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オズのジュリア=ジャム

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第四幕その四

 何とミュージッカーが出てきました、相変わらず身体から始終音楽を出していてそうして陽気な感じで踊りながら歩いています。
「陽気にね」
「あっ、ミュージッカーさん」
「確かカドリングにおられたんじゃ?」
「それでどうしてマンチキンにいるの?」
「旅行中?」
「それでかしら」
「そうだよ、今は旅行中なんだ」
 ミュージッカーは神宝達五人に答えました。
「それで今はこの植物達の音楽を楽しんでいるんだ」
「君にこの国で会うとはね」
 モジャボロがミュージッカーに応えました。
「思わなかったけれどね」
「たまたまここでこの植物達に巡り合ってね」
「この国を旅行していてたね」
「それで今は音楽を楽しんでいるんだ」
「そうなんだね」
「うん、そしてね」
 ミュージッカーはさらにお話します。
「数日ここで歌って踊っているんだ」
「君自身の音楽と合わせて」
「そうしているんだ」
「成程ね」
「いや、これがね」
「これが?」
「とてもよくて留まっているんだ」
 そうして歌って踊っているというのです。
「こうしてね、満足したら他の場所に行くよ」
「君の旅行の目的地は何処かな」
「特に決めていないんだ」
「気分の赴くままにだね」
「旅行をしているんだ」
「では満足したらだね」
「カドリングに戻るよ」
 つまり彼のお家がある場所にというのです。
「そうするよ」
「そのこともわかったよ」
「ううん、とてもいい音楽だから」
 ジュリアがここでまた言いました。
「ミュージッカーさんの勧めもあるし」
「踊ったり歌ったりするんだね」
「ここはそうしようかしら」
 かかしに考えるお顔で答えました。
「皆で」
「じゃあ僕達もですね」
「皆で、ですね」
「ここで踊って歌うんですね」
「植物達の音楽に合わせて」
「そうするんですね」
「こうしたことがあるのもね」
 いきなりダンスパーティーになるのもというのです。
「オズの国の楽しみ方でしょ」
「その時に起こったことを楽しむ」
「それがオズの国ですね」
「オズの国の冒険ですね」
「だからですか」
「私達も」
「ええ、そうすることもいいかしら」
 ジュリアは段々前向きに考えだしていました。
「ここは」
「僕達はいいですよ」
「本当に明るくて楽しくていい曲ですから」
「踊ってみたくなりました」
「そして歌いたくもなりました」
「聴いていますと」
「そうね、ただ踊ることはいいにしても」
 それでもというのでした、ジュリアはここで。 
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