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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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625部分:第四十八話 厳顔、主を見つけるのことその十一


第四十八話 厳顔、主を見つけるのことその十一

「まさかと思うけれど」
「そうなのですか」
「勿論ね」
 神楽はここで劉備達も見る。今は皆同じ部屋にいて楽しくお茶を飲んでいるのだ。
「皆も」
「私達全員がですか」
「そうよ。一緒にね」
「私は刹那を感じますが」
「私はオロチよ」
「私はアンブロジアを」
 ミナも加わってきた。
「少しずつ強くなってきている」
「それじゃあ今この国は」
「多くの魔が集まってきているわね」
 神楽の顔が曇ってきた。
「間違いなくね」
「そしてこの国にも元々」
「いるわね」
「強力な魔が」
「そしてその魔は」
 どうかとだ。神楽はさらに言う。
「おそらく一つ一つがそれぞれね」
「手を組み合っていますね」
「そうしているわ」
 そうだというのである。
「そうしてそのうえでね」
「この国で恐ろしいことをしている」
「おそらくは混沌」
 神楽は言った。
「それを為そうとしているわ」
「アンブロジアは世界を己の色で塗り潰そうとしている」
「刹那もまた」
「オロチも結局は同じね」
 三人の見立てはここで一致した。
「人をこの世から消し去り」
「そのうえで自分達の望む世界を創る」
「闇の世界を」
「だからこそなのね」
 神楽はここで察した顔になった。
「私達がこの世界に来た理由は」
「それを防ぐ為に」
「それで」
「そうよ。他の皆も」
 草薙やテリー達のことであった。
「だからこそこの世界に」
「そうして皆その魔と戦う」
「それがこの世界での私達の運命」
「間違いないわ」
「それなら」
「私達は」
「命を賭けても」
 三人の顔がそれぞれ強いものになった。
「この世界の為に」
「はい、そうですね」
「戦おう」
「ただ。月、貴女は」
 神楽はここで月を見た。そのうえでの言葉だった。
「命を賭けても捨てては駄目よ」
「捨てては」
「知っているわ。貴女のその封印はね」
 どうかというのであった。
「命を捨てるものね。貴女自身の」
「それは」
「隠す必要はないわ」
 それはさせなかった。何としてもだ。
「わかっているから」
「そうですか」
「だからよ。生きなさい」
 彼女への言葉だった。
「絶対に」
「けれど」
「守矢さんが言っていたわよね」
「兄さんが」
「それを忘れないで」
 語る神楽もだ。優しい顔になっていた。
 
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