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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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476部分:第三十八話 袁術、劉備達と会うのことその八


第三十八話 袁術、劉備達と会うのことその八

「それでも読まないといかんのじゃな」
「はい、読まないと袁紹殿が」
「わかった。それではじゃ」
「はい」
「全く。いきなり美人だの何だのと自分を褒めておるわ」
 袁術は自分で手紙を読みながらぼやく。
「それで何じゃ?また大会を開いたのか」
「あの鰻のですか」
「あれは袁家伝統のじゃがな」
「それでも袁紹殿はあれが好き過ぎますよね」
「全くじゃ。ふんふん、それで」
 紀霊とも話をしながらだった。そうしてであった。
 手紙を読み終えた。それから劉備達に話すのだった。
「話はわかったぞ」
「それはですか」
「あの剣を返して欲しいのじゃな」
「御願いできますか?」
「美羽様」
「ここは先程のお話通り」
 張勲と紀霊がここで袁術に耳打ちした。
「お化けを退治してもらって」
「それを条件として」
「うむ、そうじゃな」
 袁術も二人の言葉に頷いた。そうしてだった。劉備にまた声をかけた。
「劉備殿」
「はい」
「あれは貴殿の家の宝なのじゃな」
「その通りです。ですからこちらにお伺いして」
「遠い幽州からの旅大変だったであろう」 
 労いの言葉も言う。
「そして名前を聞いてじゃが」
「私のですか?」
「そうじゃ。貴殿は劉家の者じゃな」
「はい、その通りです」
「皇室の方か」
 このことを確認したのだった。そのうえでだった。
 袁術はだ。ここで左右の二人に囁いた。
「無碍にはできぬのう」
「はい、そうです」
「それではここは」
「それにわざわざ幽州までここに来てくれたしのう」
「ではここは」
「やはり」
「うむ、返す」
 これはするというのだった。そうしてだった。
「ではここはじゃ」
「お化け退治と共に」
「そうして」
「その通りじゃ。ではな」
 こう話をしてだった。また劉備との話に戻った。
「では劉備殿」
「はい」
「剣は返そう」
 劉備に対して微笑んで告げた。
「貴殿の宝はな」
「そうしてくれますか?」
「うむ、ただしじゃ」
 この言葉を聞いてだった。関羽達は劉備の後ろでひそひそと話をした。
「やっぱりそう来たな」
「全くなのだ」
「返すには条件がある」
「そう来たな」
「そうね」
 こう話をしてだ。袁術を見るのだった。
「癖のありそうな人物だしな」
「やっぱり袁家の人間なのだ」
「用心してかかるべきだな」
「ああ、そうするか」
「それなら」
 そうしてだ。孔明と鳳統を見た。するとであった。
 
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