【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
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0107話『鎮守府の経過報告と第七駆逐隊』
前書き
更新します。
……ええ、先日に海防艦の三人がやっと改にまで練度を上げることが出来ました。
これで鎮守府近海の哨戒がさらにスムーズにできるようになったので嬉しい限りだ。
改になる前は結構取りこぼしが多かったためにカスダメを受けることが多かったので今ではあまりそんな事態はないのでバケツに優しい。
だけどそれによってうちの艦隊で約一名だけまだ改になっていないとある子を早く上げてあげないといけない子がでてきてしまいました。
そう……その子の名を速吸という。
私の艦隊に加入したのは2015年の八月の大規模作戦の時だというのに未だにずるずると放置してしまっているんだよなぁ……。
速吸は気にはしていないようだけど時折寂しそうな表情を浮かべる事があるので罪悪感がある。
それにそのくせ同じ補給艦の神威が来たらそっちは色々あって戦闘に耐えうる練度まで上げてしまったし……。
そして今から上げようと思っても後少しで迫ってきている夏の大規模作戦までに間に合いそうにないという理由で練度上げはまた見送ってしまいそうだ。
あー……これで夏に加入する新たな艦娘によってはさらに放置度が増してしまうのだろうか……?
そんな得も知れない恐怖を感じながらも今日もまた練度上げは続いていく。
話は変わるけど睦月型の駆逐艦の改二はもう文月が来ると予測して的を絞っている為に現在は74まで上げてしまっている。できれば80までは上げておきたいなとは思っている。
文月を旗艦にして殿にまだ練度が67の菊月を置いてしょっちゅう演習を行っている。
菊月が練度70になれば睦月型は全員最低ラインの70にまで上がることになる。
今月の31日の発表ではたして改二は来るのかが問題だ。
まさか大規模作戦の前に改二をねじ込んでくるとは思っていないけどまさかがあっては敵わないからな。最近の大本営の出方が大胆で予測は不可能だし。
そして今のところ菊月を含めて練度が70にまで達していない駆逐艦は計35人はまだ残っている。
85人もいる駆逐艦の中でまだ35人も残っているのか、はたまたもう35人しか残っていないのかというのは見方は色々分かれるけどとにかく私は早くみんなの練度を上げてあげたいと思っている。
だからぼちぼち上げていっているけど主に陽炎型と夕雲型が現状は多く残っている。
それで最近はよく磯風が執務室にやって来ては、
「司令官。私達の練度上げはまだなのか……? 早く戦場で活躍をしたいぞ」
と寂しそうな表情でそう言って催促をしてくる。
うん、時期に上げてあげるからまだちょっと待っていてほしい。
できれば睦月型の改二が誰かに決まったら順次上げていこうと思っているから。
まぁそんな感じでうちの鎮守府はまだまだ練度上げをじっくりやっていこうという事になっている。
……まさか大規模作戦のモチーフにもう坊の岬沖決戦が来るとは思っていないけどそしたら磯風と浜風も練度は早めに上げておいて損はないだろうしね。
そして資材に関しては今のところは27万以上はあるボーキ以外は大体カンスト気味なので夏の大規模作戦には耐えられると思っているけど問題は開発資材なんだよな。
まさかまた前の冬イベントである『偵察戦力緊急展開!「光」作戦』の時のように彩雲を解体するのにいちいち開発資材を使うという稀な事態はできれば避けてほしいと思っている……。
伊13ちゃん掘りでかなり苦労していい加減でないからもう先に根を上げてしまって丙でクリアしてしまいそれから掘ったからという苦い記憶が蘇る。
連合艦隊編成で177周もしたのはいまだにトラウマだ……。
あの時はやる気があれば甲も行けたと思っているからなおさら残念なんだよな。
そんな感じで毎日の日課になりつつある日記のような資料を作成している最中で、
「クソ提督、入るわよ?」
そこに曙の声が聞こえてきたので「分かった、入っていいよ」と執務室の中に入れる。
見れば他にも潮、漣、朧の三人もいるので第七駆逐隊の面々が揃い踏みだ。
何の用だろうか……?
「ご主人様? なにをしていたんですか……?」
そう言って漣が今私が作成していた日記の内容を覗いて、
「あ。相変わらずご主人様はこの世界に来てから日記をかかさないのでしたね」
「ああ。これもいずれは振り返れたら面白いだろう……?」
「そうですねー……確かに楽しそうです」
「あ、あの……提督、潮も見せてもらってもいいですか……?」
「朧も見たいです」
それで潮と朧の二人も私の日記を覗いてくる。
曙もそっけない素振りをしながらもチラチラと覗いてきているのでつい笑みが零れてしまう。
「あー……速吸さんですかー。そうですよね。うちで唯一まだ改になっていないのは速吸さんだけでしたもんね」
「そうだね朧ちゃん」
「ご主人様……? 速吸さんの精神的なもののために早めに練度上げをしてあげてくださいね?」
「ああ。わかっているよ」
それ以外にも曙は机の上に出してある駆逐艦の練度表を見たのか、
「……ああ。クソ提督もあたし達の事をしっかりと見ていてくれているのね。この練度表を出しているのには誰を今度は上げていこうとか考えてんでしょう?」
「そうだよ。朧も時期に上げようと思っているから覚悟しておいてくれ」
「了解しました。その時になりましたら精一杯頑張らせていただきますね」
そう、第七駆逐隊……いや綾波型駆逐艦では唯一朧だけがまだ低練度なのだ。
だから今は遠征などで少しずつ練度を上げていってもらっている最中だ。
「それよりご主人様? 今はお暇でしょうか……?」
「そうだな。榛名? 今はなにかこれといった用はあったか……?」
《そうですね。今のところは任務も終わって資料作成も大淀さんに頼んでありますのでこれといって大事な用は残っていないと思います》
「だそうだ。それで四人はなにか私に用があったのだろう? なにか言ってみなさい」
私がそう切り出すと漣を中心に笑みを浮かべる四人。
次には曙がこう言い出した。
「それならクソ提督。これからあたし達と一緒にプールに入りに行きましょう。……別にあたしは誘おうとは思っていなかったんだけど潮とかがクソ提督を誘おうと言ってたから仕方なくよ……?」
「はいはい、わかっているよ」
「ボノたんのツンデレキタコレ!」
「うるっさい! 漣!! それとボノたん言うな!!」
それで騒がしくなる執務室。
私はそれで笑いながらも曙の頭を撫でながら、
「ありがとな、曙」
「ッ!……ふ、ふん……」
そっぽを向かれてしまったけど別段悪い空気ではないのは分かったので私達は笑みを浮かべながらもプールへと向かっていったのであった。
後書き
大規模作戦に向けてのまとめをしておく回でした。
第七駆逐隊の面々は緩衝材の役割をさせてみました。
提督の内情だけではつまらないですし。
それではご意見・ご感想・誤字脱字報告をお待ちしております。
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