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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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439部分:第三十五話 守矢、雪を止めんとするのことその九


第三十五話 守矢、雪を止めんとするのことその九

「わかったな」
「だから私を止めに」
「命を粗末にするな。いいな」
「いえ、けれど私は」
「どうしてもか」
「ええ。私はその為に生まれ生きているから」
 だからだというのである。
「だから」
「それなら御前がそれを行う前にだ」
「行う前に」
「私が封じてやる」
 強い決意の言葉だった。
「それでいいな」
「・・・・・・ええ」
 雪もここで折れた。
「それなら」
「わかった。しかしだ」
「そうね。この世界はね」
「邪悪な存在が集まってきているな」
 守矢の言葉が強くなる。
「これだけそれが集まっている世界はだ」
「私達の世界以上に」
「オロチ」
 この名前も出た。
「邪神アンブロジアもいるな」
「そう、他にも」
「この世界で何かをしようとしている。止めなければならない」
「私もそう思っているわ。それで」
「それで、か」
「それを止められる方は」 
 二人の話はわからないがそれでも話を聞いている劉備に顔を向けた。そうして言うのであった。
「見つけたわ」
「劉備殿がか」
「ええ、この方なら必ず」40
 こう言うのである。
「それをしてくれるわ」
「そうだな。劉備殿はな」
「兄さんも感じるわね」
「うむ」
 その通りだというのだ。そしてだ。
 彼もだ。言った。
「私は既に劉備殿に誘われている」
「そうなの」
「これも神の導きだ。共に戦わせてもらう」
 これが彼の言葉だった。
「御前はどうするのだ」
「私は」
「そうだ、御前はどうするのだ」
「ええとですね」
 劉備が言ってきた。
「何のお話かはよくわからないですけれど」
「私もです」
「私も」
 孔明と鳳統は困った顔になっている。
「あの、刹那とか常世って」
「不吉なものは感じますが」
 それでもだった。
「けれど。具体的に何なのかは」
「わからないです」
「申し訳ないがこちらの話だ」
 守矢は彼女達にこう返すのだった。
「また時が来れば話させてもらう」
「そうなんですか」
「それなら」
「それでだ」
 また雪に話すのだった。
「御前も劉備殿と共に行くか」
「それは」
「はい、いいですよ」
 劉備の方から返事が来た。
「雪さんもどうですか、私のところに」
「いいんですね」
「はい」
 また答える彼女だった。
 
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