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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1746話

 トレーズからの宣戦布告……というか、挑戦状を受けた連合軍は、すぐに戦いの準備を始めた。
 そもそも、指定された日付まで1週間程度しかなかったので、本当にギリギリの行動だったと言えるだろう。
 MSを集めるにしても、当然全てのMSを集める……という訳にはいかない。
 トレーズとの戦いの裏で、誰が蠢くのか分からないからだ。
 勿論最優先で警戒すべきはレディ・アン。
 だが、それ以外にもアハトを始めとした小物達は決して少なくないし、トレーズ派でなくても、盗賊が襲ってくる可能性は捨てきれない。
 実際、中東連合のレジスタンスは俺の協力があったとはいえ、何度となく基地の襲撃に成功しているのだから。
 そう考えれば、それぞれの基地にもある程度の戦力を残す必要はある。
 そうして戦力を整えても、全てをニューエドワーズ基地に対して一気に集めるという訳にもいかない。
 ニューエドワーズ基地はかなり大規模な基地ではある。
 だが同時に、無限の広さがあるという訳でもないのだ。
 当然補給やら整備やらに割ける人手や物資は限界がある。
 そうである以上、ニューエドワーズ基地の周辺にある幾つかの基地にもMSを集めるようにしなければならなかった。
 で、集まってくるのは当然のように連合軍だけではない。
 中東連合――正式にはその残党だが――の連中も戦力を整えて合流してきている。
 サンクキングダムは、完全平和主義という国是があるのでこの戦いに参加はしない。
 まだ情報が全て出揃った訳ではないが、総合的に見た場合戦力比は7:3といったところか。
 当然7はこちらで、3がトレーズ派。
 ……とてもではないが、勝ち目があるとは思えないんだが。
 それでも戦いを挑んできたという事は、トレーズにとって何か勝ち目があるのだろう。
 まぁ、原作のトレーズを思い出す限り、勝利を求めているとは限らないが。
 戦いの悲惨さを知らしめる必要がある……とか、そう考えていてもおかしくはない。
 そうなると、これは盛大な自爆という事になるんじゃないか?
 どのみち向こう側が何を狙っているのかというのは、実際に戦ってみるまで……下手をすれば、戦っても分からないだろう。
 特にそれがトレーズのような、人とは違うところを生きているような性格の持ち主であれば、尚更だ。
 もっとも、そのような性格だからこそ非常に高いカリスマ性を発揮出来るんだろうが。
 連合軍は今まで何度となく軍内部にいるだろうスパイを狩りだそうとしてきた。
 実際それで多くのスパイが捕まっているのだが、それは実は氷山の一角でしかなかったことが、オペレーション・サンライズではっきりしてしまった。

「アクセル、いないと思ったらこんな場所にいたのか」

 ニューエドワーズ基地が見える場所で忙しく動いている連合軍の連中を見ていると、そんな声が掛けられる。
 それが誰の声なのかというのは、考えるまでもなく分かった。

「どうしたんだ、綾子。何かあったのか?」
「何だよ、用事がなければアクセルに声を掛けちゃ駄目なのか?」
「勿論そんな事はない。俺が綾子を相手に閉める扉なんか持ってないからな。いつでも大歓迎だよ」
「……馬鹿」

 その言葉が照れくさかったのか、綾子は薄らと頬を赤くして視線を逸らす。
 そんな綾子の様子をいつまでも眺めていたいような気分に囚われたが……あまりからかうと、後が怖いというのもある。

「正直なところ、特に何かやる事があった訳でもないしな。ただ、このW世界での戦乱もいよいよ収束に向かってるんだと思えば、少し思うところがあったんだよ」

 太陽の光の下で動き回っているMSを眺めながら、綾子にそう告げる。
 何だかんだと、このW世界にやって来てから既に半年以上……もう数ヶ月で1年となる。
 そう思えば、このW世界に対しても色々と想うところはあった。

「そう言えば、そうなんだよな。……あたし達の世界にアクセルがやって来た時は、それこそ半月もいなかったのを考えると感慨深いものがあってもおかしくないか」
「聖杯戦争はなぁ……色々と特殊だから」

