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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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322部分:第二十七話 神楽、あらたな巫女を見るのことその一


第二十七話 神楽、あらたな巫女を見るのことその一

              第二十七話  神楽、あらたな巫女を見るのこと 
 袁紹達と劉備一行の戦いはだ。今はじまろうとしていた。
「何かな」
「どうしたのだ?」
「いや、悪ノリに過ぎないか?」
 関羽は溜息と共に張飛に話すのだった。
「この大会は」
「そうですよね。袁紹さんらしいですけれど」
 孔明も難しい顔をしている。
「けれど。それでも」
「それでもなのだ?」
「お米や麦を送るのなら別のことをしていいと思うんですけれど」
「そこがわからないんだよな」
 馬超もここで話す。
「あの人ってよ。何かあると大会開くんだよな」
「おかしな趣味ね」
 黄忠もこのことに言及する。
「何を考えてのことかしら」
「だが。面白くはあるな」
 趙雲は微笑んでいた。
「こうした大会も」
「そうね。悪くはないわね」
 神楽も微笑んでいる。
「楽しみましょう、折角だし」
「そうよね。楽しまないと損よね」
 劉備も趙雲や神楽と同じ考えだった。
「折角なんだし」
「そうそう。それじゃあね」
 馬岱も乗り気であった。
「皆で明るく楽しくね」
「八人でね」
「九人だ」 
 公孫賛が劉備に突っ込みを入れた。
「全く。私を忘れるな」
「そういえば公孫賛殿は元々袁紹殿と知り合いなのか?」
「向こうが全く覚えていないだけだ」
 公孫賛は難しい顔で関羽の言葉に応えた。
「全くだ」
「そうなのか」
「そうだ。これは曹操も同じだがな」
「誰が覚えてくれているのだ?それでは」
「正直いない」
 公孫賛の顔は困り果てているものになっていた。
「殆どな」
「それは困ったことだな」
「大体だ。幾ら何でもこれはないだろう」
 袁紹側と向かい合った形になっている劉備側の席はだ。何と八つしかないのだった。その一つがどうしてないのかはもう言うまでもなかった。
「何故だ、何故一つない!」
「えっ、八人じゃねえのかよ」
「そう聞いていますが」
 火月と蒼月がその公孫賛に言ってきた。
「それで席は八つだったんだけれどよ」
「そちらの方は」
「公孫賛だ」
 公孫賛はその二人に話した。
「知らないのか、私よ」
「いや、知らねえな」
「何処のどなたですか?」
「貴殿等確か日本の忍者だった筈だな」
 公孫賛はいぶかしむ顔で二人に言い返した。
「それでどうして知らないのだ」
「確かに忍ってのは情報収集が仕事さ」
「それは事実です」
 二人もこのことは話した。
「しかし。あんたのことは本当に知らないぜ」
「袁紹殿のところにいる者は誰もです」
「隣の州なのにか」
 余計に困った顔になる公孫賛だった。
「どういうことなのだ、全く」
「まあそれならだ」
 ケビンがここで出て来た。
「あれだろ。椅子をもう一個出せばいいじゃないか」
「ああ、そうだな」
「どなたかまだわかりませんが」
 二人はケビンのその言葉に頷いた。
 
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