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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1741話

『うおおおおおおおおおおおおお!』

 レジスタンス達が、そろって 驚愕の声を上げる。
 まぁ、何もない場所から突然コンテナとかが大量に姿を現せば、それは当然か。
 魔法なんてものは見た事も聞いた事もないような者達にとって、俺が見せたのは正真正銘奇跡としか言えないような代物なのだから。
 最初は俺の魔法という言葉を信用していなかった者も多かった。
 まぁ、実際に俺達を迎えに来た奴等はその目で魔法を見たが、このアジトに残っていた者達は初めて聞かされたのだから、無理もない。
 そんなペテンに騙されるなんて、と銃をこちらに向けようとした者もいたが……うん、まぁ、拳銃の残骸がまた1つ増えた以外に特に被害はなかった。
 それもあって、取りあえず俺が普通の人間ではないというのは一応信じる事になり……こうして魔法を見せる事になった訳だ。
 正確には魔法じゃなくて空間倉庫なんだけどな。
 ただ、このW世界の人間に空間倉庫だなんだと言っても理解は出来ないだろう。
 なら、これも魔法だという事にしておけば、色々と手っ取り早い。

「この洞窟に入るのは、これが限界だな。次はどこに入れればいいんだ?」
「え? あ、ああ、こっちだ。向こうにまだ物資貯蔵庫として使っている洞窟があるから、そこに頼む」

 レジスタンスの1人が、俺の言葉に我に返ってそのまま別の洞窟に案内する。
 アジトになるだけあって、この辺りには洞窟が幾つもある。
 エアリーズやトーラスといったMSで空から探しても、ここを見つけるのは不可能だろう。
 かといって、宇宙は連合軍の勢力下である以上、トレーズ派は衛星を使えはしない……とは限らないんだよな。
 まだ連合軍の中にトレーズ派と通じている奴がいるのは、これまでの経験から思えば確実だ。
 そういう奴等が、衛星からの情報をトレーズ派に流しているという可能性は十分にある。
 ともあれ、トレーズ派と敵対しているレジスタンスにとって、この谷間にあるアジトはこれ以上ない程の立地条件なのは間違いない。

「魔法!? 魔法だって!? 僕にも見せてよ! ねぇ、お願い!」

 次の洞窟に案内されている間に、そんな声が聞こえてくる。

「子供の声?」

 そう、今聞こえてきたのは、間違いなく子供の声だ。
 それも、まだ声変わりもしていないような……そんな年齢の。

「あー……またあいつか。ったく、ここには来るなって言ってんだがな」

 俺を案内していたレジスタンスの男が、溜息と共に呟く。
 そして俺の後ろをついてきている他のレジスタンス達も、それは同様だった。
 ……ちなみに、トロワはサーカス団を見に行くと言って車を借りてここにいないし、綾子と五飛は生身の戦闘訓練をレジスタンスに付けてやっている。
 トロワの方は、元々が自分の所属していたサーカスについて心配だったんだろうから、それも分からないではないんだが……妙な騒動に巻き込まれないといいんだけどな。

「あの子供もレジスタンス……って訳じゃないのか?」
「ああ、まあな。この近くにある村の子供だよ」

 困った様子を見れば、出来ればここに来て欲しくないと思っているのが分かる。
 子供を戦いに巻き込みたくないというのは、素直に褒めてもいいだろう。

「なぁ、なぁ、あんたが魔法を使えるのか? なぁってば!」

 俺がレジスタンスの男と話していると、その子供が目を輝かせながら話し掛けてくる。

「あー……まぁ、そうだな。ただ、今はちょっと忙しいから、お前の相手をしている暇は……うん?」

 話している途中で、ふと言葉を止める。
 何だか、このアジトの中で騒いでいる声が聞こえてきた為だ。

「ん? 何だ? ……ちょっと待っててくれ。少し様子を見てくる」

 俺の案内をしていた男も、そう告げると俺の前から去っていく。
 何があったのかを確認しに行ったのだろう。

「アクセル、ちょっと危険みたいよ、ここ?」

 そう言って俺に近付いてきたのは、綾子。
 何故か棒きれを手に持ったまま、そう告げてくる。

「危険?」

 その言葉に、思わずそう返す。
 危険は危険でも、少なくても俺にとってそこまで危険ではないというのは、念動力が反応していない事からも明らかだ。
 ただまぁ、俺じゃなくてここが危険だというのを考えれば、それは有り得るのか?
 そして、ここが危険だとなると考えられる最大の要因は……

