【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
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0157話『サラトガの改二改装』
前書き
更新します。
大規模作戦明けに私はさっそく新たな情報を会得していた。
それは空母関係の大幅な攻撃力アップの方法……そう、カットイン戦法が実装されたのだ。
それでうちの空母たちは少し賑わいを見せているのはまぁ妥当な反応か。
そしてもう一つはサラトガの第二次改装の案件である。
うちのサラトガは絆を結んでいるのでいつでも改二案件の改装は準備はできていると言っても過言ではない。
だけど任務を読んでいく内に私は少し悩んでいた。
任務内容は『精強「任務部隊」を編成せよ』というので、『Saratoga Mk.Ⅱ』および、『Saratoga Mod 2』を配備せよというのは理解できるんだけど随伴艦に軽巡を一隻、駆逐艦を二隻以上を配備するのは少し怖いな……。
まだ次の任務が発生していないからどんな怖いところに行くのか分からないからな。
それで思わず任務の電文が届く機械を睨んでしまったのは大人げない……。
とにかく、
「まずはサラトガの改二改装だな。大淀?」
「わかりました。すぐに試製甲板カタパルトと改装設計図を準備します。サラトガさんの準備ができ次第改装室へと来てくださいね」
そう言って大淀は仕事が早いのですぐに執務室を出ていった。
それで私は大淀に言われたようにサラトガを呼ぶ事にした。
そしてサラトガの部屋へと連絡を入れるとなんと出たのは、
『ヘイ! Admiral?』
「アイオワ……? どうしてサラトガの部屋にいるんだ?」
『なにって……きっとサラが改二になるのでしょう? だからMeもすぐに駆けつけられるようにサラトガの部屋に待機していたのよ』
『すみません、提督。それではすぐに向わせてもらいますね』
おそらくアイオワの隣にサラトガがいるのだろう、すぐに事情を察したのか執務室へと来るようだ。
「わかった。それじゃまずは執務室へと来てくれ。……アイオワも来るよな?」
『当然! すぐにサラと一緒に向かうわね!』
それでアイオワは電話を切った。
うん、大変元気があってよろしいな……。
姉貴分のサラトガが改二になるのだ。
嬉しくないわけないからな。
それでしばらく二人を待っていると執務室のドアがノックされたので私は二人を招き入れる。
「来たわよ、Admiral!」
「サラトガ、到着いたしました」
そう言って二人は元気よく私に敬礼をしてくる。
それですぐに楽にしていいと言ってさっそく本題に入らせてもらう。
「さっそくだけどサラトガには改二……アメリカ風に言うとMk.Ⅱになってもらうけど、大丈夫だよな……?」
「はい。サラはいつでもいけます」
そう言ってさらとがはニッコリと笑顔を浮かべる。
それなら話は早いという事で私はさっそくサラトガとついでにアイオワを連れて改装室へと向かう事にしたので、
「それじゃ行こうか。もうすでに大淀が改装室へと明石と一緒に待っていると思うから」
「とうとうなのね……アイオワ、とても楽しみだわ」
「もうっ……私以上に嬉しそうなんだから」
腕を構えて嬉しそうにポーズを取るアイオワを見てサラトガは少し気おくれをしているみたいだ。
「まぁいいじゃないか。誰でも嬉しいもんさ」
「はい。それはわかっているのですが……まぁいいです。それではさっそく向かいましょうか」
「ああ」
「イエス!」
それで改装室へと私達は足を運んでいった。
到着してみると改装設計図を持った大淀が待っていた。
明石も改装するための装置に張り付いているのが見て取れる。
「あ、提督。それにサラトガさん。よくぞおいでくださいました。すでに準備は整っていますのでいつでもいけますよ。試製甲板カタパルトもすでに改装室の中に配備されていますので」
「Thank you オオヨド! それでは提督……」
「ああ。行ってきなさい」
それでサラトガは無言で笑みを浮かべて改装室へと改装設計図を持って入っていった。
それをアイオワとともに見送りながらも、
「サラの改装……ワクワクするわね」
「そうだな。きっとかなり強くなることは決定された事実だからな。改の時点で改二の子達に引けを取っていなかったからな」
「それはそうよ。なんてったって誇りあるアメリカ海軍の船なのよ、サラは!」
そう言って自分の事のように自慢げにアイオワは話す。
そんなアイオワを見て思う。
「なぁアイオワ。君はサラトガより早く鎮守府に来たよな。後から来たサラトガが先に改二になってなにか思う所はあるか……?」
「ああ、大丈夫よ。そこら辺はちゃんとわかっているわ。Meだって子供じゃないんだからそれくらいは許容しないとね」
「それなら大丈夫だな。アイオワもアイオワで戦艦の中では長門改二と同等の力を持っているからな」
「もちろん! まだまだ負けるつもりはないわ!」
それで強気の笑みを浮かべている。
うん。やっぱり強い子だなアイオワは。
そうして準備ができるまでアイオワと話し込んでいる時だった。
明石から、
「提督ー? 改装準備が整いましたのでいつでもどうぞー!」
「明石、わかった」
それで私は目の前にある改装ボタンを見て一度深呼吸をする。
大丈夫……もう改装する事は分かっていた事じゃないか。
だからいつでもいける。
それで私はゆっくりと改装ボタンのスイッチを押した。
すると改装室の中からまばゆい光が漏れてくるのを確認できた。
おそらく今頃は中ではサラトガが妖精さんの手によって大幅に改装されているのだろうな。
しばらく光は漏れてきていたんだけどその光もだんだんと収まってきて改装室のランプが消えた。
「いよいよね!」
アイオワが今か今かとサラトガが出てくるのを待っていた。
そして改装室の扉が開かれてそこには最初の時の服装である白い衣装を着たサラトガの姿があった。
「……提督。サラトガ、改装が終了しました。これで前以上に力を発揮できます!」
「ああ。これからもよろしく頼むよサラトガ」
「はい!」
それでサラトガはまた笑みを浮かべた。
そんなサラトガにアイオワは「かっこいいわ、サラ!」と言って抱きついていた。
そんな二人をよそに私は明石にサラトガのパラメーターの紙を受け取っていた。
「提督? サラトガさんは何回でもコンバートできるから正規空母と装甲空母のどちらでも運用できるので状況に合わせて使ってあげてください。ようは瑞鶴さんと翔鶴さんみたいなものです」
「そうか、わかった」
それで私はこれからのサラトガの活躍に期待するのであった。
後書き
ミスカット。
改装室の光がだんだんと収まってきて改装室の扉が開かれる。
だがそこにはサラトガとは似ても似つかないとある深海棲艦に酷似した姿の……いわゆる浮遊要塞の姿があった。
「ワッツッ!?」
アイオワはそれで目が飛び出しそうになるくらいに驚愕している。
私もアイオワがいなかったら同じような顔をしていただろう。
『提督……? どうされました?』
「い、いや……なんでもない。そう、なんでも……」
『そうですか』
浮遊要塞からサラトガの声だけが聞こえてきて私とアイオワは困惑をするのであった……。
―――――――
というわけでサラトガ改二の話でした。
いきなりエラーが出てサラトガの姿が浮遊要塞になるというバグがあったらしいですがうちでは普通の姿でしたのでよかったです。
次回は私の失敗談と任務話を書いていきます。
それではご意見・ご感想・誤字脱字報告をお待ちしております。
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