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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1744話

 トロワがレジスタンスのアジトに戻った時には、既に基地の襲撃とかも全てが終わっていた。
 ……いや、正確にはまだ終わっていないか。
 MSは俺が全部貰うという事で納得したズイーグだったが、それ以外の物資に関しては別だった。
 元々はMSも何機か自分達で所有したいと言ってる者もいたのだが、ズイーグに自分達のアジトにMSを保管出来るような場所も、整備出来るような施設もないと言われれば、それに納得せざるを得なかったのだろう。
 そんな訳で、MSは俺が全部貰ったものの、その代わりに物資の輸送は俺に任される事になってしまった。
 もっとも、普通なら輸送用のトラックとかに積み込む必要があるのだが、俺の場合は空間倉庫に収納出来る。
 手間という点では、普通よりも明らかに少ないのは事実だった。
 ……それをズイーグに指示されるまま、レジスタンスのアジトに出していく俺の手間はともかくとして。
 そんな訳で、トロワが戻ってきた時も俺はズイーグに指示されて弾薬の類を洞窟の1つに空間倉庫から出しているところだった。

「随分と活躍したようだな」

 そう告げるトロワだが、俺を見る目にどこか呆れの色があるのは決して気のせいではないだろう。
 実際問題、トロワにとってこの展開は予想外だったのは間違いないのだろうが……それも、やり過ぎだと言いたげな様子だ。
 まぁ、やり過ぎたと言われれば、俺もそれは認めざるを得ない。
 ……何しろ、あの基地にあった物資の類は、それこそ文字通りの意味で根こそぎ奪ってきたからな。
 もしトレーズ派があの基地を改めて基地として使おうとしても、恐らく相当の労力が必要になるのではないだろうが。
 他にも、捕虜にした兵士の引き渡しとか、そういうのもあるし。

「そっちの方は何もなかったのか? トレーズ派なら、お前とサーカス団の繋がりくらい、把握していてもおかしくないと思うが」
「ああ、特に問題はなかった」

 特に焦った様子も見せずにそう告げるという事は、本当に何もなかったのだろう。
 ……疑問だな。
 トレーズなら、民間人を人質に取るのはエレガントではないと言うと思う。
 だが、トレーズ教の狂信者たるレディ・アンや、自分の手柄の為ならどんな汚い事でも平気でやるだろうアハトが、トロワの帰るべき場所のサーカス団に対して何もしない?
 とてもではないが、信じられる事ではない。
 だが、実際に手出しをされていない以上、問題がないというのも事実なのだろう。
 となると、レディ・アンは汚いレディ・アンから綺麗なレディ・アンに変わったのか?
 アハトの方は、汚いアハトのままだろうが。

「ふむ、てっきりそっちも攻撃されると思ってたんだがな。……どうだ? いっそ、サーカス団ごとサンクキングダムに避難したら。サーカス団だって、お前の足手纏いになりたくはないだろ?」

 サーカス団にとって最悪の展開は、自分達を人質としてトロワがトレーズ派に従わされる事だろう。
 トレーズ本人はエレガントではないとそんな手段は取らないだろうが、暴走した部下の者達は普通にやる。
 そんな状況で、トロワが……ヘビーアームズが敵に回るというのは、絶対に避けたい事態の筈だ。
 特にヘビーアームズは移動砲台とでも呼ぶべき機体であるのを考えれば、普通のMSパイロットにとっては厄介極まりない相手だろう。
 MD辺りを大挙してぶつければ弾薬切れ、エネルギー切れに追い込めそうだが、それで受けるMDの被害も相当のものになる筈。
 そうなれば、当然トレーズ派に対する戦力が減る訳で……
 更に言えば、トレーズ派にはエピオンもあるのを考えると、MDの被害は相当のものになるだろう。
 勿論こちら側だって、カトルのサンドロック……うん、まぁ、ラシードのマグアナック隊と協力すればある程度の戦力にはなるんじゃないだろうが。
 サンクキングダムのヒイロがこっちに協力するかどうかは……こっちは難しいだろうな。
 完全平和主義を主張するサンクキングダムだけに、原作と違ってある程度の戦力を有してはいるが、専守防衛に専念するだろうし。
 そうなると、有力な戦力は……俺達だけか。
 いや、勿論連合軍も物量という手段はあるが……それにしたって、精鋭部隊というのは数が少ない。
 俺達が鍛えたエアリーズ部隊の何人かも、トレーズ派に合流しているらしいし。
 これは戦場で遭遇したら、きちんとお仕置きをする必要があるな。
 そんな風に考えながらトロワの返事を待つが……戻ってきたのは、首を横に振るという行為だった。

