銀河英雄伝説〜門閥貴族・・・だが貧乏!
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第11話 寵姫への道
バタフライ効果で大回転。
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第11話 寵姫への道
帝国暦480年4月
■オーディン ファーレンハイト邸 ラミディア・フォン・ファーレンハイト
最近ファーレンハイト星への移民が100万人にもなりました。
僅か1年足らずでこの量は異常なのですが、話を聞くとグリューネワルト伯爵領から逃げてきた方々なんですよ、何でも税率90㌫とか、綺麗な女性なら人妻だろうが学生だろうが、領主の兄や父が慰め物にする為に攫っていくそうです、許せませんね!!
その為に何とか逃げ出して、大々的に移民を受け入れている家へ来るそうです。
家の星は開拓したばかりだから、移民は大歓迎なんですからね。
皆さんに新たに土地を配布して開墾して貰ってますから、
取りあえずは農具や家を建てる資材や当面の食料を配布して頑張って貰っています。
皆さん着の身着のままで逃げてきたから大変でしょうが頑張ってくれると言ってくれています。
家も出来る限り支援することに、会社で決めましたけどね。会社も資金的にきつくなりましたが、話を聞いたブラウンシュヴァイク公爵が資金援助をしてくれるそうです。
ビックリですね、何があるんでしょうか?不気味ですよね。
OVAとかのブラウンシュヴァイク公と比べるとイメージが違いすぎるんですよね。
裏の顔があったのかなと思いますよ。
しかし、アンネローゼが寵姫にならない事が此処までバタフライ効果になるとは、
グリューネワルト伯爵領の領民には凄く悪いことをしたと思っていますよ。
しかし、現グリューネワルト伯爵夫人の評判は最悪ですね。
彼処まで酷い人間とは、ブラウンシュヴァイク公より遙かに悪じゃないですか、
きっとリヒテンラーデ侯爵は頭抱えてるんだろうな、気の毒だけど私じゃお役にたてませんから。
レオンハルトという兄も458年生まれでロイエンタールとかの同期らしいけど、
478年の卒業後直ぐに少佐になって前線に出ないでオーディンの軍病院の経理課にいて、看護婦や女医を喰いまくっているそうですよ。
それでも一年ごとに出世して今じゃ大佐だそうですよ、コネ甚だしいですね。
父親は男爵に叙されたそうで、女漁りをしまくっているそうです。
酷い一族だな。こりゃ、リヒテンラーデ侯爵の胃に穴が開くんじゃないか?
悪女伝説にまた一ページが記録されそうな勢いですね。
よく陛下が放置してるなと思いますよ、へんなの?
まあ此方に向こうから逃げた臣民を帰せと。文句が来たんですけど、
此もブラウンシュヴァイク公が突っぱねてくれました。
オットーさん何か悪い物でも食べたのか?それとも死期が近いのかい?
何かにつけて、助けてくれるのがありがたいんですけど、妾になれとか言われたら嫌ですよね。
断りにくいじゃ無いですか。まあアマーリエ皇女が浮気なんか許さないでしょうけどね。通い妻とかじゃ嫌ですから、私は普通に嫁に行くんだ!
全然話が違いますが、アンネローゼとフェリシア姉の性癖がショタだったと言う事が完全に判明しました。ある日、ジークとラインハルトと姉たちや私でハイキングに行ったとき。2人の半ズボン姿を見ながら、よだれ垂らしてるんですよ。
生足最高ー半ズボン最高ーっていいながら、2人して一生懸命録画したり写真を撮っているんです。私は思わず引きましたね。
我が姉とアンネローゼの行為は一歩間違えば犯罪ですよ。
一緒にお風呂へ入ろうとしたりするし、一緒に寝ようとベットに潜り込むこともあるぐらいですから。
私は何処まで原作乖離するんじゃー!!て叫びたい気分ですよ。
今姉とアンネローゼが17歳、私たちが13歳ですから凄すぎます。
ショタはすざまじいパワーなのだな。
先月のクリスマスの翌日、やにアンネローゼと姉さんの肌が艶々で、
逆にジークとラインハルトがボロボロだったのは何なんだろうか?
まさか、大変な事は無いよね、無いと信じさせてくれ!!
