん」



「じゃあ、あのことか」



三人の言葉を聞き、やっぱりか、とため息を漏らす蒔風。
ギィ、と起こしたベッドに上半身を持たれさせ、静かに話しだす。


「あぁ・・・いま、俺は十五天帝の一部を失っている」




to be continued
 
 

 
後書き

ギャップ激しッッ!?
最初の方の明るい感じどうしたよ!?

ちなみに今回破壊された建物の壁などは、当事者たちがアリス監督のもときっちり修復させました。


沙都子のトラップは最終的に蒔風が処理。
どうやって?圧水で洗い流した。

沙都子
「あ、あんまりですわぁ~(ザザ~!!)・・・・!!!」






はやて
「次回。なんで舜君、十五天帝もっとらんの?」

ではまた次回
 
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