「いや、止めておこう。キャサリン達に手出しされていない以上、トレーズもそんな真似はしないだろう」
「だろうな。トレーズはしないだろう。だが、他の連中は普通にやると思うが? それでもいいのか? もし本当にそんな風になったら、間違いなくお前は後悔する事になるし……敵対する以上、こちらとしても容赦はしないぞ?」

 そう告げると、トロワは少し迷ったような表情を浮かべる。
 まぁ、シャドウミラーの能力を……そして何よりニーズヘッグがどれだけの力を持っているのか、それを間近で見せられたのだ。
 それこそ、リーオーでガンダムに対抗しなければならなかった、オペレーション・メテオ当初の連合軍パイロットの気持ちと同じような気持ちを味わっているのだろう。
 今更らしい話ではあるのだが。

「ともあれ、トロワがそれでいいのであればこっちもそれでいい。……なら、今回の件も片付いた事だし、そろそろ撤収したいと思うけど構わないか?」

 トロワがあのサーカスの一団をサンクキングダムなり、連合軍の勢力範囲内に連れていくのであれば、それに協力してもいいと思っていたが、それを向こうから拒否してきたんなら、それはそれでいい。
 自分の道を自分で選んだんだから、敵対しても特に悩む事はないだろう。
 ……まぁ、敵対してもヘビーアームズの実機を入手する事が出来るんだし、シャドウミラーという存在にとっては、必ずしもマイナスって訳でもないんだが。
 ただ、こっちにはヘビーアームズを開発したドクトルSがいるから、設計図であれば手に入れるのはそう難しい話ではなかったりする。
 勿論、各種データをくれと言って、そう簡単にくれる訳はないんだが……それでも、やりようは幾らでもある。

「ああ、そうしてくれ」

 トロワの方も俺の意見に異論はないのか……物資の搬入が完了したら、すぐに帰る事になる。
 ズイーグは、今回の勝利を祝って宴をしたいという話をしてきたのだが……残念ながら、それは綾子に却下されてしまう。
 まぁ、宴となれば間違いなく酒が行き交うだろうし、しょうがない。
 もし俺が下手に酒を飲もうものなら、気が付けばトレーズ派の本拠地で寝ていたり……ましてや、ベッドの上にはノインやレディ・アンが裸でいたりと考えるだけで色々と危険すぎる。
 更に最悪なのは、ふと気が付けばまた別の世界にいるという事だろう。
 今の状況で俺がどうやってW世界から抜け出すのかは分からないが、酔っている俺の場合は何をするのか分からないという意味では危険度はより高いんだよな。
 そう考えれば、万が一にも酒を飲む訳にはいかないのは事実だろう。
 ……微妙に面白そうだと思わないでもないんだが。
 そんな訳で、その日の夜には既に俺達は全員が帰る準備を整える。
 帰る準備という表現に相応しくないような、殆ど荷物も何もない状態だが。
 せめてこれだけは持って行って欲しいと、お土産として宴会の為に用意された料理とかも幾らか貰ったが、それは空間倉庫の中に入っている。

「じゃあ、そろそろ行くよ」
「ああ。……アクセル、世話になったな」

 ズイーグが手を出し、俺がそれを握り返す。
 補給物資をここに持ってきた時は、それこそ敵意を向けられたのだが……今は感謝の気持ちが込められた視線が向けられていた。

「トレーズ派に対して戦いを挑む時は、俺達も必ず援軍として向かう。……トロワ、中東連合を取り戻せるように頑張ってくれ。こっちも出来る限り動く」
「分かっている。カトルにはその辺を伝えておこう」

 俺とトロワがズイーグと話している間に、綾子と五飛も他のレジスタンス達と別れの挨拶をしているのが見える。

「綾子、あんたの強さは本物だ。……いつかまた挑ませて貰うよ。同じ女として、そう簡単にやられっぱなしって訳にはいかないしね」

 女のレジスタンスが綾子に話し掛けているかと思えば、その横ではゴツい顔をした男が五飛に向かって深々と一礼していた。

「五飛さん、またいつか会えることを期待しています。その時まで、俺も訓練を欠かしませんので」

 どうやら話を聞く限り、俺が持ってきた補給物資を洞窟とかに置いている時、戦闘訓練をした相手なのだろう。
 他にも何人かが綾子や五飛に対して話し掛けている光景が見える。
 何だか、まだこのアジトにやって来てから1日も経っていないのに随分と馴染んでいるな。
 そう思ってしまうのは、俺だけではないのだろう。
 ズイーグも、綾子達の方を見て驚きの視線を浮かべている。
 その後も10分程それぞれが別れの言葉を述べ……やがて、口を開く。

