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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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446部分:第三十六話 親父達、新たに加わるのことその四


第三十六話 親父達、新たに加わるのことその四

「何か不吉な名前だけれど」
「そうよね、何か」
「この世にいてはならないような」
「一体何者なの?それって」
「かつて私達が戦った者達のうちの一人」
 沙耶はこう彼女達の言葉に答える。
「その中でも最も嫌な奴だったわ」
「嫌な」
「そういう奴なのね」
「そう、二度と会いたくないわ」
「そうね」
 それに凛花も頷く。
「あんな奴には二度と会いたくないわ」
「けれど死んだ筈だから」
 沙耶の今の言葉は半ば自分に言い聞かせているものだった。それを無意識のうちにしてしまっていたのだ。そうなってしまっていた。
「だから。いる筈がないわ」
「そうですのね」
 袁紹は彼女の言葉を眉を顰めさせながら聞いていた。そうしてそこから言うのだった。
「その朧という者は確かに死んでいますのね」
「ええ、ただ後の二人は生きているけれど」
「後の二人とは?」
「九鬼刀馬と命」
 この二人だというのである。
「この二人は朧程問題ではないから」
「この世界に来ていても安心していいと思う」
 沙耶だけでなく凛花もそうだと話す。
「刀馬は多分に危険なところもあるけれど」
「それでもね」
「何かそっちの世界って」
「そうだよな。話聞いてたらな」
 顔良と文醜が二人の言葉をここまで聞いたうえで話した。
「物凄くとんでもない存在が大勢いるわよね」
「それもどんな時代でもな」
「それは否定できないな」
 グリフォンマスクもそのことを認めた。
「実際に私も多くの敵を倒してきているしな」
「一番やばかったのはオロチか?」
「そうだな」
 クラークはラルフの言葉に頷いた。
「あの連中がここに来てたらな」
「洒落にならないな」
「オロチ?蛇ですわね」
 袁紹はそのオロチという名称からすぐにこう連想した。
「それが何か」
「もうな。桁外れの力持った奴等ばかりでな」
「俺達人間を滅ぼそうとしてるんだよ」
 二人はこのことを袁紹達に話した。
「まあその連中も滅んだ筈だからな」
「安心していいと思う」
「それを聞いて安心しろと言われましても」
 袁紹の顔は曇ったままだった。
「貴方達が来ているのにそうした者達が来ていないという保障は一切ないのではなくて?」
「だから死んでますから」
 ウィップがそうだと話す。
「滅んでますよ、オロチは」
「だといいのですけれど」
「まあ蘇ったりとかするかもな」
「よくある話だしな」
 ジャックとミッキーがこんなことを話す。
「俺達の世界じゃそういうの結構多いしな」
「死んだと思ってたら生きてたりとかな」
「ってそれ洒落になってないしさ」
「そうですよ」
 文醜と顔良は彼等のその言葉にすぐに突っ込みを入れた。
「何か本当にそっちの世界やば過ぎだろ」
「私達の世界以上に」
「まあそれでも結構楽しい世界ですよ」
 楓がこう話す。微笑んでもいる。
「僕達も生きることを楽しんでますし」
「だといいけれど」
「それにしても無茶苦茶な面子が揃ってるし」
「悪い意味で」
「さて、お話はこれまでですわ」
 袁紹がここで話を切ってきた。
 
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