恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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674部分:第五十三話 孟獲、七度捕らえられるのこと一
第五十三話 孟獲、七度捕らえられるのこと一
第五十三話 孟獲、七度捕らえられるのこと
劉備達に挑戦状を叩きつけた形の孟獲達は一旦宮殿に戻った。そうしてそこにおいてだ。四人でこれからのことを話すのであった。
「何かおかしなことになっちゃったね」
「本当にだ」
チャムチャムとタムタムもいる。兄は妹のその言葉に頷く。
「タムタム今回は」
「今回は?」
「孟獲強情だと思う」
彼もまたそう見ているのだった。宮殿の一室に胡坐をかいて座ってだ。そのうえで自分の左隣にいる妹に対して話すのであった。
「ヘソのゴマ位気前よく渡せばいい」
「そうよね、それは」
「タムタム劉備達嫌いでない」
それも言うタムタムだった。
「だから今回は」
「この話には加わらないの」
「タムタムそうする」
これが彼の今回のことについての決定だった。
「チャムチャムはどうする」
「僕もそうする」
彼女もなのだった。
「劉備さん達嫌いじゃないから」
「それじゃあタムタム達は」
「見ているだけね」
彼等の方針は決定した。そしてそのことを玉座兼ベッドにいる孟獲に対してだ。話すのだった。
「それでいいか」
「今回は」
「仲間に入りたくなければそれでいいにゃ」
孟獲はここでは普段の孟獲だった。
特に咎めることなくだ。こう二人に言うのだった。
「遊びたくないならそれでいいにゃ」
「ならここに残る」
「留守番しておくね」
「そうするといいにゃ。御飯は好きなだけ食べるにゃ」
孟獲も彼等を邪険になぞしはしない。そうしてだった。
あらためてだ。トラ達に顔を向けてだ。こう言うのであった。
「とにかくにゃ」
「はいにゃ」
「絶対にあのおっぱい達に捕まらない」
「そうするにゃ」
「その通りにゃ。美以も絶対に捕まらないにゃ」
腕を組んでだ。そのうえでの言葉だった。
「美以の知恵を見せてやるにゃ」
「そうにゃ。じゃあトラ達も」
「そうさせてもらうにゃ」
「絶対ににゃ」
こうしてだった。三人もなのだった。
絶対に捕まらないと強く誓う。そのうえで宮殿を出るのだった。
しかしだった。孔明と鳳統はだ。一行を草陰に入れてだ。そのうえで自分達も入ってである。目の前にあるものを見ながら話すのだった。
「これでいいですね」
「後は孟獲さんを待つだけです」
「おい、これはだ」
しかしだ。その二人に魏延が言う。
「幾ら何でもあれではないのか」
「あれですか」
「そう思いますか?」
「あれでは鳥の罠だぞ」
見ればだ。バナナがありその上に巨大なザルがある。ザルは棒で支えられており棒には縄がある。縄を引っ張ればそれでザルが落ちる仕組みであった。
「捕まる筈がない」
「そうよね。鳥じゃないんだから」
それを馬岱も言う。
「ちょっと。有り得ないんじゃ」
「大丈夫です、これで」
「絶対に捕まります」
しかしだ。軍師二人は自信に満ちた声でこう答えるのだった。
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