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レインボークラウン

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第四百五十三話

第四百五十三話  スパゲティについては
 華奈子と美奈子は塾の仲間達とスパゲティについて楽しく話した、そしてその話を聞いた今田先生は授業の後で今日子先生にこんなことを言った。
「そういえば最近パスタ食べてないわね」
「えっ、香織ちゃん最近炭水化物は」
 今日子先生は今田先生のその言葉に眉を少し顰めさせてそのうえですぐに言葉を返した。その言葉は怪訝なものだった。
「ダイエットにって」
「あまり食べてないっていうのね」
「そうしてたじゃない」
 このことを言うのだった。
「ここ十日位」
「ええ、それはね」
 今田先生も否定せずに答える。
「実際にね」
「その通りでしょ」
「ええ、少し太ったから」
 それでダイエットをしていたのだ」
「水泳の距離も増やして」
「それでスパゲティなの」
 言うまでもなくスパゲティ、つまりパスタも炭水化物だ。
「炭水化物ダイエット止めるの」
「あの娘達が休憩時間にお話してるの聞いたら」
「食べたくなってなのね」
「何かね、暫く振りにね」
 少し申し訳なさそうな笑顔になって話した。
「そう思ったけれど」
「じゃあ一時にしても」
「炭水化物解禁ってことで」
「わかったわ」
「あれっ、いいの?」
「だって太ったって二キロ位でしょ」
「ええ、そうよ」
 実際それ位太ったのだ。
「二キロね」
「じゃあもっと水泳の距離を増やしたらね」
「いいのね」
「それだけよ、じゃあね」
「今日の晩御飯の分は買ったから」
「じゃあ明日ね」
 その日の夕食にというのだ。
「スパゲティにしましょう」
「わかったわ」
 今日子先生は笑顔で応えた、実はこの先生もそろそろスパゲティを食べたいと思っていたのである。
「それじゃあね」
「赤ワインも買って」
 お酒も忘れなかった。
「サラダやカルパッチョも作って」
「イタリア料理尽くしね」
「それでいきましょう」
 二人で話してだった、今田先生もスパゲティを食べることにした。その魅力の前には炭水化物ダイエットは消え去ってしまうものだった。


第四百五十三話   完


                   2017・6・8 
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