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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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386部分:第三十一話 張三姉妹、書に気付くのことその六


第三十一話 張三姉妹、書に気付くのことその六

「楽しくやらせてもらうわ」
「そうしな。この世界でこそやるぜ」
「ええ」
「オロチの復活を」
「俺達だけじゃない」
 男はさらにだった。その笑みを深くさせて言う。
「刹那もいればミヅキもいるからな」
「あらゆるものが集まりそして」
「この世を塗り変えていく」
「左慈、あの男も考えるものだ」
「ええ、確かに」
「私達と手を組んでくれるし」
 彼等にとってもだった。非常に有り難いことであった。そしてだった。
 彼等は闇の中で何かを考えていた。そのうえで動いていたのだ。
 闇が蠢くことを知っているのはだ。彼等だけであった。
 怪物達は今日もまた漢の中を旅をしていた。ここで。
「おのこはいた?」
「ええ、いたわよ」
 卑弥呼が貂蝉に対して話す。
「今度はね」
「ええ、誰なの?」
「ギース=ハワードよ」
 この名前を出すのだった。
「そしてウォルフガング=クラウザーよ」
「あら、豪勢ね」
 貂蝉はその名前を聞いて身体をくねくねとさせた。
「それじゃあ今度のダーリンはね」
「そうよ。会いに行きましょう」
「そうね。ところで華陀のダーリンは?」
 貂蝉はこんなことも話した。
「今は何処にいるの?」
「面接中じゃないかしら」
 卑弥呼はそれではというのだ。
「また新しい人材のね」
「そうなの」
「確か。今度の人は」
 卑弥呼は少し考える顔になってのべた。
「庵さんよ」
「あら、彼なの」
「そうよ、彼よ」
 こう話すのだった。
「どう?豪勢でしょ」
「ええ。私達のところにも人材が集まってくるわね」
「そうよね」
「人材はいいがだ」
 ここで言ったのはだ。刀馬だった。
「御前等の目的はそもそも何だ」
「目的?」
「あら、それの話なの」
「そうだ、それは何だ」
 刀馬の聞きたいことはそれだった。
「一体何だ」
「何と言われても」
「ねえ」
 ここで二人は顔を見合わせる。
「決まってるじゃない」
「一つしかないわ」
「一つでは、ですか」
 命が二人の言葉に問うた。
「といいますと」
「この世界を救うことよ」
「それよ」
「俺には興味のないことだな」
 刀馬は二人の話を聞いてまた言った。
「俺はそれよりもだ。あの男を」
「まあまあ」
「そう言わないで」 
 二人はその刀馬を宥める様にして話した。
 
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