 まさか、俺がサーヴァントとして召喚されるとは、思ってもみなかった。

「それでも、凛に召喚されただけマシだっただろ?」
「……そう言われると、俺も何も言えなくなる」

 綾子の言葉に、そう返す。
 実際、もし凛以外に召喚されていたとなると……衛宮は性格的に合わないから、途中で破滅するのがはっきりしていただろうし、桜に召喚されてもワカメにサーヴァントを譲渡させられ……ああ、そうなればさっさとワカメを殺して自由になっていたから、そんなに悪くないか?
 イリヤの場合はそれなりに何とかなった気がする。
 バゼットの場合はすぐにバゼットが半殺し状態にされて、言峰に使役される事になるが、こちらも俺とは絶対に合わない金ぴかがいたしな。
 キャスターに召喚されたら……門に括り付けられてしまうのは御免だ。
 キャスターにじゃなくて、キャスターとして召喚されたら……うん、こっちは確か自分を召喚した魔術師を殺してどうにかなった筈だから、対象としては最悪に近いだろう。

「どう考えても、凛に召喚されるのが最善だったのは間違いないな」

 あらゆる可能性を考える限り、凛に召喚される以上の結果を求めるのは不可能だっただろう。

「あたしみたいな可愛い恋人も出来たしな」
「自分で言うか? いやまぁ、それは否定出来ない事実だけど。……ああ、でも綾子の場合は可愛いというよりは美人とか凜々しいとか、そっちの方が似合うと思うぞ」
「……褒められたのか、貶されたのか、微妙だな」

 そう言いながらも、綾子の頬が薄らと赤くなっているのを見れば決して不機嫌になっているという訳ではないのだろう。

「それにしても、凛に後で恨まれそうだな。……ガンドとか撃たれそうでちょっと怖い」
「何がだ?」

 いきなり何を言ってるんだ? と、綾子に視線を向ける。
 幾ら何でも、凛は何の理由もなくガンドを撃ってきたりはしない筈だ。
 ……逆に言えば、何らかの理由があればガンドを撃ってくるということになるんだが。
 基本的にガンドというのは、相手を軽い病気にするような代物だ。
 それこそ、何の魔法……いや魔術防御の類を持たない者であっても、ちょっと身体の具合が悪い……かも? と思ったり、どんなに酷くても数日寝てれば治る。そんな程度の魔術というか、呪いだ。
 だが、凛の場合は魔術師としての恵まれた才能からか、その指から放たれるガンドは物理的な攻撃力すら持つ。
 それも拳で殴るとかそんなのではなく、下手なサブマシンガンよりも強力極まりない威力を持つのだ。
 それこそ、綾子であっても遊び半分では防いだり回避したりといった事をするのは難しい。
 それだけに、何故綾子がガンドを撃たれるのかというのは、俺にとっても疑問だった。

「その、凛は宇宙でピースミリオンの指揮を執っているのに、あたしはこうしてアクセルと一緒の時間をすごしているだろ?」
「……それでガンドを撃ってきたりは、しないと思うけどな」

 まぁ、色々と凛が不満に思っているのは、間違いないだろうが。
 ピースミリオンが宇宙だけではなく、空中でも使用可能であれば問題は解決するんだろうが……今の状況では無理だしな。
 ホワイトスターと連絡が取れるようになれば、改修してテスラ・ドライブを付けたりも出来るんだが……それは難しい話だし。
 空間倉庫の中に入っている機体にはテスラ・ドライブが搭載されている物もあるけど、それを使うというのもちょっとな。
 動力炉をそっくりそのまま入れ替えるんだから、改修するのにどれくらい掛かる事やら。
 魔法球があれば、その辺りはどうとでもなるんだろうが……残念ながらここに魔法球は存在しない。

「甘いな、アクセル。凛は意外に嫉妬深い性格をしてるんだから、その辺りはしっかりと把握しておいた方がいい」
「いや、それはまぁ、知ってるけど」

 俺と綾子と凛の3人で夜の生活をする時の凛の反応を見れば、何気に嫉妬深いというのは納得出来る話だ。
 まぁ、それを知ってるのは俺と綾子くらいのものなのだろうが。

「そうか? じゃあ、あたしの為にも凛の機嫌をとっておいて欲しいんだけどな」
「あー……前向きに善処しておく」
「政治家か」
「間違ってはいないな」

 このW世界の立場はともかく、実際の俺の立場はシャドウミラーの代表。
 一国家の代表だ。
 そんな俺が政治家じゃなければ、何だ?
 ……もっとも、一国家の代表が何があるのか分からない、全く未知の世界に自分から飛び込むような真似をしたり、戦闘になれば真っ先に敵に突っ込んだりするのだが。
 ……うん、普通に考えれば、国家の代表がするような事じゃないよな。
 それは綾子にも理解出来ているのだろう。どこか呆れたような視線をこちらに向けていた。