「そろそろ行くぞ。いつまでも話している訳にもいかないだろ」

 俺の言葉に綾子と五飛はそれぞれ頷き、こっちに戻ってくる。

「じゃあな」

 そう呟くと同時に、俺の足下にあった影は広がり、俺、綾子、五飛、トロワの4人を呑み込んでいく。
 ……あ、そう言えばエアリーズが攻めて来た時にいた子供は、結局あれ以降見なかったな。
 まぁ、エアリーズは何も出来ずに俺と綾子によってあっさりと撃破されたのを考えれば、あの子供が怪我をしたり……ましてや、死んだりといった事にはならなかった筈だ。
 恐らく自分の村に戻ったか何かしたのだろう。
 ともあれ、無事だったのなら良かった。
 そう思いながら、俺達の身体は完全に影に沈み混む。
 ……最後の最後まで、ズイーグ達はどこか微妙な視線を俺に向けていたが……影のゲートという存在に慣れれば、そこまで悪い感触って訳でもないんだけどな。
 まぁ、そもそも慣れるまで影のゲートを利用出来るのかという問題もあるのだが。

「そういう意味だと、五飛はそろそろ影のゲートに慣れてもいいんじゃないか?」

 そう五飛に声を掛けた時、既に俺達の姿は連合軍の本拠地となっているニューエドワーズ基地にあった。
 丁度、物資を空間倉庫に収納した場所だ。
 普段はあまり使っていない倉庫らしく、特に人の姿はいない。
 もっとも、この基地が連合軍の本拠地である以上、警備が緩いという訳ではないのだが。
 ただでさえ、トレーズに内応している軍人がかなりの数になると予想しているのだから、その辺りを警戒するのは当然だろう。
 人があまり来ない倉庫……なんて、それこそ幾らでも怪しい動きをして下さいと言わんばかりの場所だし。

「ふんっ、あんな感触に慣れるのはごめんだな」

 五飛が面白くなさそうに吐き捨てる。
 ……まぁ、影に沈む……もしくは呑み込まれるというのは、独特の感触がある。
 それを思えば、慣れるのはごめんだと言いたくなる五飛の言葉も、理解出来ないではない。
 そんな風に話している間に、俺達がこの倉庫に戻ってきたと何か……恐らく監視カメラか何かで把握したのだろう。数人の人間がこちらに向かって走ってくる足音が聞こえてくる。
 人の誰もいない場所だけに、その足音は俺ではなくても聞き逃すようなことはないだろう。
 そうしてやがて姿を現したのは……

「アクセル代表、戻ってくるのを待ってました。綾子と五飛もご苦労様」

 兵士を率いていたサリィが、俺の方を見て声を掛け、綾子と五飛にも声を掛ける。
 そして最後に、言葉には出さないがトロワに向かって目礼していた。

「サリィか。何かあったのか?」
「いえ、特にこれといって報告するような事はありません。ただ、補給物資を置いてくるだけの依頼だったのに、こんな時間まで帰ってきませんでしたから。何かあったのではないかと」
「あー……なるほど。まぁ、そりゃそうか」

 補給物資を置いてくるだけなら、それこそ30分……どんなに多目に見ても1時間や2時間程度で終わるだろう。
 だが、俺達は結局半日……というのはちょっと大袈裟だが、それに近い時間向こうにいたのだ。
 サリィが心配しても当然だろう。

「……まぁ、アクセル代表の身に何かあるとは思っていませんでしたけど」
「だろうな」

 サリィの言葉に苦笑を浮かべてそう帰す。
 実際、この世界で俺をどうにか出来るような代物は存在しない以上、心配はしても無駄だろう。
 ……ああ、でも凛と綾子なら魔力を使って行動出来るし、そうでもないのか?
 そんな風に考えながら、俺はサリィに向こうで何をしてきたのかを説明するのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1350
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1372 
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