レインボークラウン
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第四百六十四話
第四百六十四話 素麺サラダ
かなりの野菜の中に入れてしかもドレッシングをかけた素麺を食べてだ、タロもライゾウもこれはといった顔で言った。
「これはな」
「案外いけるね」
「素麺ってサラダに合ってるな」
「思った以上にね」
「ドレッシングもな」
「いい感じになっていて」
「そうそう、これがね」
小田切君もその素麺を食べつつ言う、野菜と一緒に。
「いけるんだよ」
「和風のみって思ったらな」
「そうでもないんだね」
「そうなんだ、素麺ってあっさりしてるから」
それでというのだ。
「結構何にでも合って」
「それでサラダにもか」
「合っていて美味しんだね」
「そうなんだよ、僕は学生時代に食べてね」
小田切君はその頃のことをもう遠い日に思っている、卒業と同時にこの研究所に入ったがそれも遠い昔だとだ。
「いけるって思ってね」
「今もか」
「こうして食べてるんだ」
「食べるからにはね」
それこそとだ、素麺を食べ続けつつ二匹に話す。
「美味しくしかも栄養がある」
「さもないとか」
「食べる意味がないっていうんだな」
「そう思うからね」
だからだというのだ。
「こうして食べてるんだ」
「素麺はか」
「お野菜も沢山だね」
「そうだよ、まあお豆腐だけでもね」
こちらも食べつつ言う、上からチューブの生姜と醤油をかけてそのうえで食べている、しかも美味しく。
「いけるけれどね」
「ああ、お豆腐はな」
「ちゃんと栄養あるからね」
栄養の宝庫と言っていい、豆腐は。
「そっちはね」
「いいよな」
「そう、けれどお素麺も食べてこれも食べたら」
サラダの中にあるそれと、というのだ。
「もう夏は大丈夫だよ」
「栄養の方は」
「いけるんだね」
「そう、夏バテなんて絶対にないよ」
笑顔で言う、そうして素麺を食べるのだった。
そして食べ終わってだ、小田切君はこう言った。
「午後も頑張ろうね」
「そうしような」
「沢山食べたしね」
二匹も応える、皆栄養は充分摂ったと確信していてその通りだった。
第四百六十四話 完
2017・7・17
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