【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
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0116話『人探しの山風』
前書き
更新します。
先日に文月の任務が終わって後少しで大規模作戦という時に私はEO攻略をしていた。
それなんだけど、北方海域まではなんなくクリアできたんだけど久しぶりにカレー洋リランカ沖海域で沼ってしまって結構な資材を消費してしまった。
今現在資材を急ピッチで回復しようと試みているけどこの調子だともうサーモン海域北方にKW環礁沖海域は放置をせざるを得ないだろうな。
後は備蓄に専念しないとな。
それでうちの鎮守府はもう完全に備蓄modeに入ったので大きく消費する心配もないので意外と暇をしている。
まだ期日までは何日かあるので今のうちに遊んでおこうという艦娘達も少なくはない。
そんな中、
「海風姉……どこぉ……?」
普段はもう『構わないで……』という言葉が決め台詞となりつつある山風が珍しく私の執務室へとやってきて少し泣き顔になっていた。
その理由は海風が最近接触する機会があまりないらしく構ってmodeに入ったとかなんとか、
「山風。私の執務室に来てくれたのは嬉しいけど海風は今はいないぞ?」
「うん……分かってる。でも提督なら海風姉を探せるかもしれないから……だから見つけてほしいの」
「そうか……」
山風のその普段はしないだろう頼ってくれるのは嬉しいので私も頑張ってみるか。
「それじゃ一緒に海風を探しにでも行くか」
「うん……」
それで私と山風は一緒になって鎮守府内を歩いていた。
「それで、山風は海風の行き先は予想しているのか……?」
「ううん。最近海風姉、どこかに消える事が多いから……あまり把握していないの……」
「消える、か……榛名はどう思う?」
それで私は榛名に聞いてみることにする。
そして榛名が透明の姿で現れるのだけど、
「(ビクッ!)」
榛名が現れたと同時に山風が私の後ろに隠れてしまう。
どうしたのだろうか……?
《あ、あの……山風さん? どうしましたか?》
「そ、その……びっくりしちゃっただけなの……気にしないで……」
山風はそう言う。
だけどふと私は思った。
「もしかして山風はまだ榛名のこの姿に慣れていなかったりするのか……?」
「うん……頭では分かっているの……でも、どうしてもおばけと誤解しちゃうの……」
《そ、そうですか……少しショックですけど、でも山風さん、安心してください。私は決して危ない事はしませんからね》
「うん……分かってる。あたしも気を付ける……」
それでいそいそと山風は榛名に寄り添っていた。
うんうん、よかった。
そういえば山風のようにまだ榛名のこの姿に慣れていない子も数名いるんだよな。
どうしても遠目で見ると山風のようにおばけと勘違いしてしまう子がいるようでどうにも榛名が不憫で仕方がない。
まぁもうそろそろ慣れてほしいところだな。
前の指輪の件で明石が判明させた事だけど榛名の実体化の条件は指輪に絆の力が溜まっていくことで発動するというものなんだけどその溜まり具合がかなり微小なのでちょうど一年しないとまともに充填されないんだという……。
その結果を聞いて榛名はやっぱり落ち込んだものだけど一年に一度だけだけど触れ合えるという方に考えをシフトしたようでそれからはもう落ち込んでいないようだ。
なんでもワクワクしているとかそんな感じ……?
