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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1721話

「では、これよりロームフェラ財団を今後どのように処するか。それについての交渉を始めたいと思います」

 そう告げたのは、連合軍の軍人。
 会議室には連合軍、中東連合、サンクキングダム、ロームフェラ財団……そして俺達シャドウミラーと5勢力の人数が集まっている。
 当然その人数はかなりのものだ。
 俺達シャドウミラーは、俺、綾子、デュオ、五飛の4人。それと連合軍からサリィ。
 例外的にシャドウミラーは少ないが、それ以外の勢力は十人、二十人、三十人……といった人数を連れてきている。
 特にロームフェラ財団は、やはり色々とプライドが高い為だろう。かなりの数を連れてきている。
 もっとも、何を考えているのかは分からないが、その人数の多くが貴族ではなく軍人として鍛えられている人物なのだが。
 ……こいつらが現状で何かをやろうと思っても、既にロームフェラ財団は死に体だ。
 だとすれば、恐らくだが他の勢力に対する圧力を掛ける為に連れてきた……といったところか。
 言うなれば、張り子の虎だな。
 にしても、連れてきたのは恐らくデルマイユの私兵なんだろうが……何気に結構鍛えられている事に驚いた。
 てっきり、儀仗兵とかそんな感じの奴だとばかり思ってたんだが。
 まぁ、デルマイユも自分の護衛を任せるのにそういう相手だけではどうにも頼りないという思いもあるんだろうな。
 これがロームフェラ財団に戦力があれば、また話も違ったんだろうが……今のロームフェラ財団にはろくな戦力がないしな。
 そう考えれば、寧ろこれは当然の判断だろう。
 寧ろ、その辺りをしっかりと判断出来る能力をデルマイユが持っているという事に驚いたが。
 仮にもロームフェラ財団を実質的に動かしていた人物なのだから、このくらいは当然なのかもしれないが。
 ともあれ、デルマイユは俺達がいる事に物凄い不満を持っているようだが、それでも自分達の立場というのは分かっているのだろう。それを直接口に出すような事はしない。
 ……もっとも、それでも分かりやすい程に目に不満の色が出ているのだが。
 そして続いて俺の視線が向けられたのは、サンクキングダム。
 国家元首のリリーナは来ていないが、ドーリアンとヒイロは来ている。
 実質的にサンクキングダムの文武のトップがそれぞれ来た形か。
 で、そのヒイロは力強い視線で……一歩間違えれば睨み付けていると表現してもいいような、そんな視線を向けていた。
 まぁ、俺がデュオって名乗ったし、ヒイロはデュオの名前は当然知ってるだろうしな。
 そのうえ、デュオと名乗った俺と今の俺は明らかに顔立ちが似ている。
 それでも10代半ばと20代の俺では、背の大きさそのものが違うから同一人物だとは思いはしないだろうが……逆に言えば、兄弟辺りと考えてもおかしくはない。
 結局俺を怪しんでいるというのは、間違いないんだが。
 何気に、ヒイロはコンピュータに関する知識も豊富だ。
 原作でも、ガードは相当堅いだろうリリーナ達が通っていた学校のコンピュータに侵入してたし。
 もっとも、それでやった事は入学金の未納とか資産調査が問題ないとするとか、そういう事だが。
 いや、このW世界の事を考えれば、それくらいが限界なのか?
 もっとも、だからこそシャドウミラーの技術班謹製のハッキングプログラムであっても、ああまで簡単にウイングゼロとサンドロックの情報を盗む事が出来たんだが。
 ……そう言えば、サンドロックのデータを盗んだのはいいけど完全に死にデータと化してるな。
 まぁ、ぶっちゃけ純粋な遠距離攻撃という意味だとサンドロックよりもヒルデの乗っているトーラスのトーラスカノンの方が強いから、仕方がないんだが。
 武器にエネルギーを充填する方式がメインのW世界だと、いっそサンドロックを作って、それにトーラスカノンを持たせた方がいいのかもしれないな。
 そんな風に考えている間にも、会議の趣旨についての説明は続いている。

「前回の戦いでOZの財団派は壊滅しました。そうである以上、ロームフェラ財団はこれ以上戦っても勝ち目がないと理解し、こうして降伏についての……」
「異議あり」

 連合軍の言葉に、デルマイユは即座にそう告げる。
 デルマイユにとっては、自分達が負けてこの場所にいると認めるのはプライドが許さなかったのだろう。
 もっとも、だからといって何が出来るという訳でもないのだが。
 ああ、いや。こうして強気に出る為に多くの護衛を連れてきたのか?

