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生徒会”執行部”と”捜査部”  ~舞い散る桜STKとの出会い~

作者:猫丸
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12.beforeafter

 
前書き
衝撃のビフォーアフター回。 

 


「ほほぉう……これはこれは…なかなか」

畑先輩がなにか…パソコンの画面を見つめブツブツ独り言を言っているようだ。
何を見ているんだろ? みんなで畑先輩が見ている画面を覗きんで見るとそこには…

「うわっなにこのキモブタ!?」

最初に口を開いたのは茨音さんだった。
キモブタ…はちょっと酷いと思った春だが、画面に映し出されている写真の男性
巨漢で脂っぽくテッカテカで頭はおでこから頂上までツルッパゲ
この色々残念な男を見ていると茨音さんの言葉も頷ける。…完全に否定は出来ない…かも。

「で、その豚饅(ぶたまん)がどうした、畑?」

次に古賀先輩が畑先輩に質問する、畑先輩は返事をする代わりに画面上にある矢印で写真が載せられて売る投稿記事のタイトルを指し示した。

【キモイ・ブタ・デコハゲ! 世界三大ブス要素が詰まってる河野先生wワロスw】

と書かれていた。悪口以外のなにものでもないけどこの人は…

「えぇ!? あのチャラ男先生!? このキモブタがァァ!?」

やっぱり最初に口を開いたのは茨音さんだった。茨音さん以外のみんなも春も驚きを隠せない。…会長ただ一人を除いては。

「体系ぜんっぜんっ違うじゃん!」

「並々ならぬ努力がそこにはあったのね~」

「努力つーか、そもそも顔の骨格から違くねーか? これ」

「全身サイボーグのようですね」

畑先輩はパソコンの画面を見ながら言う。河野先生は並々ならぬ努力もといお金と整形手術の力で今のチャラ男系イケメン先生になったそうだ。
えぇーマジか…とみんなで河野先生の驚愕のビフォーアフターに驚いていると、ひょこっと会長が…

「みんなナニをそんなにビックリしてるのだ?」

と聞いてきた。いやこっちが何言ってんだ、だわと口々につっこむ。でも会長は

「河野先生がどうかしたのん?」

「どうかしたもなにも、全然違うだろこれ」

「これって…?」

「豚饅」

「……今とそう対して変わらなくない?」

「「「「は???」」」」

…この人はなに…言ってるれすか? 今の痩せている河野先生と昔の太っちょハゲの河野先生…違いしかないと思うけど…

「全然っ違いますよね! 会長?」

「うん。ぶちょーねいばやん。違い? 違いねー」

会長は食い入るように、太っちょ時代の河野先生の写真を見つめ

「あ!」

「あ?」

「顎の下にホクロがある! 今はないのに!」

ズコーーー!! そこっ!? もっとインパクトある所があるでしょうに。
とみんで口々に会長に言ってみたけど当の会長は…

「ほえ? あと違いとイッたら、デコがツルッパゲくらいしかないよ?」

増毛でもしたのかな? と続けて言う。なんかもう呆れてつっこむのも馬鹿らしくなってきた。
会長の人物を認識するポイントは春たちとは大きくずれているようだ。

「ほえ??? みんなどったの今度はだまりこんでまって?」

「いや…もういいわお前黙ってろ、話がややこしくなるから」

「えぇーなん「いいから黙ってろ!」…ふぁ~い」




【で】



話しを戻し、昔の河野先生の写真が載せられていた投稿記事をさらに見ていく。
書かれていることのほとんどが悪口ばかり、キモイ・ブタ・デブなどどれも似たような内容。…あまり好い気のするものじゃない。

「………ほぉ」

とある投稿記事の所で畑先輩のマウスを動かす手が止まった。
またなにか気になるものでもあったのかと画面をみんなで覗き込んでみると

「教師による女子生徒暴行…事件…?」

と投稿記事のタイトルには書かれていた。

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その事件はA市にあるT中学校で三年前くらいに起きた事件。
当時中学一年生だった女子生徒Hは、体育教師河野から性的暴行を受けたそうだ。
女子生徒Hは河野を訴えたが証拠不十分のため釈放、今現在も教師を続けている。
その反対に女子生徒Hはショックと恐怖心から学校に行けなくなり、自分の部屋に引きこもるようになり誰とも話せなくなった。
このような事許していいのだろうか。事件の犯人はのうのうと教師を続け次のターゲットを探し、被害者はその恐怖に怯え外にも出られず誰とも会えない
これを許してもいいのだろうか。

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この記事の内容を見終わった後、しばらくみんな無言だった。春自身もどうしたらよいのかわからない。
重たい沈黙を破ったのは

「畑。その被害にあった女子生徒の名前わかる?」

会長だった。捜査部に入ってから初めてみる会長の真剣な表情…。

「わかりますよ、被害者の個人情報も載ってたですから」

畑先輩はカタカタとパソコンのキーボードを叩き操作していると、一人の女子生徒の写真が画面に現れた。

「あー、この子パツキンだー不良だーギャルだー」

「金じゃなくて山吹色だろ」

こんな空気でもボケれる会長…ある意味すごい。即座につっこめる古賀先輩も。

「この子が被害者ちゃんの、曳鬼谷(ひきおたに) (いと)ちゃん。

 いばやんと同じメガネっ娘キャラだね」

「ソーウデスネ」

被害にあった女子生徒H。曳鬼谷 愛さん。現在は高校一年生。

頭の頂上は茶色でその下は山吹色のプリンみたいな髪の色で赤いメガネをかけている。

不登校だったけど中学は卒業して高校に進学、今通っている高校は…

「まさかの諷焔学園(うち)!?」

だった、しかも住んでいる寮が…

「ここ…私が前まで居た…寮れす」

「おぉっう、そんな偶然もあるんだにゃー」

本当に偶然なのかちょっと怖い。曳鬼谷さんが暮らす寮は、前に住んでいた春の部屋の隣の部屋だった。
偶然というよりも必然的のように感じるのはなぜ?

「んじゃ明日朝一番で行こうぜー」

「はぁ!? なに言ってるですか会長! 明日は学校ですよ」

「別にオレはかまわないぜ、どーせサボるし」

「いや駄目でしょ、コガジュン先輩! なんで乗り気なんですか!!」

「じゃあ~ざぼり組と言い訳係りに分かれて作戦開始よ~」

「「おぉ~!」」「餡子姉までェ!?」

「私は絶対にそんな作戦、参加しませんからね!」と怒る茨音さんをよそに話はどんどん進み決定していき、何故か春までもサボり組に入れられた。
理由は同じ一年同士&一つ屋根の下で暮らした仲なんだからイケる! という根拠のない会長権限で勝手に決められた。








                              続く




 
 

 
後書き


衝撃のビフォーアフター事件簿。イケメン先生は実は全身サイボーグの豚だった!?
しかも犯罪者! けしからんすぎるぜ先生よぉー。
でもちょっち検索するだけでなんでも出てくるネットは怖いね…マジで。

灯台下暗しとはこのことナリ! まさかお隣さんだったとわ…(汗
ご近所付き合いしてないから知らんかったわ~の愛と書いていとちゃんと読む子に

今、会いに行きます

次回をお楽しみに~☆

 
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