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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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352部分:第二十九話 郭嘉、鼻血を出すのことその三


第二十九話 郭嘉、鼻血を出すのことその三

「わかりました。それでは」
「貴女にとっても彼にとってもこの世界に来たことはいいことよ」
「当然あの彼にもね」
 刀馬だけでなく幻十郎も見ての言葉だった。
「獅子王さんにとってもね」
「この世界はね」
「それは少しずつわかってくるものなのですね」
 命は考える顔で述べた。
「そうなのですね」
「ええ、そういうことよ」
「それじゃあ行きましょう」
「はい、ところで」
 ここでだった。命は話を元に戻してきた。
「華陀さんは」
「ダーリン?」
「ダーリンなの?」
「はい、どちらに行かれたのですか?」
 このことを尋ねるのだった。
「一体どちらに」
「ダーリンは今出張中なのよ」
「それでいないのよ」
 こう話すのであった。
「急病の人を見つけてね」
「今治療中なのよ」
「そうなのですか」
「もうすぐ戻ると思うわ」
「少し待って」
 二人はまた命に話した。
「そうして戻って来たらね」
「また旅立ちましょう」
「わかりました」
 そんな話をしながら今は待つ一行であった。程なくして待ち人が来た。そうしてそのうえで再び旅立つのであった。何処かへと。
 劉備一行は曹操の拠点である許昌に近付いていた。そこでだ。
「あれっ、今日はここでなのね」
「そうですね」
 張三姉妹の宣伝の絵を見つけたのである。
「何かどんどん人気出てるよね」
「時間があったら行きますか?」
 孔明はこう劉備に問うた。
「袁術さんのところに行く前に」
「そうよね。息抜きでね」
 劉備はこう言う。しかし関羽は。
「急いだ方がいいのではないのか?」
「急ぐべきですか?」
「行くのなら早い方がいいのではないのか」
 また言う関羽だった。
「そう思うが」
「息抜きも必要ですよ」
 だが孔明の主張はこれだった。
「コンサートを見るのも」
「コンサート?」
 馬岱がその言葉に反応する。
「コンサートって何処の言葉なの?」
「はい、テリーさん達に教えてもらいました」
 こう馬岱に答えるのだった。
「向こうの世界で皆の前で歌を歌うことです」
「それをそう呼ぶのね」
「そうみたいですね。あっちの世界では」
「確かテリー殿の世界はアメリカだったな」
 今度言ってきたのは趙雲だった。
「あの国はかなり大きいらしいが」
「向こうの世界じゃダントツの大国なんだろ?確か」
 馬超もそのことは知っていた。
「あと向こうのあたし達の国もでかいそうだけれどな」
「確か中国といったのだ」
 張飛も言う。
「それと日本が大きな国と聞いたのだ」
「日本は神楽さんの国だったわね」
 黄忠はここでその神楽を見た。
「草薙君や真吾君もよね」
「そうよ。皆日本人よ」
 実際にそうだと答える神楽だった。
「舞ちゃん達もね。広い範囲でナコルルちゃんやミナちゃんもそうよ」
「そうなの。私も日本人なの」
 微笑んで言うそのミナだった。
「神楽さんやそのナコルルさんと同じなの」
「日本人って個性派が多いのかしら」
 馬岱がここでこんなことを言った。
 
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