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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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249部分:第二十一話 劉備、友を選ぶのことその十


第二十一話 劉備、友を選ぶのことその十

「虎煌拳!!」
「飛燕龍神脚!!」
 こう言ってそれぞれの技で烏丸の兵達を吹き飛ばす。そしてユリも続く。
「私も!」
「何か凄い人達ですね」
 孔明も敵の中に飛び込んでいく彼等を見て驚きを隠せない。
「まさか空中から技を放てるなんて」
「おっと、それ位普通だぜ」
「私達もこうして!」
 今度はテリーとアンディだった。二人も跳ぶ。
「パワーダンク!」
「龍撃弾!」
 彼等は早速攻撃をはじめた。それが戦いのはじまりだった。そしてナコルルはママハハと共に前線に向かう。そうして事態を報告するのだった。
「えっ、桃家荘に!?」
「烏丸の軍がか!」
「はい、そうです」
 ナコルルはこう劉備と関羽に対して告げる。
「数はよくわかりませんでしたが」
「間違いないな、別働隊の全てだ」
 趙雲はこう述べた。
「それだけ来ている」
「それじゃあ数万なのだ」
「おい、洒落にならねえぞそれってよ」
 張飛と馬超も狼狽しだした。
「それだけの数であそこに攻められたら」
「幾らキングや舞達がいてもよ」
「危険ですね」
 黄忠も顔を曇らせていた。
「このままでは娘も」
「すぐに戻ろう」
 劉備が狼狽する寸前の顔で言った。
「さもないと朱里ちゃん達が」
「いや、劉備殿」
 だがここで関羽がその劉備に対して言う。
「今は戦いの中だ。ここで戻っては」
「駄目っていうの?」
「そうだ、作戦中だ」
 こう言うのだった。
「だからだ。ここで戻ってはだ」
「けれどこのままじゃ」
 劉備は困った顔で関羽に返す。
「桃家荘が」
「そうなのだ、ここは戻るのだ」
 張飛も眉を顰めさせて言う。
「何があっても」
「そうだよ、朱里達が危ないぜ」
 馬超も劉備、張飛と同じ考えだった。
「すぐに戻らないと」
「そうね。馬だと何とかまだ間に合うわね」
 黄忠も述べる。
「今だと」
「そうよ、戻ろう」
 また言う劉備だった。
「今のうちに」
「はい、今ならまだ間に合います」
 ナコルルも言ってきた。
「ですから」
「愛沙は仲間を見捨てるのだ!?」
 張飛はその関羽に対して問うた。
「真名まで預け合った仲間を」
「馬鹿を言うな!」
 そう言われてはだった。関羽も怒った声で言い返す。
「私がその様なことをするか!しかしだ!」
「しかしどうだというのだ!」
「今は戦いの中だ。戻れる筈がない!」
「いえ、戻りましょう!」
 劉備は言う。
「関羽さんは私が戦功を挙げて出世されることを望んでおられるんですよね」
「そ、それは」
「ですから。私の為に」
 その関羽を見ての言葉だった。
「そこまでして」
「劉備殿はここで武勲を挙げられるべきだ」
 関羽はあくまで話す。
「そして中山靖王の子孫として。皇室の方として」
「そんなものいりません!」
 だが劉備は言った。
 
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