GOD EATER STUDIUM
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第一部
休息と戦闘
前書き
何年かかったかわかりませんが久しぶりの投稿です。
(どうやら、命には別条はないみたいね。それにしても彼の殺気はなんだったの? そしてヴァジュラに対する捨て身の攻撃。まるで人が変わったような感じと昔感じた嫌な雰囲気)
私は彼を安全なところに移動させる。耳にノイズがはしり、無線が飛んでくる。
【ルイさん、サキさん応答願います。支給応答を】
焦りと不安が混じった声がノイズとともに聞こえてくる。私もすぐに対応する。
「こちらルイです」
【ルイさんですか? よかった。無事ですか?】
「はい、なんとか生きています」
【もう無茶なことは控えてくださいね。それとヴァジュラのオラクル反応が消失しましたが、なにがありました?】
「ヴァジュラは討伐できました。サキくんがしてくれました。でも、攻撃を受けた際にかなりの傷を負ったので、至急医療班とヘリをお願いします」
【わかりました、至急医療班と救助へりを向かわせます】
応援部隊と医療班、ヘリがきてわたしたちは無事に救出された。応援として来たコウタ部隊長は、面を食らったようすだったが、すぐさまに状況を見、なにがあったのかを察して何も言わずに周辺を警戒してくれた。コウタ隊長到着後に救護が来た。途中ヘリの音に反応して、小型アラガミのオウガテイルやサイゴ―トなどが現れたが隊長が冷静に対応してくれた。その後ヘリの中で隊長は、彼と彼の神機をみて、ぼそっとなにかを言ったが、私の耳には入って来なかった。フェンリル極東支部につくとすぐに彼は、集中治療室に搬送された。命に別状はないと思うが念には念をということと医療班の人が伝えてくれた。
「ルイちゃん? 今日は疲れただろ? 自室に戻って休みな。顔真っ青だぞ。取り敢えずの報告は俺がしておくよ。また後日詳しく教えてくれよな」
コウタ隊長が優しく言ってくれた。
「わかしました。失礼します」
私はとぼとぼと自分の部屋へ戻った。
(暗い。カーテンのせいか、自分の気持ちのせいかわからない。彼は死んではいない。現場での自分の判断に誤りがあったとも思わない。結果的に彼を救うことができたのだから、でも、彼を救ったのではなく、私が彼に救われたと考えると落ち着かない。私がこうしてしまったと負い目を感じる。それとあの圧倒的な威圧感を放っていた彼が怖い。この世界に生まれてはじめてアラガミ以外で恐怖を感じた)
その夜はどんなに忘れようとしても脳裏に彼の姿が焼き付いていて寝られなかった。
翌朝、アナグラは大騒ぎだ。新米二人がヴァジュラを討伐した。私を見る目は人それぞれだった。同期からは冷たい視線を送られる。上官からは称賛を浴びる。どちらにしてもつらいだけだ。さっさと支部長室へいこ。
エントランスから支部長室に行く、エレベーターに乗るとリッカさんが乗っていた。二人の間に沈黙が暫し訪れた。
「ルイちゃん、サキ君がヴァジュラと交戦していた時の様子なんだけどね。どうだった?」
私は考えてしまった。あの時の彼の全く違った姿を、、、
「ルイちゃん? やっぱりあんまり言いたくないよね?」
「いえ、そんなことはないです。でも、ちょっとリッカさんには伝えにくいです?」
「どうして? 私にだとまずいことでもあるんだね?」
「違うんです! リッカさんはサキと仲がいいので、あの時のサキは全く別人みたいで、リッカさんの想像している彼ではなかったので、そのリッカさんが悲しむかなと思いまして」
「ルイちゃんも優しいんだね」
リッカさんはそっと私を抱き寄せてくれる。その時、私は泣いていることに気が付いた。
「でも、教えてルイちゃん。私はあなたを責めるつもりじゃないの。その時、直感的に気付いたことが知りたいの。サキ君のこれからのために」
泣き崩れた私を慰めつつ、一緒に支部長室までついてきてくれた。後から事情を聴くとどうやらリッカさんも支部長に呼び出されていたみたいだった。
「やあ、来てくれたね二人とも。突然呼び出してすまなかったねぇ」
「で、榊博士どうでしたか、サキ君の神機は?」
「うん、その話はあとにしよう。先ずはルイ君の話しを聞こうじゃないか」
【緊急事態発生、緊急事態発生、居住区の対アラガミ装甲の周辺囲に巨大なオラクル反応を感知、対アラガミ装甲に攻撃を仕掛けています。このままだと対アラガミ装甲が突破されかねません。至急周辺近くのゴッドイーターは、現場に急行してください】
大きな警報音とともに注意喚起がされる。
「これはなんとタイミングがわるい。ルイ君いまこの支部で戦闘を行えるごゴッドイーターはきみを含めて数人しかいないだろう。疲れているところ申し訳ないが現場に向かってくれたまえ、話はそれが終わった後にしよう」
「わかりました!」
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