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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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35部分:第三話 関羽、趙雲と死地に赴くのことその十


第三話 関羽、趙雲と死地に赴くのことその十

「う、うわああっ!」
「な、何だ!?」
「後ろから三人出て来たぞ!」
「テリー達だな」
「ああ」
 二人にはわかった。ここで三人がアジトに入って来たのだ。そうしてそのうえで攻撃を加えてきたのである。
 三人は攻撃を浴びせてからだ。そのうえでそれぞれ言うのだった。
「アンディ、どうだ?」
「そうだね。相手としてはね」
 アンディは兄の言葉に応えながら言う。既に技を出し終えていた。
「どうってことはないね」
「そうだな。所詮ただのチンピラだな」
「武器持ってるけれどそれはどうなんだ?」
 丈はあえてこのことを言ってみせた。
「刺されたり斬られたらことだぜ」
「それで斬られるのか?」
 テリーは不敵な笑みを浮かべてそのうえで彼に返すのだった。
「っていうかこんな連中に斬られるか?そんな簡単によ」
「いや、それはないな」
 丈は軽く笑ってテリーのその言葉に返した。
「こんな連中どうってことはねえさ」
「よし、じゃあそれで決まりだな」
「やろう、兄さん」
 また言うアンディだった。
「すぐにね」
「ああ、行くぜ!バーンナックル!」
「残影拳!」
「スラッシュキック!」
 三人は今度は突進して技を繰り出した。山賊達は瞬く間に吹き飛ばされていく。戦いはこれで一変した。
 関羽と趙飛もそれに勢いを得て山賊達を薙ぎ倒していく。なおこの時公孫賛は何をしていたかというとだ。
「さて、それではだ」
「あれ、何処にいかれるのですか?」
「何処に?決まっている」
 白馬を用意させたところで役人の一人に言うのである。
「山賊達のアジトにだ」
「そこにですか」
「そうだ、行って来る。後は任せた」
 こう言って今にも行こうとする。彼女もやる気ではあった。そう、それは確かにあった。
 関羽と趙雲は背中合わせになっている。先程まで山賊達が宴を行っていたあの広間で彼等に囲まれている。テリー達もそこにいる。
「おい、今からそっちに行くからな!」
「少し待っていてくれ」
 テリーとアンディがその山賊達を倒しながら言ってきた。拳と脚で敵を倒していく。その速さも威力もかなりのものであり鎧をものともしない。
「いいな、もう少しだ!」
「それまでだ!」
「いや、大丈夫だ」
「ここは任せておいてくれ」
 しかし二人はこう三人に返すのだった。
「こうして背中合わせになっているとだ」
「負ける気はしない」
「その言葉信じさせてもらうぜ」
 丈は今は百烈パンチで山賊達を殴り倒している。
「こっちもやらせてもらうからな!」
「さて、私の真名前はだ」
「むっ!?」
「星という」
 それを自分から言ってみせたのだ。
「覚えておいてくれ」
「何故真名をここで言う?」
「命を預けるのなら当然だ」
 微笑みを見せての言葉だった。
「違うか?それは」
「そうだな。それではだ」
 趙雲の言葉を受けてだ。関羽も言ってきた。
「私の真名も言っておこう」
「うむ、何だ?」
「愛紗という」
 彼女も名乗った。
「覚えておいてくれ」
「わかった、そうさせてもらう」
「それではだ。行くぞ」
「うむ!」
 その手の得物をそれぞれ構えてだ。そのうえで突き進み山賊達を倒していく。子供達は既にナコルルと張飛が崖に丸太の橋をかけてそれで助け出していた。戦いは彼女達にとって満足のいくものになっていた。
 
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