「何でしょうか、デルマイユ公爵。現在はまだ会議が始まっていないのですが……」
「まず、訂正して貰おう。ロームフェラ財団は決して降伏した訳ではないのだと。現在の状況から戦局が決して有利ではないというのは分かるが、だからと言って降伏などという表現を使われる事は我慢出来ん」
「へぇ。なら、どうする?」

 会議室の中に、俺の声が響き渡る。
 そして当然のように、会議室の中にいる面子の視線も、俺の方に向けられた。
 中東連合からやってきているカトルと、その護衛の1人としてここにいるトロワも同じだ。
 もっとも、カトルはどこか心配そうな表情なのに対し、トロワは感情を感じさせない様子だったが。

「……アクセル・アルマーか。何故貴様のような者がここにいる?」

 元々デルマイユにとっては俺がここにいる事そのものが気にくわなかったのだろう。
 不機嫌そうな様子で俺に向かって告げてくる。
 ちなみにシャドウミラー側で椅子に座っているのは、あくまでも俺だけだ。
 他の面子は護衛という形になっている。
 もっとも、俺以外特に役職のようなものがある訳でもないし、ある意味当然なんだろうが。
 ここに凛でもいれば話は別だったのかもしれないが、残念ながら凛はピースミリオンの艦長として宇宙にいる。

「何故と言われてもな。出席するように要請があったからだが? まさか、要請もなしに、わざわざここに来るような真似をする筈がないだろ?」
「だから、何故出席しているのかと聞いている。この会議は、あくまでもこれからの地球圏の事を話し合う場だ。一介の傭兵団如きが出てくるような場所ではない」
「そう言われてもな。こっちは正式な依頼でこうして来てるんだが? それに……これからの地球圏についての話し合い、ね。物は言いようだな」

 実質的にはロームフェラ財団の降伏に関する交渉なのだが、デルマイユは意地でもそれを認めたくはないらしい。
 プライドの高さが災いしている形だ。
 ……いや、プライドの高さ云々を抜きにしても、デルマイユの所有している屋敷や別荘から金目の物を盗んでは破壊していったんだから、俺にいい感情を抱けという方が無理か。
 それをシャドウミラーがやったとデルマイユが知ってるかどうかは分からないが。
 もし知らない状態でこれなら、事実を知ったらかなり酷い事になりそうな気がする。

「貴様っ!」

 そんな俺の態度から、自分が侮られていると判断したのだろう。
 デルマイユが顔を真っ赤にしながら、座っている俺を睨み付けてくる。
 そんなデルマイユの反応に呼応するように、デルマイユの護衛としてやってきた者達も緊張した雰囲気を出す。
 せめてもの救いは、ここに入る時に武器の類は全て預けていたという事か。
 だからこそ、もし戦闘になっても生身での殴り合いとなるのは間違いない。
 そして……ここには、俺と綾子がいる。
 デュオや五飛も、生身での訓練を俺や綾子と行っている事もあり、その辺の軍人程度ではどう足掻いても勝ち目はないだけの実力を持っている。 

「そこまでだ!」

 そんな緊張した雰囲気を破ったのは、意外な事に……もしくは順当にと表現すべきか? ともあれ、この場で一番上の地位にあるノベンタだった。

「デルマイユ公、貴方が今回やって来たのは幾ら因縁があるからとはいえ、シャドウミラーと敵対する為ですか? 違うでしょう」
「ぐぬぬ……」

 不満そうにしながら、それでもデルマイユはそれ以上何かを言うような事もなく、黙る。
 プライドが邪魔をしているとしても、さすがにノベンタに対して強く出るような事は出来ないんだろう。
 ……この辺り、俺の外見とかも関わっているのは間違いない。
 正直なところ、面白くないと言えば面白くないんだが、こればかりはどうこう出来る事でもないしな。
 俺は混沌精霊として、これ以上の外見年齢になれるのかどうかも分からない。
 寿命というものが存在しない不老である以上、これ以上年を取るという事はない。
 外見年齢は……つまり、このまま変わらないという事を意味している。
 ああ、でも年齢詐称薬を使えば……いや、面倒が増えるだけか。