話を聞いても、ラミィーには未だ早いわとか言われますから、
ジーク達は、何も言えないて言うか暫く姉たちから逃げ回ってましたよ。
アンネローゼ様一途のジークが逃げたんですからよほどの事があったのでしょうね。
姉たちが怖くて知りたくもないけどね。
そうそう、ミッターマイヤーのパパに庭園の整備をお願いして知り合いになりました。
ついでにお宅拝見して、エヴァンゼリンさんとも仲良くなりましたよ。
464生まれなので、今年16歳で、凄く可愛いかたでした。
何れ疾風に会えると良いなと思いながら待っている状態ですね。
帝国暦481年4月
■オーディン ノイエ・サンスーシ
相変わらず、グリューネワルト伯爵夫人一族の我が儘は続いており、
リヒテンラーデ侯爵は胃の痛みに悩まされていた。
新たなる寵姫探しも失敗に終わっている。
何故なら、事もあろうにグリューネワルト伯爵夫人がリッテンハイム候爵と手を結ぶという仰天の事態が起こったからである。両者の話し合いで利害関係が生まれたらしく。
その為リッテンハイム候がグリューネワルト伯爵夫人の後ろ盾として名乗りを上げたのである。
その為、寵姫選びはことごとく妨害の為に失敗し今でもグリューネワルト伯爵夫人が寵愛を受ける状態が続いているのである。その為次第に口出しが大きくなり私物化が進みつつあった。
既に父親は典礼省の次官にまでなっており、近い将来尚書に成ると噂されていた。
また兄は既に少将にまで昇進して我が物顔で取り巻きを引き連れて闊歩していた。
貴族達は憤慨する者も居たが、No2のリッテンハイム候の後ろ盾で益々増長しつつあった。
リヒテンラーデ侯爵は此処は一つもう一方の雄、ブラウンシュヴァイク公に相談するべきだと考え、
公爵邸へと向かうのであった。
帝国暦481年4月
■オーディン ブラウンシュヴァイク邸
ブラウンシュヴァイク邸では、当主オットー・フォン・ブラウンシュヴァイクが自ら向かえてくれた。
「国務尚書、何か用ですかな?」
「うむ、公爵は昨今のグリューネワルト伯爵夫人とリッテンハイム侯爵の枢軸をどう思いますかな」
「由々しき事態ですな」
「やはり」
「あのままで行けば、国政の壟断は確実。それが良い方に向かえば良いが,
あの枢軸では悪くなる一方であろう」
「公爵もそう思いますか」
「あの状態で行けば、帝国の存亡に関わる重大事になること間違えないですな」
「どの様にすれば良いでしょうかな」
「聡明で心優しき寵姫を探しだし、陛下の目を覚まさせるしかあるますまい」
「しかし、リッテンハイム侯爵の邪魔が入りましてな、探すことに挫折しているところですわ」
「うむ、それでは難しいですな」
「ブラウンシュヴァイク公の一門の方で程よき姫は居りませんか?」
「んー一門と言っても直接グリューネワルト伯爵夫人と対峙できる姫は居りますまい」
「さようですか」
リヒテンラーデ侯爵はガッカリする。
ブラウンシュヴァイク公がハッと思い出したように言い出す。
「一門ではありませんが、マリーンドルフ伯爵令嬢ヒルデガルドは聡明で心優しき姫だそうですぞ」
「マリーンドルフ伯か」
リヒテンラーデ侯爵は彼の者の顔を思い出しながら考える。
「いかんですな、マリーンドルフ伯のでは無理ですわ」
「それは、いかなる理由で」
「マリードルフ伯の問題ではなく、あの家はカストロプの親族ですからな。
必要以上にカストロプの力が増える可能性がありますからな」
「うむ、カストロプならば、それを利用して更に私利私欲を行いそうですな」
「ハルテンベルク伯のエリザベートでは如何であろうか?」
「あの者は、心が弱いとてもとてもグリューネワルト伯爵夫人に対抗できん」
「ふむ、八方ふさがりですな」
「全くですな」
2人が頭を抱える中、応接室にある人物が入ってきた。
「クラウス、久しぶりだな」
「おうこれは、エーリッヒ此方へ来ていたのか?」
「ああ、先日久しぶりに遊びに来たのさ」
「父上、どうなさいましたか?」
「ん、我が友と息子が頭を抱えているのだ、知恵を授けに来たところだな」
「エーリッヒ、いい手があるのか?」
「いい手がなければ、態々此処へ入ってこんよ」
「まあ確かにな」
「クラウス、ファーレンハイト星の開拓の話を知っているか?」
「無論知って居るが、それがどうした?」
「その原案を作ったのが、若干14歳の令嬢だ」
「なんじゃと、そんな話が」
「信じられないか、しかし本当の事だ」
「なんと」
「その令嬢は、聡明で心優しい娘でな、それに根性を持っている」
「しかし、相手はリッテンハイム侯とグリューネワルト伯爵夫人じゃ高々男爵家では太刀打ちできんぞ」
「クラウス、それなんだがな、あの娘は男爵家の娘じゃないんだ」
「それはどう言う事だ、まさか!」
「そうだ、俺の子だ。俺がファーレンハイト男爵の妹に生ませた子でな。
認知できない理由があってな。そのまま実家で育てて貰っていたのだよ」
リヒテンラーデ侯爵は驚愕する。
「つまりは、ブラウンシュヴァイク公爵家先代の3女と言う訳か」
「そう言う事になる」
「それならば、リッテンハイム候とグリューネワルト伯爵夫人枢軸に対抗可能じゃ」
「その通りだな」
「ブラウンシュヴァイク公爵家は全面的に支援してくれるのかの?」
「父上が賛成であれば、私は全面支援を行い、ブラウンシュヴァイク公爵家の末姫として送り出す所存」
「エーリッヒ、賛成してくれるか?」
「俺は賛成するが、ラミディアの意志に任せたいと思うのだがな」
「父上、それでは、断られた場合はどう致しますか」
「そうじゃ、勅命で寵姫にするのが良いのではないか?」
「取りあえずは、今年の10月に15歳になる、それまでに準備を行うしかあるまい、
それと、宮廷にならす為に陛下主催の宴でそれとなく参加させて。
あの子の義行心を擽るのも良いかもしれんぞ」
「判ったわ、それでは夏の宴でもするように陛下に進言致そう」
「うむそれがよかろう」
「ブラウンシュヴァイク公爵、よしなに頼みます」
「お任せ下され、帝国の為ですからな」
「クラウスよ、余り急ぐなよ」
「判って居るわ」
リヒテンラーデ侯爵が帰宅してから、親子2人で話している。
「父上、宜しいのですか」
「うむ、帝国の危機には藩屏たる我が家が動かずしてどうする」
「しかし、妹が不憫でありましょう」
「此もブラウンシュヴァイクの家に生まれた定めじゃ」
「はあ」
「あの子であれば。必ず帝国を守ってくれよう」
「オットー、済まぬが、あの子を守ってやってくれ、儂ではもう守れんからな」
「父上、お任せ下され、必ずラミディアは守りますぞ」
「すまぬすまぬな」
「父上」
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