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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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509部分:第四十一話 周喩、病が治るのことその一


第四十一話 周喩、病が治るのことその一

              第四十一話  周喩、病が治るのこと
 建業に戻った孫策は早速戦後処理を書類のうえで進めていた。その時にであった。
「やれやれね」
「やれやれとは」
「何か?」
「戦はよかったけれど」
 こう今己の左右に控える張昭と張紘に対して言うのである。
「こうしたことはね」
「書のことですか」
「それをですか」
「ええ、それを」
 実際には木簡であるがそれでもこう話す二人だった。
「するのはどうもね」
「嫌というのですね」
「そう仰るのですね」
「そうよ」
 その通りだというのだった。
「全くね。好きになれないわ」
「またその様なことを仰って」
「全く」
 二人は主のその言葉にだ。すぐに怒った顔を見せた。そうしてそれからすぐにであった。その主に対して諌言をはじめたのである。
「雪蓮様、宜しいですか」
「仮にも牧たるものはです」
「戦だけでなく書もです」
「万全にしないと駄目なのです」
 こう言ってであった。そのうえでさらに言うのだった。
「ですからそうした仕事もです」
「行って下さい」
「わかってるわよ」
 一応はこう返す孫策だった。
「それはね」
「雪蓮様はやればできるのですから」
「そうした書の仕事もです」
 それもだとだ。二人は話していく。
「しっかりとです」
「やって下さい」
「ええ、わかってるわ」
 また返す孫策だった。
「まあこうした仕事はね」
「的確にです」
「宜しいですね」
「それで素早くやる」
 実際にその書く手は速い。曹操や袁紹のそれと比べても遜色はない。
「だからね」
「雪蓮様はどうして幼い頃からそう落ち着きがないのか」
「それが心配でなりません」 
 まだ言う二人だった。やはり小言が多い。
「これでは若し私達がいなくなれば」
「そう思うだけで不安になります」
「私は子供なの?」
 思わずこう言ってしまった孫策だった。
「それじゃあ」
「そうではありませんが」
「それは」
 一応このことは否定された。そしてであった。
 孫策のところに次から次に木簡が来た。彼女はそれを全て整理した。そしてそれが終わるとだ。自分の右手でその左肩を叩きながら言うのだった。
「今日の木簡はこれで終わりね」
「はい」
「これで全て終わりました」
 その通りだとだ。張昭と張紘は答えた。
「では後は」
「これからですが」
「ええ、そうだったわね」
 孫策は不機嫌なものから穏やかなものになっていた。
「また来たのね」
「はい、またあちらの世界から」
「何人かですが」
「本当に多くなってきたわね」
 孫策の顔がここで考えるものになった。
不自然なまでにね」
「確かに。どうも今は」
「何かと大勢になり過ぎです」
 二人の長老も主の今の言葉に頷く。
 
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