FAIRY TAIL ー唯一の滅竜魔導士ー
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思い出したくない過去
前書き
最初はエルザ視点です。
ポケモンのディアルガVSパルキアVSダークライという昔の映画覚えてる人いるかな。
その映画の最後の感動シーンで使われた曲『オラシオン』を聞きながら執筆しました(*ˊᗜˋ*)
どうでもいいですね、はい(笑)
では、本編へ!
私はホテルで昔ある塔で奴隷のような扱いで働かされていた仲間達に連れて行かれ、今は一人独房の中にいる。
あの辛かった昔の仲間であるショウが、コツコツと向かってきた。
「“儀式”は明日の正午、それまでそこにいるんだ。」
──儀式…まさか、Rシステムを…!?
私は心の中で驚愕していた。
彼が止めたRシステムを、昔の仲間が作動させようとしている。
「しょうがないよね、姉さんはジェラールを裏切ったんだから、儀式の生け贄は姉さんに決まったんだよ」
「……………。」
「もう姉さんには会えなくなるね、でも"楽園"のためだ…」
私は思い出したくない記憶に震え始める。
二度と思い出しくない過去。
「震えてるね、生け贄になるのが怖い?ここがあの場所だから?それとも。」
ショウはわざと間を開け、ニヤッと笑ってから。
「また"兄さん"を失うのが怖い?」
その言葉に私の身体はピクッと動いた。
彼が自らのある物を犠牲にして守った物。
そのせいで彼がどれだけ苦しんできていたのかを、私は知っている。
──頼む、彼を巻き込まないでくれ。
私の願いが届くはずもなくショウは語り出した。
語られた事によって思い出す、あの時。
ショウの立案により、みんなで脱走を試みた。
だが兵士に見つかった時。
『そう簡単に逃げ出せると思ったのか、ガキ共!』
『一刻も早くRシステムを完成させなきゃならねぇのに!!』
『まあ待て、これ以上の建立の遅れはマズイ、本来なら全員懲罰房送りなんだが今回は1人とする、脱走立案者は誰だ?懲罰房はそいつにいってもらおう』
その時、私は皆を危険に晒したくなかった。
だから………
『わ、私が立案者です…私が皆に指揮を……』
『ほう。』
『何言ってるのさ、エルザ。』
『え…?』
私の横にいた彼から声がした。
『僕をかばわなくていいよ、僕が本当の立案者です。』
『めんどくせぇ事すんな、こいガキ。』
そう言って兵士は彼を懲罰房送りになった。
彼は私達の元に戻ってきたが、グッたりとした状態で兵士に戻されたため意識が無かった。
「あの時はごめんよ、立案者はオレだったのに兄さんがかばわなくれた。でも…怖くて言い出せなかった、本当…ズルいよね…………」
正直、今の私にとってそんなことはどうでもよかった。
私はショウにRシステムの危険さを問うが…ショウは昔のショウでは無かった。
──ショウには悪いが、もう私は嫌なんだ。
私はそう思いながら、脚でショウの顎に蹴り気絶させた。
その後、縛られている鎖と縄を切る。
ショウをこんな風にした奴に、私は怒りをあらわにした。
「ジェラール…貴様のせいか………!!」
私はジェラールを探し出すために独房を出た。
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sideチェンジ
俺達は小舟に乗っていた時にジュビアが見つけた塔に近づくと水の中にある道を見つけ塔内に侵入していた。
もちろん、水の中なのでジュビアに酸素入りの水玉を作ってもらい被っていた。
「何だ貴様らはー!」
「やっぱり見つかるよな…」
「ここまで来たらやるしかねぇーだろ!」
塔内には兵士があちこちに配備され、見つからないように進んでいたが塔内が狭いため呆気なく見つかる。
「何だ貴様らはだって?」
ナツが上にかかる橋の柱を折り、大きな声で。
「妖精の尻尾だーーー!ハッピーとエルザを返せー!」
それが合図となり、俺達は戦闘に意識を切り替える。
「開け!巨蟹宮の扉、キャンサー!」
「今日はどんなヘアースタイルにしますか、エビ!」
「お、俺の髪がー!」
「水流斬破!」
「アイスメイク 大槌兵!」
「ぐはぁぁぁ!」
次々と現れる兵士だが、ルーシィと精霊、グレイとジュビアの息ぴったりの連携で跡形もなく片付いていく。
すると、目の前に2本の分かれ道が出てきた。
「ナツとルーシィ、グレイ、ジュビアは右側の道に行ってくれ。俺はこっち側に行く。」
「何言ってんだ、アルマ!」
「お前、1人で行く気か!?」
グレイとナツが俺の発言に反論してきた。
それもそうだ、1人でこの訳もわからない塔を進んでいくと言っているのだから。
俺は全員を見てから言った。
「分かってる、どれだけ危険な事をしようとしてるかぐらい。」
「なら!」
ルーシィも反論してくる、だが俺がここで引き下がる訳には行かない。
「だからこそ、今の俺達が半分になる訳には行かないんだ。即戦力であるエルザを失っている俺達に今バラバラになると危険性は増す、それに。」
俺は間を置いてから話した。
「お前達を信用しているから俺は1人で戦えるんだ、大丈夫。俺も妖精の尻尾の1人、そう簡単に負けないさ。」
ルーシィやナツは納得していないという表情を浮かべていた。
だが、ジュビアが俺の前に来て一言。
「分かりました、でも無理はしないでください。"S級魔導士のアルマ"さんではなく、"1人のアルマ"さんとして戻ってきてください。」
その一言が響いた。
──やっぱりフェアリーテイルは最高のギルドですよ、マスター。
俺はしっかりと頷いてから俺は左側の道に一歩近づく。
「必ずエルザとハッピーを救ってギルドに戻るぞ、アルマ!」
「あぁ、もちろん。」
そう言って俺は左側の道を。
ナツとルーシィ、グレイ、ジュビアは右側の道に進んだ。
あれから、ただただ真っ直ぐに伸びる道を俺はひたすら走っていた。
すると、角から猫耳を生やした少女と水色の猫が現れた。
「ハッピー…?」
「アルマー、助けてー!」
水色の猫、それはエルザと一緒に連れ去られたハッピーだった。
俺は加速して、その少女の前に回って言った。
「悪いけど、その子は俺の仲間なんだ。返してくれるかい?」
俺は手を伸ばすが弾かれた。
──だよな、敵だからすんなり返してくれるわけないか。
「ねぇ、貴方の名前ってにゃに?」
何故か語尾が猫である少女に質問される。
俺は一瞬戸惑って間を置いてしまったが、すぐに答えた。
「……アルマ。」
そう言った瞬間、この場の時間が止まった気がした。
後書き
次回は大きく出る予定です!
予定なので変わる可能性ありますが!(笑)
では、また次回!
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