| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

歌集「春雪花」

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

333




 風さそふ

  梢そ揺らし

   千々に鳴く

 心乱るる

    君想ふゆえ



 涼やかな風が木々の間を吹き抜ければ、梢は誘われるかのように揺れ…まるであちらこちらで鳴いているように聞こえる…。

 そんな音を聞いていると…自分の心は乱れてしまいう…。


 あぁ…彼のことばかり考えているからだな…。



 逢ふもなく

  恋しき君の

   名を呼べば

 溜め息ぞつく

     天の星影



 会うこともない彼…。

 恋しくて仕方がなく…彼を想っては名を口にする…。

 溜め息をついて夜空を見上げれば、明るい星々が輝いている…。

 彼に会いたい…この願い、叶えてはくれまいか…。

 だが…星も溜め息をつくかのように瞬くだけ…。


 私の願いは…叶いそうになさそうだ…。




 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