恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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324部分:第二十七話 神楽、あらたな巫女を見るのことその三
第二十七話 神楽、あらたな巫女を見るのことその三
「どっちかですよね、やっぱり」
「ええ、そうですわ」
袁紹にしてもそのつもりだった。文醜のその言葉に頷いて答えた。
「問題はどちらかですけれど」
「二人共同じ位のレベルですけれど」
顔良もここで言う。
「それでどっちかをですよね」
「さて、どちらにしたものかしら」
袁紹はいささか難しい顔になっていた。
「相手はあの諸葛孔明ですけれど」
「それなら」
ここで凛花が言ってきた。
「私にいい考えがあるけれど」
「あら、凛花さん」
袁紹はその凛花を見てふと述べた。
「若しかして貴女が出ますの?」
「それは違うわ」
凛花はそれは否定したのだった。
「だって。私じゃあの娘の相手はできないわよね」
「それはね」
「やっぱり無理だよな」
顔良と文醜もそれは言った。
「だって。天下一の軍師だし」
「あんた刀使うのが仕事だからな。軍師と知力勝負はな」
「だから。私は出ないわ」
また言う凛花だった。
「けれど決める方法があるわ」
「それはなのですね」
「ええ。鉄ノ介」
いつも連れている親友に声をかけた。
「選んで」
「ヂッ」
その鉄ノ介が応えてだ。二人の軍師の方に向かって歩いていく。袁紹はそれを見ながらだ。凛花に対して言うのであった。
「あの鼠さんがどうかしましたの?」
「鉄ノ介が選んでくれる」
こう袁紹に話すのだった。
「これでどうかしら」
「あっ、それだったら」
「恨みっこなしでいいよな」
顔良と文醜も凛花のその行動に笑顔で頷いた。
「それじゃあどっちになるのかしら」
「今度は」
「決まったわ」
そしてであった。決まったのは。
何とだ。意外な人物であった。
「ええと、これは」
「どういったらいいのかしら」
袁紹配下のその看板軍師二人も鉄ノ介のその決定には首を捻ってしまった。
「斗詩になるなんて」
「これは一体」
「何でなんだよ、これって」
文醜も首を捻っていた。
「斗詩って知力三四なんだけれどよ」
「三六よ」
その文醜からの言葉である。
「覚えておいてよ、このことは」
「あっ、悪い悪い」
「それで麗羽様」
顔良も袁紹に申し出る。かなり困った顔である。
「あの、今回は」
「辞退したいのですね」
「はい、これはちょっと」
その子待った顔でまた主に話す。
「私じゃ。諸葛孔明の相手は」
「構いませんわ」
しかしであった。何と袁紹はこんなことを言うのであった。
「これが凛花さんのお友達の決定ならです」」
「そんな、本気ですか!?」
「勿論。本気ですわ」
袁紹は胸を張って答えた。
「そうでなければこんなこと言いませんわ」
「負けるけれどいいんですか?」
顔良はさらに言うのだった。
「絶対に相手になりませんよ」
「負けてもそれでいいのでしてよ」
また言う袁紹だった。
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