「トレーズ派か?」
「ええ。エアリーズ数機がこの谷間に入ってきたって見張りから報告があったのよ」
「へぇ。相変わらずトレーズ派には腕のいいパイロットがいるな」

 この谷間は、MSが通れるだけの幅はある。
 だが、深く、それでいてかなり曲がりくねっているのを考えれば、少しでも操縦ミスをするとそのまま機体が損傷してしまうだろう。
 そうなれば、どうなるのか。
 考えるまでもなく、レジスタンスの餌食となるだろう。
 レジスタンスにとっても、MSというは是非欲しい。
 それが、空戦用MSのエアリーズともなれば、尚更だろう。
 特に俺が見たところでは、このレジスタンスのアジトにMSはないようだし。
 勿論、こことは別の場所に保管しているという可能性は十分にあるが。
 ともあれ、MSがやって来る以上このレジスタンスの基地にとって致命傷になり得るというのは間違いない。

「どうするの?」
「さて、どうしたものか……」

 綾子の言葉に、どうするべきかを考える。
 まず、俺達が今回頼まれた仕事はあくまでもレジスタンスに補給物資を届けるというものだ。
 それについては、もう少しで終わるから心配はいらないだろう。
 そうなると、問題はこれ以上俺達が関わってもいいのかどうかだ。
 純粋にレジスタンスの為を思えば、協力した方がいいのは間違いない。
 だが、レジスタンスの方がそれを受け入れるかどうかと言えば……
 視線を近くにいたレジスタンスに向けると、そこには何かを期待するような色。
 まぁ、向こうにとっては俺が魔法使いである以上、その戦力に期待したいと思ってもおかしくはない。
 ……実際に、魔法とかで何とか出来るだけの能力を持っているというのも、大きいしな。

「レジスタンスを勝たせて、トレーズ派の戦力を弱めれば、シャドウミラーにとってもいい事だよな?」
「そうね」

 何故か笑みを浮かべてそう返事をする綾子。
 周囲のレジスタンスは、自分達が生き残れるかもしれないと……いや、寧ろトレーズ派に対して大きなダメージを与えられるかもしれないと、期待の視線を向けてくる。

「まず、このレジスタンスのリーダーを連れてきてくれ。俺達をここに連れてきた奴でいいのか?」
「え? あ、ああ、そうだ。すぐに呼んでくるから待っててくれ!」

 そう告げ、レジスタンスの1人が急いで俺の前から走り去る。
 他の者達もそれぞれ準備をしており……

「なぁなぁ、兄ちゃん。魔法使いなんだろ? 俺にも敵を倒す手伝いをさせてくれよ」

 そんな中、俺に話し掛けてきたのは、先程の子供。

「ここからは遊びじゃないんだ。お前もとっとと自分の村に戻れ。ここにいれば、死ぬぞ」
「待ってくれよ! 俺もこう見えて腕には自信があるんだ。だから、一緒に戦わせてくれよ!」

 こっちに言い募ってくる子供だったが、俺は溜息と共に近くにいたレジスタンスの1人に声を掛ける。

「この子供をどうにかしてくれ。このままだと、ここを守る為の準備も出来ない」
「え? あ、こらポズィ! お前また来てたのか! ここは今から戦場になるんだから、早く出ていけ!」

 ポズィと呼ばれた子供は、そんな風に叫ぶレジスタンスに連れていかれる。
 そしてポズィと入れ替わるように、このレジスタンスを率いている男がやってきた。

「MSが来てるってのはこっちも聞いてるが、それをどうにか出来るんだって?」
「ああ。俺達が協力すればという前提条件が必要だけどな」

 どうする? と視線を向けると、それに対して向こうはすぐに頷く。

「それで俺達の勝利に繋がるのなら、ありがたく手助けして貰うさ。……けど、俺達にはシャドウミラーを雇う程の金銭的な余裕はないんだけど、いいのか?」

 シャドウミラーを雇うには、相当の金額が必要となる。
 いや、金額でなくてもガンダニュウム合金とかので払っても構わないんだが。
 だが、どちらにしろこのような場所にアジトを持っているレジスタンスに支払える金額だったり、物資ではない。
 にも関わらず、俺は男に対して頷きを返す。

「ああ、それで構わない。そもそも、シャドウミラーが……そして雇い主の連合軍が戦う相手はトレーズ派だ。そのトレーズ派の戦力を少しで減らせるのなら……そしてトレーズ派に抗う集団の戦力が増すのなら、こちらにとっては最善の結果だ」
「……なるほどな。これで俺達の志に云々とか言われていたらちょっと信じることが出来なかっただろうけど、そういう事なら遠慮なく力を借りようか。……トロワの奴がいてくれれば、もっと良かったんだろうけどよ」
「サーカスの方に行ってるからな。向こうでも何か騒動が起きてなければいいんだが」

