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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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658部分:第五十一話 孫尚香、立ち上がるのことその七


第五十一話 孫尚香、立ち上がるのことその七

「貧乳ね」
「あの娘のことですか」
「変なことするわよ。全く」
 孫策は今度は苦笑いであった。
「だから胸なんてどうでもいいのにね」
「その通りです。胸なぞ」
 どうかというのだった。孫権も言う。
「どうでもいいのですけれど」
「自然と大きくなるわよね」
「全くです」
 その通りだというのであった。二人にとってはだ。
「普通に大きくなりますが」
「あの娘だってそのうち大きくなるんじゃないの?」
「そうですね。大きくなりますね」
「それがわからないのかしら。何故かしら」
「理解できません」
 二人はそんな調子だった。胸に対してあまりにも楽観的だった。しかしだ。
 孫尚香はだ。危機感を抱いていた。それも強烈なまでの。
 この日は周泰と呂蒙を前にしてだ。険しい顔で話すのだった。
「それで袁紹のところはなのね」
「はい、文醜さんがです」
「協力してくれるそうです」
「そう。それはいいわ」
 それを聞いてだ。満足した顔で言うのだった。
「袁紹のところにも同志がいたのね」
「そうです。私達のお友達です」
「大切な。胸のない」
「そして遂にです」
「董卓さんのところも」
 そしてだ。三人の前に出て来たのはだ。彼女であった。
 陳宮はだ。真剣な面持ちで三人に話すのだった。
「ねねもわかりましたです」
「私達の仲間に加わってくれるのね」
「胸が大きいことにこだわる奴は許せないのです!」
 こう孫尚香に対して叫ぶ。
「揚州への使者に来たらそんな素晴しい組織があったとは知らなかったのです」
「あれっ、組織だったの?」
 孫尚香はそれを聞いてきょとんとした顔になった。
「初耳だけれど」
「はい、今さっき組織になりました」
「貧乳の会です」
 周泰と呂蒙が話す。
「勿論首領は小蓮様ですよ」
「おめでとうございます」
「首領?会なのに?」
 孫尚香はそのことがそもそも疑問だった。
「何かおかしくないかしら、それって」
「いえ、細かいことは御気になさらずに」
「ここでは」
「何かよくわからないけれどわかったわ」
 腕を組んでこう言う孫尚香だtった。
「それじゃあね」
「はい、首領就任おめでとうございます」
「スサノオみたいになって下さいね」
 何故かそんな名前も出て来た。
「あと。この方も」
「加わって下さいます」
 今度出て来たのはだ。あかりだった。
 彼女もだ。元気のいい声でこう言う。
「よっしゃ!来たで!」
「あかりじゃない」
「そや。胸がでかいのが何やっちゅうねん」
 これが彼女の主張だった。
「そんなことにこだわる奴はアホや」
「その通りなのです!」
 陳宮も言う。
「そんなことにこだわる奴に正しいことを教えてやるのです」
「その通りや。あんたもわかっとるやないか」
「そう言う御前もです」
 あかりと陳宮はお互いを見て笑顔になる。
「貧乳のことがよくわかっているのです」
「貧乳こそが正義やで。うち等のこの正義、貫くで」
「そうなのです。ねねは」
 彼女はだ。どうかというのだった。
 
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