艦隊これくしょん~男艦娘 木曾~
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第二十四話
前書き
どうも、昨日この話を書いていたらこの話のすべてのデータがぶっ飛んでしまいました。そのため、今回は五千字の話の予定が、半分です。こんちくしょう。
「全く……なんで、なんで木曾はこうもやらかすんだろうか………。」
ていと……じゃなくて、大輝は頭を抱えていた。
先程、明石から報告があったのだが、どうやら訓練中に木曾が二号を蹴り飛ばして気絶させたらしい。
一体あの二人が何をやらかしたのかは分からないが、
「二号って本当によく気絶するよね。これで三回目だよね?」
一回目は木曾に連れて来られているとき。
二回目は木曾の開けた扉に吹っ飛ばされて。
そして今回、三回目。
「全部木曾じゃん。」
…………なんか最早コントにすら感じてしまう。
「しかもだよ?明石が木曾から聞いた理由が、『二号にパンツ見られたから。』だからね?二号のことだし、どう考えても木曾がなんかして見えちゃったんだろうね。」
「まぁ、貴方は毎晩私の裸見てますけどね。」
「そうだけどね。」
しかし、と大輝は言った。
「なんで木曾は裸を見られるのはいいのに、パンツは駄目なんだろ?」
………………………………………はい?
「わんもあぷりーず。」
「なんで木曾は裸を見られるのはいいのに、パンツは駄目なんだろ?」
この人には、デリカシーというものが無いのだろうか。
いや、今更か。
「恐らく木曾は普通なら下着だろうが胸だろうがお尻だろうが見えてもどうでもいいんですよ。」
「はいはい。」
と、頷きながらメモを取る大輝。何に使うのだろうか。
「ですが、恐らく今回の下着が、何やら予想外の物だったのではないのかと。それならキレる理由もわかりますし。」
「成る程。よく分かったよ。」
なにが成る程なのかはよく分からないが、大輝は納得したようだ。
「つまり唯にならいつ如何なる時でも手を出してみて良いと。」
ぎゅっ。
「!!?」
いつのまにか大輝は私の後ろに立って、そのまま私を抱きしめた。
「ちょっと大輝……!まだ昼間ですし、ダメです!せめて夜に……。」
「ちぇー。わかったよ。」
スッと、私から離れる大輝。
…………少し寂しいと感じたのは内緒だ。
「おっとごめん。電話だ。」
そう言うと大輝は、自分のスマホを取り出した。
……と言うことは、プライベートな話なのかな?そうでないと大輝のスマホにわざわざ掛けてくる人なんて居ない。
「もしもし?よぉ、たっくんか。どうした?彼女でも見たいのか?ん、あぁはいはい、成る程ね、了解了解。んで?どうせ顔は見せんだろ?はっはっはっ!将来の嫁くらいちゃんと見届けとけ!そいじゃな!」
この会話で誰かわかった。
「つー訳で明日二人、面会という名の泊まりで来るから。」
「毎回思うけど、よく上が認めてますよね…………。」
すると、大輝はキョトンとした。
「いや?許可がおりる訳ないじゃん。」
………………………はい?
「無断&強行だよ?バレたら良くて謹慎だね。」
「お願いだからバレないで頂戴。」
私は大輝の肩に手を置いた。
夫と嫁二人揃って仕事無くすとか洒落にならない。
「大丈夫大丈夫!亮太さんと雫さんの件があるし、そうそう上もこの鎮守府には手を出せないよ。」
この人は………楽観的すぎる……………。
「私、夫にする人間違えたかも知れない………。」
「そうかな?僕は最高だけどね。」
恥ずかしい台詞もあっさり言うし。
「それじゃ、そろそろ仕事に戻るかな。僕はちょっと出てくるから、ここの事は頼むよ。」
そう言うと大輝は、壁に掛けてある帽子をかぶった。
「それじゃま、行ってくる。」
大輝は執務室から出ていった。
「…………………。」
私は机に座って、事務作業をすることにした。
すると、再び扉が開いた。
「そうそう、唯。ひとつ聞いていいかな?」
その隙間から、大輝が顔を出していた。
「おっぱいおっきくなった?」
「死んでください。」
私は真顔のまま机の上に置いてあった文鎮を投げた。慌てて扉を閉める大輝。
「…………全く。」
私は机の上に置いてある書類に署名をし始めた。
一番上の書類は、木曾に二日間の謹慎処分を科せるという内容の書類だった。
―翌日―
「……………おおぅ。」
俺は昨日、木曾に気絶させられて、一時間後に目を覚ました。取り合えず自分の部屋に移動して、そのあとは安静にしていた。その間に木曾は数えているだけで二十回は「ごめんなさい。」と言っていた。
さて、そしてその翌日、いつもの時間、四〇三〇だが。
「なーんでここに木曾と春雨が寝てんのかね…………。」
俺のベッドの横で、予備の布団を敷いて二人が仲良く寝ていた。
そりゃあもう、すやすやと。
恐らく二人で心配になって夜中にこっそり侵入したらしい。それなら床で雑魚寝でいいだろう。何故布団を敷いた。
「………まぁいいや。走ってくるか。」
俺は念には念を押して、ベッドの上で布団をかぶって着替えた。
「…………。」
少し迷ってから、俺はこの部屋の鍵を机の上に置いた。
「そーいや木曾って今日から謹慎だったっけ………。ま、天龍にでも見てもらうかな。」
正直、今回の件で俺はかなり大ピンチになっている。この鎮守府一の実力者から教えてもらえなくなったんだ。最早どうしようかと。
「……やれるだけやろう。」
俺は扉を開けた。
ゴン。
「イタッ!?」
どうやら扉の前を歩いていた誰かにぶつかってしまったらしい。
「わりぃ、大丈夫か?」
「大丈夫じゃねーよ!どーすんだよ俺が更にバカになったらよぉ!あぁ!?」
「ちょっと声が大きいよ、他の人が起きちゃうでしょ?」
悠人と、拓海だった。
後書き
読んでくれてありがとうございます。あと一週間で投稿ペース復活できます。次回こそはこまめに保存して投稿できたらと思っています。
それでは、また次回。
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