 仲間に会いにサーカスに行ったトロワだったが、ここをトレーズ派のMSに見つけられた以上、向こうも確実に無事だとは言い切れない。
 特にトロワはシャドウミラーのメンバーという訳でもないので、五飛のように鍛えている訳でもない。
 勿論ガンダムのパイロットである以上、この世界の平均以上の力は持ってるのだろうが……それでも、MSを相手に生身でどうにか出来るという訳でもないのは事実だ。

「ま、とにかく今はこっちの方が先か。使える戦力は何人くらいいる? それと武器もだ」
「そう言われてもな。人数は30人以上いるし、もっと集めようと思えば集める事は出来るが……来るのはMSだろ? こっちの戦力が何人いても、そう簡単に勝てるとは思えないんだが」
「ああ、そっちは心配しなくてもいい。MSそのものはこっちでどうにかする。お前達は向こうのMS以外の戦力をどうにかする事を考えろ」
「……本気か? いや、そうしてくれればこっちは助かるけどよ」
「本気だよ。魔法使いってのは不可能を可能にするんだぜ?」

 代わりにローエングリンを正面から受けて機体が爆発したり、生身で宇宙に放り出されたのを回収されて記憶を奪われて敵にいいように使われたりといった事にもなりかねない台詞を呟き、綾子に視線を向けると、そのままアジトを出る。
 既に外ではMSが空を飛ぶ音が周囲に響き渡っている。
 レジスタンスは、戦いの準備を整えて本当に俺達がMSを倒せるのかどうかを見ているだろう。
 まぁ、幾ら魔法を目の前で見せたからって、それでMSをどうこう出来るとは思わないよな。
 空間倉庫じゃなくて、炎獣辺りを見せつけておけば、また話は違ったのかもしれないが。

「来るぞ」
「分かってる」

 そう告げる綾子は、愛用の物干し竿を手にしている。
 トーラスカノンですら斬り裂くだけの能力を持っている綾子だ。
 エアリーズのチェーンライフルは、寧ろいい獲物と言えるだろう。
 そんな俺達から少し離れた場所には、五飛の姿もある。
 俺達がMSと戦うのをその目で見ておきたいといったところか。
 五飛にとって、俺達はある意味目標に近い。……今は対抗心の方が強いが。
 ともあれ、五飛にとってはそんなに面白くない見世物になりそうだけどな。

「来た」

 呟く俺の言葉と共に、曲がりくねっている谷の間を3機のエアリーズが通り抜けてきた。
 そうして姿を現したエアリーズは、間違いなく一瞬動揺したように挙動を乱す。
 ……まぁ、自分達がこうしてやって来てるのに気が付いているんだから、逃げ惑ってるのか、武器を手に待ち受けているかと考えていたのだろう。
 だが、結果として待ち受けていたのは俺と綾子。それと少し離れた場所に五飛。
 まさか3人で……そう思えば、一瞬ではあっても動きを乱してしまうのはしょうがない。

「それが、命取りなんだけどな」

 呟くと同時に、空間倉庫から伸びたスライムが一閃する。
 銀の煌めきが一瞬だけ光を反射し……次の瞬間には、エアリーズの1機が左右に両断されていた。
 それを見たのか、それとも何らかの反射的な行動だったのか……ともあれ、残り2機のエアリーズは、チェーンライフルを発射する。
 本来であれば、人間ではなくMS、もしくは戦車を始めたとした相手に向けて撃つ武器であり、人間に向かって撃つのはオーバーキル以外のなにものでもないだろう。
 だが、この場合はそれなりに間違ってはいなかった。
 俺と綾子という存在が相手なのだから。
 いや、そう考えると、寧ろ威力が足りないか。
 綾子は物干し竿を使って次々にチェーンライフルの弾丸を弾き、そのまま距離を詰めていき、コックピットに向けて鋭い一撃を放ち、装甲部分を切断する。
 飛んでいるエアリーズのコックピットに跳び乗り、物干し竿の切っ先を突き付け、降伏を迫る。
 ……その間に、俺は最後の1機のエアリーズをスライムで胴体から上下真っ二つに切断する。
 胸にコックピットがあったおかげで、こっちのパイロットが生き残ったのは……運が良かったのだろう。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1350
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1372 
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