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黄金バット 第十五話 フー=マンチュー博士のUFO

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第二章

「ナゾー博士ならすぐに姿を現し攻撃を予告することが多い」
「ではフー=マンチュー博士ですか」
「あの博士の可能性が高いですか」
「あのUFOが宇宙人の手ではないのなら」
「左様ですか」
「そうではないか、どちらにしろ怪人なら大変だ」
 破壊することに無常の喜びを感じている彼等の場合はというのです。
「だからだ」
「はい、すぐにですね」
「手を打ちましょう」
「あのUFOが何かをしようとすれば」
「その場で」
「総理に申し上げる、日本全土に厳戒態勢を敷いて欲しいと」
 謎のUFOに対する為にです。
「そうしよう」
「はい、それでは」
「すぐにそうしましょう」
「どの怪人でも大変ですから」
「総理に即座に申し上げましょう」
 こうしてです、自衛隊はすぐに内閣総理大臣に厳戒態勢を敷く様にお願いしてでした。そうしてでした。
 三つの自衛隊は全てです、日本全土でUFOに対する厳戒態勢を敷きました。そのうえで夜を待つのでした。
 北海道でも同じです、函館の海で護衛艦が展開していて夜空には戦闘機が飛んでいます。陸地にも部隊が展開しています。
 そうしつつです、自衛隊の人達はUFOが出て来るのを待っていました。皆国民の人達と街、そして日本そのものを守る為に完璧な守りを整えています。
 陸上自衛隊の若い兵士の人がです、二曹の上官さんに尋ねました。
「ここに出て来るでしょうか」
「どうだろうな」 
 二曹さんは兵隊さんに首を少し傾げさせて応えました。
「ここに出て来ない可能性も高い」
「別のところにですね」
「出るかも知れないしだ」
「北海道自体にですね」
「出ないかも知れない」 
 その場合もあるというのです。
「それはわからない」
「どうも予測がつきにくいんですね」
「だから日本全土に厳戒態勢を敷いたんだ」
「宇宙人や怪人だったら大変なので」
「そうだ、まさに鬼が出るか蛇が出るかだな」
 こうも言った二曹さんでした。
「今は」
「そういうことですか」
「怪人だったら厄介だ」
「ですね、あいつ等だと」
「そうじゃないことを祈る」
「正直宇宙人より厄介でしょうね」
「あいつ等はな」
 そうしたお話をしていました、そしてです。 
 函館でも三つの自衛隊の人達がいざという時はと備えていました、そしてその人達に前にいきなりでした。
 とんでもない報告が入ってきました、何とです。
「えっ、函館の繁華街でですか!?」
「フー=マンチュー博士を目撃した!?」
「その情報が入ったんですか」
「そうだ、部隊をすぐに繁華街に移動させるのだ」
 統幕議長さんは自ら函館まで電話をかけて言うのでした。
「UFOと関係している可能性が高い」
「だからですね」
「博士を何とかして抑える」
「身柄を拘束しますか」
「それが不可能ならばだ」
 その場合もです、議長さんは言いました。 
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