恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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499部分:第四十話 曹操、華陀に会うのことその四
第四十話 曹操、華陀に会うのことその四
「それはね」
「だから健康なんじゃないのか?」
「なあ」
「それだと」
「ま、まあね」
一応はこう答えはした。しかしその顔は浮かないままである。
「それはね。わかったわ」
「わかってくれたか」
「ええ」
ハヤテに対しても答えた。
「そういうことね。それじゃあ」
「ああ」
「後は?」
「話はこれで終わりよ」
今一つ浮かない顔だがそれでも彼等に述べた。
「それじゃあね。お疲れ様」
「よし、じゃあな」
「またトレーニングだな」
「これからまたな」
こう話してだった。そのうえでだった。
六人はそれぞれのトレーニングに入った。曹操は彼等を行かせた。しかしであった。その顔はだ。まだ浮かない顔のままであった。
その顔でだ。彼女はまた夏侯惇と夏侯淵に言うのだった。
「やっぱりね」
「聞けませんか」
「それは」
「貴女達は別だけれど」
こう二人に言う。
「夏瞬と冬瞬もね」
「我等は気心が知れてますから」
「だからですね」
「その通りよ。後は麗羽だけね」
実際のところだ。曹操が何処までも気を許せる相手は少ない。このことは彼女にとって悩みの一つであった。そのことは自分でもわかっているのだ。
ただしかなりのことは話せた。しかしそれでもだった。
「こうしたことを話せるのは」
「あの方ですか」
「あとは」
「あの娘はね。それでもね」
曹操はこれまた困った顔で述べた。
「どうせ同じ問題でしょうし」
「それか正反対の話か」
「そうですね」
「だから話すにもできないわ。同じ問題だったらふてくされるし」
袁紹はそうした人間である。何かと難しいのだ。
「逆だったら羨ましいとか言うし」
「相変わらず困った方ですね」
「全く以って」
「だからなのよ。本当にね」
曹操は困った顔になっていた。
「誰かいないかしら」
「ではそれでは」
「ここはです」
夏侯惇と夏侯淵はその主を気遣いここで話した。
「ここは医師を呼ばれては」
「そうされますか?」
「医者ね」
曹操は二人の提案に考える顔になった。
「そうね。それじゃあね」
「はい、それでは」
「すぐに」
「とはいっても」
二人の言葉を受けることにしてもだ。曹操は難しい顔で述べる。このことはどうにも変わらない。その顔でさらに言うだけだった。
「今まで結構なお医者さんに見てもらってるけれど」
「そうですね。それでも」
「どうしても」
「治ってないから。誰がいいお医者さんはいないかしら」
曹操はまた困った顔になった。
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