まぁ落ち込んでいないのなら別にいいんだけどね。
―――閑話休題
山風が榛名に寄り添っているので今のうちに私は海風の行きそうな場所などを考えていた。
ただでさえ広い鎮守府内だ。
私がまだ艦これをゲームとして認識していた時に家具コインで買ってあった家具系統などもそれぞれセットになって各部屋にまとまっているんだよな。
それで酒飲みがよくカウンターバー室へと足を運んでいるのは知っている。
そこでなぜか早霜がカウンターバーでの主となっているのも意外といえば意外だけど似合うんだよなぁ……。
そんな感じで海風もどこかの部屋に行っているのかもしれないからな。
すると前方からプリンツオイゲンが歩いてきた。
その姿は水着のようでプールで遊んできたのだろう。
「あ! 提督だ」
「やぁプリンツ。プールにでも行ってきたのか」
「そうだよー。みんなも楽しそうに泳いでいたからきっと大規模作戦までの短い間を楽しもうと思っているんだと思うな」
「そうか、やっぱり考えることはみんな一緒なんだな」
「うん! あ、山風ちゃん? どうしたの、私の事……怖い……?」
「う、ううん……そんなことは無いけど……あまり構わないで……」
それでまたしても私の後ろに隠れてしまう山風。
うーん……やっぱり山風のこの対人恐怖症をどうにかしないとな。
今は構わないけど他の鎮守府の子達にあったら問題が起きるかもしれないからな。
「山風も少しずつみんなに慣れていこうな」
「……うん……頑張ってみます……」
「うん。いい子だ」
それで山風の頭を撫でてあげる。
それで撫でた後でもしかしたら拒絶されるかもしれないとも思ったけど山風は目を細めて甘えたままでいる。
「山風ちゃんは提督なら平気なんだね」
「うん……提督は安心できるから別に大丈夫……」
嬉しい事を言ってくれるな。
それでついつい頭を撫で続けてしまう。
「……提督? あまりやらないで……痛いし暑い」
「おっと、ごめんな」
それでやめた後にそうだと思い、私はプリンツにある事を聞いてみる。
「そういえばプリンツ。プールとかで海風の事を見なかったか?」
「海風ちゃん? そうですねー……?」
それで少し考え込みプリンツ。
だけど、
「江風ちゃんや時雨ちゃんなら見たんですけどいなかったと思います」
「そうか。悪かったな」
「いえ。頼っていただけるだけで嬉しいので大丈夫だよ! それじゃ私はもう行きますね。ビスマルク姉さまがきっと待ちくたびれていると思うんで」
「わかった。引き留めてごめんな」
「いえ、では」
それでプリンツは歩いていってしまった。
しかし、困ったな。
プールにもいないとなると他に海風が行きそうなところはどこだろうな……?
「とりあえず、海風の部屋にでも行ってみるか? もしかしたらいるかもしれないかも」
「うん……わかった」
それで二人して海風の部屋へと向かう。
そして到着して部屋の扉をノックしてみる。
すると中から『はーい』という返事が返ってくる。
どうやら海風はいたみたいだ。
「どうやら灯台下暗しだったみたいだな」
「……でも、海風姉、今朝はいなかったのにどこに行っていたんだろう……?」
「まぁ聞いてみればいいじゃないか」
それで私は海風に聞いてみることにした。
「海風。私だけど今は平気か……?」
『提督ですか!? ちょ、ちょっと待ってくださいね。今、ちょっと着替えていまして』
「そうか」
それでしばらくして扉が少し開かれてそこからなんと水着姿の海風が顔を出してきた。
「その……ちょっと水着を試着していまして……すみません」
「海風姉……可愛い……」
「あれ? 山風、どうしたの……?」
海風のこの反応を見るにどうやら行き違いだったみたいだな。
「ああ。なんでも山風が海風を探していたみたいなんで私もちょうど暇だったんで一緒に探していたんだ。そういう海風は午前中は水着の購入でもしていたのか……?」
「はい。なんでも大本営から私用の水着が届いたとか何とかで受け取りに行っていたんです」
「そうだったのか。よかったな山風。別に避けられているわけじゃなかったみたいだぞ」
「……うん。よかった……」
それで山風は海風に抱きついていた。
海風は山風に抱きつかれて少し頬を赤くさせながら、
「もう、山風は甘えん坊さんね……」
「海風姉……あたしも水着、欲しい……」
「そっか。それじゃ一緒に水着を買いに行きましょう」
「……うん……」
そんな感じで仲がよろしそうでよかったよかった。
それから二人は一緒に酒保に買い物にいったとか。
私はそんな二人を見送りながら、
「いつか海風みたいにもっと山風に頼られるようになりたいな」
《そうですね。でも提督も結構山風さんに頼られていると思いますよ? 今日を見た感じでは》
「そうか? それならよかった」
それで私は榛名と今日についってまた二人で話し合うのであった。
後書き
水着グラおめでとうということで海風が主役ではないですけど山風を主役にして書いてみました。
やっぱり海風は可愛いですよね。これからもみんなに水着グラが増えていってほしいですね。
それではご意見・ご感想・誤字脱字報告をお待ちしております。
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