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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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477部分:第三十八話 袁術、劉備達と会うのことその九


第三十八話 袁術、劉備達と会うのことその九

 孔明と鳳統は。すぐにあれを出してきた。
「あの」
「これですけれど」
「むっ、それは」
 袁術はそれを見てだ。すぐに笑顔になった。
「西瓜じゃな」
「はい、黄色い西瓜です」
「それです」
「おお、それはいいのう」
 黄色い西瓜と聞いてだ。袁術はより明るい顔になった。
 そのうえでだ。二人に言うのであった。
「ではその西瓜有り難く受け取らせてもらうぞ」
「はい、どうぞ」
「お召し上がり下さい」
「さて、後で桃に西瓜に」
 その西瓜は絶対に忘れなかった。
「蜂蜜水じゃな。豪勢にいこうぞ」
「それは駄目です」
「そうですよ」
 だが、だった。張勲と紀霊がだ。袁術に言ってきた。
「三つも一片に食べたらお腹壊しますよ」
「どれか一つにして下さい」
「ううむ、それは困るのう」
 袁術は二人のそのことばに難しい顔になって述べた。
「どうするかじゃな」
「はい、どれか一つです」
「くれぐれもです」
「悩むのう、ここは」
「それでです」
「どうされますか?」
 二人はすぐに話を戻してきた。
「劉備殿の剣は」
「どうされますか?」
「うむ、最初は条件付で返すつもりじゃったが」
 袁術は考えを明らかに変えていた。単純ではある。
「わらわの気分がよくなった」
「それではここは」
「返されますか」
「いや、少し変える」36
 流石に最後の一線は守っていた。
「返しはするがじゃ」
「お返しはされますか?」
「それは」
「ただし。化け物を退治できなければ貰い受ける」
 そうするというのである。
「それでどうじゃ」
「そうですね。それだと」
「いいと思います」
 こう答えてだった。二人も賛成した。
 そのうえでだ。袁術はまたしても劉備との話に戻ってだ。こう言うのであった。
「劉備殿」
「はい」
「剣は返そう」
 思わせぶりな微笑みと共の言葉だった。
「それはじゃ」
「そうしてくれますか?」
「うむ。ただし条件がある」
「条件といいますと」
「若し化け物を退治できなかった時はじゃ」
「その時は」
「その剣はわらわのものとなる」
 こう劉備に言うのだった。
「それでどうじゃ?」
「つまり私達がお化けを倒せばそれでいいんですね」
「うっ・・・・・・」
 劉備の明るい顔と返答にだ。袁術も引いた。
「それはその通りじゃが」
「わかりました。ではそうさせてもらいます」
「それでよいのじゃな」
「はい、御願いします」
 実際に笑顔で答える劉備だった。
「それで」
「では七乃、皐」
「わかりました」
「それでは」
 左右の二人も袁術の言葉に頷いてだ。そのうえでだった。
 
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