「ともあれ、ロームフェラ財団の持つ戦力、OZは壊滅した。正確にはトレーズ派と名乗っている勢力はまだ健在だが、そちらはロームフェラ財団の指揮下にはない故に除外している」
「……うむ」

 これについては、内乱をしている以上誤魔化しようがないと判断したのか、デルマイユも大人しく頷きを返す。
 あれだけ堂々と戦いを繰り広げていれば、それは誤魔化す事が出来ないよな。

「つまり、ロームフェラ財団には既に所有する戦力はない」
「戦力は残っている」

 デルマイユがこう強弁するのは、やはりこのままだと一方的にロームフェラ財団が譲歩する結果となるからだろう。
 元々、財団派が壊滅した以上、戦力的な裏付けがないというのでは、連合軍にいいようにされるだけだ。
 もっとも、ロームフェラ財団には出来るだけ消耗して欲しい以上、こちらとしても黙ってそれを聞いている訳にいかない。
 ノベンタとデルマイユの言葉に割って入ろうとしたのだが……

「各貴族がそれぞれ雇っている私兵だろう?」

 俺が口を開くよりも前にそう真実を口にしたのは、セプテムだった。
 元々OZを嫌っていたセプテムだ。
 当然そのOZの後ろ盾となっており、それどころか資金や技術的な面で連合軍に対する強い影響力を持っていたロームフェラ財団を、出来るだけこの場で責め立てようというのだろう。
 これは別に、今までの鬱憤からの行動という訳ではない。……いや、完全にそれがないとは言えないけど。
 こうして降伏はしたものの、ロームフェラ財団そのものは何気にまだ多くの力を残している。
 特に資金的な面で考えれば、それこそまだ継戦能力はあるのだ。
 そしてMDの生産はまだ出来る以上、ロームフェラ財団は決して侮れる相手ではない。
 もっとも、向こうも向こうで余裕がないのは事実だが。
 OZという実戦部隊をなくしてしまった以上、幾らMDを生産してもそれを指揮出来る人物がいない。
 MDはAI制御されているのだが、それでも全てを完全にプログラムで制御出来ている訳ではない。
 戦闘の開始や終了、狙う標的、狙わない標的……その他様々な判断は、人間がしてやる必要がある。
 この辺り、W世界のAI制御技術が決して高い訳ではない事を現していた。
 勿論ハワード達のような科学者が本気になって無人機を開発しようと思えば、より高性能なMDも開発出来るだろう。
 だが、世の中というのは上手く出来ているもので、ハワード達はそれをやろうとはしない。

「サ、サンクキングダムとしては、現在の地球圏の状況をどう思いますかな?」

 苦し紛れという訳でもないのだろうが、デルマイユはサンクキングダムの代表としてこの場にいるドーリアンに尋ねる。

「ふむ、そうですな。サンクキングダムとしては、なるべく早く……いえ、出来るだけ早急に戦いという行為そのものを止めて欲しいと思っています」
「さすがは、サンクキングダムですな。つまり、ロームフェラ財団がこれ以上戦いを続けるというのも望まないと?」

 デルマイユが口を開く機先を制して、ベンティがそう告げる。

「中東連合としても、ロームフェラ財団に攻撃を仕掛けられた以上、大人しくそのままという訳にはいきません。連合軍程ではないにしろ、相応の賠償金は貰いたいと思います」

 そしてベンティに続くように、カトルが告げる。
 サンクキングダムは特に要求はない。……いや、要求はあるのだが、それはなるべく早く戦争を終わらせて欲しいというものだった。
 それと比べると、中東連合の方は賠償金を要求したか。
 カトルがそれを求めたのか、それとも中東連合の他の人間がそれを求めたのか……
 その理由は分からないが、中東連合としても一方的に攻撃をされてしまった以上、黙って何もなかったといった風には出来ないのだろう。
 ましてや、港を徹底的に破壊されるといった行為すら行われているのだから。

「シャドウミラーとしては、どう思うかな?」

 ノベンタの視線が俺に向けられるが、俺はそれに首を横に振る。

「俺達は傭兵団だ。別に組織としてロームフェラ財団に思うところがある訳じゃない」

 表向きの発言ではあるが、この場ではこう言う必要があった。
 そうして、俺がそう言った瞬間……不意に会議室の映像モニタが起動する。

『どうやら、ここまでのようですね』

 そう告げたのは、笑みを浮かべたトレーズ・クシュリナーダだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1225
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1347 
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