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気になっていて

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第二章

「そっちにしたいの」
「あんた痩せたいの?」
「そうよ」
 その通りだとだ、恵は母に即座に言った。
「本当にね」
「それでなのね」
「痩せるから、私」
「今で充分よ」 
 母も友人達と同じことを言った。
「あんたはね」
「皆そう言うけれど」
 恵は母にもこう言った、曇った顔で。
「私としてはね」
「痩せたいの」
「そうなの」 
 こう言うのだった。
「どうしてもね」
「今以上にっていうのね」
「水泳してるから」
 運動はしているからだというのだ。
「後はね」
「食べるものね」
「うどんやラーメンもお蕎麦にしてるし」
「あとお野菜も沢山食べてるわね」
「これまで以上にね」
「それでなのね」
「ええ、お肉も変えて」
 ささみや魚を多くしてというのだ。
「痩せるわ」
「そんな必要ないと思うけれど」
「そうはいかないから、お願いね」
「やれやれね、けれど痩せ過ぎても」
「よくないよね」
「そうよ」
「お母さんがそう言っても」
 自分は徒いうのだ。
「本当にね」
「引かないわね」
「こっちも必死なのよ」
 痩せることにというのだ、
「脚も身体全体もすらりとなって」
「そうしてなのね」
「運動もして」
 そしてというのだ。
「痩せるから」
「そこで食べないとは言わないのね」
「そうした考えはないから」
 はっきりとだ、恵は母親に答えた。
「私も」
「それはいいことよ、食べないとね」
「身体にもよくないわね」
「そうよ、食べるものを変える」
 ダイエットをしたいのならだ、食べないのではなくそうした方がいいというのだ。
「それはいいことよ」
「ささみやお魚やお野菜中心にするのも」
「いいことよ、ただね」
「神経質になってるとかいうの」
「恵ちゃんそんなに太ってないじゃない」
 すらりとしてはいないがそれでもというのだ。
「そのままでいいじゃない」
「太い脚と身体が嫌なの」
「だからすらりとしたいの」
「そう、だから水泳の部活も頑張ってるし」
 これまで以上にだ、部活だけでなく自主練として休日に市営プールで泳いだりランニングもはじめている。 
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