ナイスリーダー
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第一章
ナイスリーダー
阿倍野未亜は通っている大学でも家でもよく周りから頼りにされている、それは彼女のリーダーシップ故にだ。
とかくいつも皆を引っ張る、それで何かをする時には絶対に周りは彼女に対して聞いてくる。
「ねえ未亜、今度は何するの?」
「どうして遊ぶの?」
「そうね、今度はね」
未亜はすぐにどうするのかを決めて動く。そうして皆を引っ張っていく。それで弟や妹達も言うのだった。
「お姉ちゃん一番上だけはあるよね」
「姉弟の中でね」
「いつもどうするか決めてくれて」
「それで引っ張ってくれるから」
「お姉ちゃんがいてこそよ」
何かが出来るというのだ、そして未亜も言うのだった。
「やっぱり姉弟で一番上だからね」
「それでだよね」
「いつも決めて引っ張ってくれる」
「そうなのね」
「何時だって」
「同級生の間でも」
それこそ子供の時からだ。
「私はこうよ」
「そこがいいの」
「お姉ちゃんがいたらって思えて」
「頼れるお姉ちゃんだから」
「本当にね」
弟や妹達はこう言う、皆実際に彼女がいれば安心出来る、そうした頼りになるリーダーである。
それはカラオケボックスの中では特に発揮されてだ、皆に注文するメニューも皆の顔触れを見渡して即座に全員が納得出来るメニューの組み合わせで注文する。皆未亜が注文したメニューを飲み食いして歌いつつ彼女に言うのだった。
「いつも皆の好みわかってくれて」
「しっかりと選んでくれるから」
「嬉しいのよね」
「未亜ちゃんカラオケも上手だけれど」
「この選びがいいのよ」
「うん、それはね」」
未亜は笑顔でいる友人達に話した。
「気を付けていることがあるの」
「気を付けている?」
「っていうと?」
「何になの?」
「皆のことを考えてね」
そしてというのだ。
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