「ん、ごほん。とにかく今回の戦いが終われば、俺達もゆっくり出来るようになるのは間違いない。そうなれば、凛も地球に呼んで一緒にバカンスを楽しむ事も出来るだろ」

 もう季節的に海水浴とかは出来ないだろう。
 ああ、でもハワイとかグアムとかだったら、1年中泳ぐ事は出来るか。
 もしくは、冬になったらスキーやスノボといったスノースポーツに挑戦してみるのも面白そうだ。
 凛や綾子の運動神経を考えれば、スキーもスノボもそれこそスケートも特に問題なく出来るだろうし。
 俺も士官学校の時に雪山での活動の実習でスキーは習ったな。
 ただ、随分と前の話だし……まだ出来るのかどうかは分からないが。
 ともあれ、その話も……

「この戦いが終わってからだな」

 呟く俺の言葉に、綾子が頷く。
 そして俺に体重を預けながら、悪戯っぽく笑って口を開く。

「もっとも、戦いが終わったら終わったで、アクセルは忙しいと思うけど」
「……それは否定出来ないな」

 ノベンタやトレーズの態度を見れば分かるように、シャドウミラーはこのW世界の中でも突出した戦力を持つ集団だ。
 そうなれば、当然のように戦いが終わった後で俺達を取り込もうと考える勢力は多いだろう。
 その筆頭が、当然のように連合軍。
 まぁ、連合軍とはこの戦いの中でもずっと雇われていたので、特に問題はないと思うんだが……ただ、組織が大きいとなると、当然のように俺達に対して友好的な者ばかりではない。
 俺達が気にくわない連合軍の将官も多いし、それは上だけではなく下の方にもいる。
 ……もっとも、俺達に対して敵対的だった軍人の多くはオペレーション・サンライズでトレーズ派についたが。
 つまり、俺達に対して当たりが強かったのはそういう事なのだろう。
 勿論本当の意味で連合軍の為を思って俺達に強く当たっていた奴もいる。
 そういう奴は、トレーズ派との戦いでも真剣になって戦っており、連合軍の事を真剣に思っているのは間違いない。

「ま、それでも下手にこっちに手を出してくるような奴はいないだろうけどな」

 真剣に自分の組織について思っているからこそ、下手に俺達を刺激して敵対するような真似はしたくないだろう。
 そう思える程に、シャドウミラーの戦力というのは強力だった。

「ふーん。そうだといいけど。……それはそうと、トレーズ派との戦いの時、アクセルはゼクスと戦うんだよな?」
「ああ。そのつもりだ。……向こうがこっちとの戦いを望んでるだろうし」

 それに、エピオンの性能を抑える事が出来るのは、それこそウイングゼロくらいだろう。
 ……ああ、デスサイズヘルとアルトロンガンダムという改修した2機であれば、エピオンに対しても有利に戦えるか?
 だが、トレーズ派との戦いではこちらも数が多ければその方がいい。
 いやまぁ、ウイングゼロを自由に使えるのなら、それこそツインバスターライフルでMSを一掃出来るんだが。

「なら、あたしは普通に向こうの戦力と戦ってればいいのか?」
「いや」

 綾子の言葉に、首を横に振る。
 確かに俺がゼクスを抑える事が出来れば、トレーズ派の戦力は大きくダウンするだろう。
 だが、ゼクスには頼りになる副官がいる。
 一度捕らえたゼクスを助け出したのもその副官……ノインだ。
 深くゼクスを愛しているノインという存在は、決闘染みたところのある俺とゼクスの戦いにとって、非常に厄介だ。
 互角に戦っている分にはいいだろうが、いざゼクスが倒されそうになれば乱入してくる可能性というのは必ずしも否定は出来ないのだ。
 そうして戦闘に乱入してくるのは、間違いなくゼクスも望んではいない。
 だが、それでもノインはそれを行うのだ。
 例え自分が不興を買っても、それでゼクスが助かるのならそれでいいと。
 ……その辺がノインとレディ・アンの違うところだよな。

「綾子にはノインを……ゼクスの副官を抑えて欲しい」

 そんなノインの行動を抑えるべく、俺はそう告げるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1350
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1372 
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