オズのジュリア=ジャム
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第三幕その十四
「確か」
「そんな昔だよね」
カルロスも聞いている野球の歴史から考えました。
「それこそ」
「ベースも四角だったりしてね」
「ショートもいなかったりして」
「随分と違っていたよ」
「本当にそんな時代だったよ」
かかしと木樵は子供達にその頃の野球のことをお話しました。
「もう今とは違うから」
「それも全くね」
「マウンドも違っていたね」
「もうボールが飛ばなくてね」
「ホームランも少なかったんですよね」
神宝が二人に聞いたのはこのことでした。
「そうですよね」
「そうそう、もうね」
「殆ど出なかったね」
「ドロシーが来て暫く経ってからかな」
「この国にね」
その頃位からだというのです。
「ホームランが増えたのは」
「それも急に増えたんだよね」
「もうびっくりする位にね」
「皆ボールを飛ばす様になったよ」
「ベーブ=ルースさんかららしいですから」
神宝はこの偉大な野球選手の名前を出しました。
「ホームランが増えたのは」
「そちらの世界の野球選手だよね」
「野球の神様って呼ばれていた」
「とにかくホームランを打ちまくった」
「偉大な選手だったらしいね」
「はい、この人が出てです」
そうしてというのです。
「僕達の世界ではホームランが増えて」
「オズの国でも増えた」
「そうなったんだね」
「あとアフリカ系の選手もですね」
見ればグラウンドで投げているピッチャーもバッターも褐色のお肌の少年です、それぞれのユニフォームがよく似合っています。
「出て来て」
「最近ではアジア系の選手も増えたし」
「勿論ヒスパニックの選手もね」
「そうしたことも変わってきてますね」
「オズの国の野球も」
「そうなっているんだよ」
まさにというのです、オズの国も実際に変わっていっています。それは果物や野球にも出ているのでした。
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