レインボークラウン
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第四百六十一話
第四百六十一話 博士のカロリー消費方法
小田切君は博士に対してある日朝食のトーストとサラダ、牛乳を口にした後で質問をした。その質問はというと。
「博士ってスポーツは」
「生体実験に殺人じゃ」
「その二つスポーツですか?」
「どちらもかなりカロリーを消費するぞ」
だからスポーツだというのだ。
「その辺りのどうしようもない小者を殺すのもな」
「大量破壊兵器とかの開発もですか」
「そうじゃ」
そちらもというのだ。
「無論スポーツじゃ」
「じゃあ博士の趣味自体がですか」
「スポーツじゃ」
「そうなんですね」
「例えば暴走族の連中を電気鞭で感電死させる」
博士がよくやる殺人方法である。
「それもまた、じゃ」
「スポーツですか」
「バラバラにするなぞな」
所謂バラバラ殺人だ、チーマーを捕まえて八つ裂きにしたのは二日前だ。博士にとってはほんの遊びである。
「一〇〇〇カロリーは使う」
「一人当たりですか」
「そうじゃ、小田切君もやってみるか」
そうした『スポーツ』をというのだ。
「中々面白いぞ」
「僕は殺人とかしませんから」
はっきりと言うとただ研究室にいるだけだ、小田切君自身は犯罪には一切関わっていないので罪にも問われていない。むしろ博士の目付け役として貴重な存在として社会的に認可されている。
「遠慮します」
「そうか、ではわし一人で楽しもう」
今日もというのだ。
「街に出てその辺りのヤクザ者を生体実験にかけるわ」
「今日も運動をするってことで」
「やってくる」
「全部スポーツでもあったんですね」
「そういうことなのじゃ」
博士は牛乳を飲みつつ小田切君に話した。
「朝飯の後でな。それで今日の朝食じゃが」
「博士が作られたんでしたね」
「卵がないがな」
「あっ、そういえば」
小田切君も言われて気付いた。
「ないですね」
「実はゆで卵がある」
「じゃあそれをですか」
「食うことじゃ」
「じゃあ一個貰います」
「うむ、わしもな」
そうして牛乳以外の蛋白質も摂取しようというのだ、博士はしっかりと栄養を摂取して博士の言うスポーツに挑むのだった。
第四百六十一話 完
2017・7・12
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